頚椎症性神経根症の原因と治療法【整形外科医が解説】
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

普段から診察室で患者様にお伝えしている「頚椎症性神経根症」の正しい知識と、早期改善のためのポイントをできるだけそのままお伝えします。
片側の首から肩、手にかけての激しい痛みやしびれ。病院で「頚椎症性神経根症」と診断された方はもちろん、原因不明の腕の重だるさに悩む方にとっても、「なぜ痛むのか」「どうすれば治るのか」を知ることは回復への最短ルートです。
本コラムでは、神経根症のメカニズムから、やってはいけない姿勢、そして専門外来で推奨している治療の選択肢について詳しく解説します。
頚椎症性神経根症に良くない姿勢(NG行動)

神経根症の痛みは、神経の通り道が狭まることで悪化します。日常生活で特に注意すべきは、「首を後ろに反らす動作」です。
- 目薬を点す姿勢
- 高いところにある物を取る動作
- うがいをする時に首を大きく振る動作
これらの動作は、変形した骨や椎間板が神経をダイレクトに圧迫し、激痛を誘発する原因となります。まずはこうした日常の「癖」を意識的に避けることが重要です。
背景にある2つの病気
神経根症を引き起こす主な原因として、以下の2つが挙げられます。
1. 変形性頚椎症(加齢による骨の変化)

加齢に伴い、頚椎の骨に「骨棘(こつきょく)」というトゲのような突起ができる病気です。この骨のトゲが神経を刺激することで、肩から腕にかけての痛みやしびれ、脱力感が生じます。50代から進行が始まり、長い期間をかけて症状が出ることが特徴です。
2. 頚椎椎間板ヘルニア

クッションの役割を果たす「椎間板」が後方に飛び出し、神経を圧迫する病態です。骨のトゲによる圧迫と同様、圧迫される神経の番号によって、親指側がしびれたり中指が痛んだりと、症状の出る場所が決まっています。
頚椎症性神経根症の治療:5つの選択肢
診断後、一般的に検討される治療法は以下の5つです。多くの場合、まずは手術をしない「保存的治療」から開始します。
- 首の安静: 頚椎カラーや首枕で物理的に負担を減らす。
- 内服薬: 鎮痛剤や末梢神経の改善薬(ビタミンB12など)の服用。
- 注射・点滴: 痛みが強い場合のブロック注射など。
- リハビリテーション: 正しい姿勢を身につけ、神経への負担を軽減する。
- 手術: 下肢の麻痺や排泄障害、筋力低下が著しい場合に検討されます。
いずれにしても、「首を休める時間」をいかに確保するかが回復の鍵を握ります。
早期回復のための「首枕」と「安静」の重要性

「安静」といっても、ただじっとしているだけでは不十分です。特に日中の動作をサポートするには、適切な首枕が有効です。当研究所では、プラスチック製の硬すぎる頸椎カラーよりも、首の柔軟性を保ちつつ安定させる独自の「首枕」を推奨しています。
首枕を正しく使うポイント

- 痛い側から巻き始める: 患部をしっかりサポートするコツです。
- 顎の下に差し込む: 顎を支えることで首への荷重を分散します。
- 指1〜2本の余裕: 喉を圧迫しないよう調整してください。
「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
できるだけそのままお伝えしております。
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