シルクの枕カバーとシルクのシーツのメリットとデメリットを解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
今回は「シルクの枕カバーとシルクのシーツって夜寝る時使っていいの?」という素朴な疑問に答えていきたいと思います。
目次
シルク素材はツルツルしていて高級感があって使いたいという方いらっしゃるかと思います。
シルクのツルツルした滑りやすい素材というのが、私たちがいつも言っている寝返りの観点からもいいのではないか。
ということで山田朱織枕研究所で使っているポリエステル素材の枕カバーやシーツと比べてどうなのかというところを今回実験もいたしましたのでその結果についてお話したいと思います。
ただこれは何百人何千人というお客様に使っていただいての感想ではございませんので、私達枕研究所の中で実験的に行った研究の結果という風にご理解いただければと思います。
シルクとポリエステルの比較実験の結果
今回の実験ではポリエステルの枕カバーとシーツ、シルクの枕カバーとシーツを使った4種類の組み合わせで比較しました。
1、シルク枕カバー+ポリエステルシーツ
2、ポリエステル枕カバー+シルクシーツ
3、シルク枕カバー+シルクシーツ
4、ポリエステル枕カバー+ポリエステルシーツ
これらの4つの組み合わせで実際に寝てみて寝返りがどうなのか、一晩使ってどんな感じなのかというのを比較してみました。
結果はどうかというと、ツルツルしているシルク同士の組み合わせかと思われがちなんですが、実はこの中で
夜快適に眠れたのはポリエステルの枕カバーとポリエステルのシーツの組み合わせ
最も寝入りがしやすくて夜快適に眠れたのはポリエステルの枕カバーとポリエステルのシーツの組み合わせだったんです。その次が1番ポリエステルのシーツにシルクの枕カバーでした。この2つはほぼ同等の結果になりました。
どうしてもシーツがシルクだと寝返りの時に重たい腰がちょっとぶれてしまうというか滑りすぎてしまう傾向があったんですね。
これは考察してみたんですけれども、やはり枕に頭を乗せて体の軸が回転する時に一定の安定感を持って回転したいんですが、素材的に腰がつるっと滑ってしまうと回転の軸がぶれてしまって寝返りが少ししにくくなるのではないかという結果になりました。
ただ実際に一晩二晩寝てみて腰が痛くなるとか体の症状が出るといった不具合は決してございませんでしたので、興味のある方はもちろんシルクのシーツやシルクの枕カバーを使ってもいいという結果にはなっております。
最適だったのはポリエステルのシーツにポリエステルの枕カバーの組み合わせということです。
シルクとポリエステルの寝返りの違い
ポリエステル素材の枕カバーとシーツ、そしてシルクの枕カバーとシーツの寝返りの比較をしてみたいと思います。
ポリエステル枕カバーとシーツ
当社の整形外科枕のポリエステル枕カバーとMAKURAinBEDに装着しているポリエステルのシーツの組み合わせで寝返りを見てみます。
肩と腰が一緒に動いてブレないので、体の軸が1本通った状態でコロコロと寝返りが打てています。
シルクの枕カバーとシーツ
寝た時の感触はどうですかツルツルして気持ち良いです。
寝返りはどうかというと、腰のところが最後につるりんと滑っています。
肩は安定していますが、最後に軸が腰だけぶれるということが起こるんです。
ですのでポリエステルより少し寝返りが打ちにくくなるのです。
大きな問題点にはならないかと思うんですが、ポリエステル素材と比べるとどうしても腰が滑りやすいということが起こるので、寝巻きやその方のお体格も含めて使いやすいかどうか決まってくるのではないかと思いました。
シルクの特徴と種類
素材の特徴
シルクの素材を触ると感触が気持ちいいなというのはほとんど皆さんよくご存知かと思います。
シルクは髪の毛の1/20とも言われる細い繭の糸を使って作られるタンパク質由来の素材なんです。
感触はもちろんのこと、非常に吸水性と撥水性に優れています。
夏は汗をかいてもしっかり吸ってくれてそして乾きやすい、また静電気を起こしにくいというところでも大変優れた素材になってい
ます。
織り方の種類
シルク素材でサテンという言葉を聞いたことないでしょうか。
サテンというのは実はシルクの中の1つの織り方なんです。
シルクの織り方には
・平織
・綾織
・サテン織
という3つの織り方があります。
なんでサテンがとても有名かと言うと、サテン織は非常に光沢があって美しいということ、そして感触もとっても滑らかでもしかするとこの中で1番滑らかかもしれません。
そういった特性によってサテン織というのがとても有名になり、ほとんどサテン=シーツの大名詞のようになっているという感じです。
シルクは吸水撥水性にも優れ、それでいて保温性もあるので夏冬通して使うことができる素晴らしい素材です。
ただ今回の実験結果も踏まえ寝返りがしやすいという観点で、ご自分の寝具もチェックしていただくことが重要かと思います。
枕カバーもシーツもよれが起こらないぴったりした大きさが重要
もしシルクのシーツや枕カバーを使う場合は、サイズが合わなくて大きすぎてしまうと余ったところで引っかかってしまって寝返りが打ちにくくなることがあります。
当社の枕カバーやシーツのようにどこにもよれが起こらないぴったりした大きさの枕カバーとシーツを使うようにしてください。
ご興味のある方は是非ご自分でも試してみてください。
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