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寝相が悪いのは枕が原因?寝相が悪い例と、理想の状態を解説

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

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普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。

目次



「寝相が悪い」と「寝返りをする」は全く違うこと

今回は「寝相が悪いのは枕に原因があるの?」ということについてお話したいと思います。

大前提として皆さんは「寝相が悪い」と「寝返りをする」ということを同じだと考えていませんか。これが全く違うことなんです。

寝返りというのは人間の生理現象なんです。人間が寝ている間に必ずしなくてはいけない、体に必要な生きていくために必要な生理現象なんです。

一方、「寝相が悪い」というのは身体に負担をかけるいいことではないと考えていただきたいと思います。

この2つは違うことなんだということをまず踏まえてください。


「寝相が悪い」には病気が隠れている可能性もある

私の知人でもあり尊敬する整形外科医、睡眠専門医である坪田聡先生はこのように言っています。

「寝相が悪い」という現象が大人になっても目立つ場合は、原因として何か体の不具合がある可能性があるということです。

つまり、その背景に何らかの病気が隠れている可能性があるということです。

特に大きな二つの病気、これは「睡眠時無呼吸症候群」と「レム睡眠行動障害」という病気です。

これらを持っていると知らない内に夜中寝相が悪くなっているというから心配ですよね。


睡眠時無呼吸症候群で寝相が悪くなる

睡眠時無呼吸症候群は夜寝ている間に、息が止まってしまう。

10秒以上呼吸が止まってしまってまた再び、はぁーと大きな呼吸をする。これを一晩に何回も繰り返してしまう恐ろしい病気です。様々な内科的な病気とも合併していると言われています。

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レム睡眠行動障害で寝相が悪くなる

また、一方でレム睡眠行動障害とは、

これはあまり聞いたことがない名前かもしれませんが、要は寝ているにも関わらず夢を見ているその内容をまるで起きて動いているかのように行動してしまうという病気です。

例えば夢の中で誰かと戦っているとすると、体を実際に動かして隣に寝ている人を殴ってしまったり、また夢の中で一生懸命逃げている怖い夢を見ると寝ているにも関わらずベッドの上に立ち上がって走ってしまったり行動してしまったり、それによってベッドから落ちて骨折をしたりというさまざまな弊害が出てくる。こちらも怖い病気です。

ですので、寝相が悪いというのも一つの症状として捉えて、あまり度を超えてひどい場合は専門の睡眠医に相談してみてください。

「寝相が悪い」一つの原因は枕

「寝相が悪い」この原因にはさまざまな病気が原因としてあるというお話をしましたが、私の整形外科的な立場ではそれだけではないんです。

寝相が悪いその一つの原因に、体に合わない枕を使っていることによって寝相が悪くなってしまうということが十分考えられるんです。


お子様の「寝相が悪い」も枕で改善

特にお子さんではよく親御さんから、うちの子は寝相が悪いんだけど、寝ていると頭と足が逆になってしまうとか、ひどいとベットから落ちてしまうほど寝相が悪いんですけどどうしたらいいですか?という質問をいただきます。

まずは病気を疑う前にやっていただきたいチェックがあります。それはその体格のお子様に合う枕を使用しているかどうかということです。

ふかふかの枕を使ったり、大人と同じような凹凸の枕を使ってしまったりすると 、自然と寝相が悪くなってしまう可能性が十分にあるんです。

これまでにたくさんの子供に枕の調節を指導してきました。

一人一人に合う高さ、子どもは成長が早いのでどんどん身長や体重が変わっていきます。それに合わせて刻々と枕の高さも変えていきます。

これがきちんとできるとなんとお子さんの寝相が良くなるんです。

お母さんやお父さんが驚くことに、「うちの子供がちゃんと枕に頭が乗って寝ているんです」とか、「最近、寝相がよくなって枕の範囲内で寝返りを打って寝るようになったんです」という言葉を聞くのは日常茶飯事のことなんです。

ですのでまず、子供の寝相が悪いなと思ったら適切な枕を使用するというところから始めていただきたいと思います。大人も同じです。


大人になっても「寝相が悪い」場合も枕を見直してください

大人になっても寝相が悪い場合に、もし朝枕がズレていたり、朝から身体の体調が不良だと思われる方はきちっと枕を自分に合った形で調節してみて、そこの上でその範囲内で寝相よく、そして寝返りが適度にできて寝ること。

これをできればあなたの睡眠は変わると思います。

では、「寝相が悪い」というのと「寝返りを打っている」ということの違いを説明したいと思います。

「寝相が悪い」いと首の姿勢が悪くなっている

まず「寝相が悪い」こちらですね。

このようにうずくまっている。手足を丸めたり、足の上に手が乗ったり、また頭のところを見てみると枕が飛んでいますよね。

このように枕が頭の下から外れてしまって首の姿勢が非常に悪くなっている。これは寝相が悪いという状態です。


時にはあまりにも頭が不安定になり首が痛くなったりすると、このように枕を抱えこんで寝てしまうなどというような抱き枕的な使い方をしてしまうようなことにもなりかねません。

またはこのように本来枕がある場所ではなくて頭足が逆になってしまって、そして頭も枕から落ちそうな乗っかりそうな落ちそうな、こんな不安定になって両手を広げて何とかバランスをとっている。

これもかなり苦しい寝相が悪い状態です。


「寝相が良い」と枕に頭が乗った状態が朝まで続く

「寝相が良い」とはどんな姿勢なのかをご覧いただきます。

このようにほぼ布団やベッドの中央に寝ていただく。枕を適切に合わせると枕に頭が乗った状態でこれに対して垂直の形で体がセットされます。

夜中動いている時にもこのように左を向いても右を向いても、体の軸がぶれませんので元のところに戻ってくることができるわけです。


合っていない枕は枕がずれたり、体が段々だんだん斜めになっていって寝る場所がこんな風にだんだん軸がブレてきてしまうんですが、こちらに軸がブレると骨盤の位置が変わってきてベッドに対して垂直ではなくズレが生じてきます。

しかし、枕の高さが適切に適切に合っていると、何度寝返りを打っても必ず元の場所に戻ることができるわけですね。


適切な寝返り、一晩に20回から30回健康な方は寝返りを打つと言われていますが、ぜひ楽に寝返りを打ちながらぐっすりと体も心もリラックスして眠れるという環境を作ってみて下さい。

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大人になっても寝返りは重要!寝返りによくないものや確認方法を解説

適切な枕で正しい睡眠姿勢で寝ることが自分に必要なんだということが気付いて頂けると思いますので、是非チェックしてみてください。

ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善

山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。

整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。

枕の高さを合わせると枕の範囲内でスムーズに寝返りが打てます。

詳しく紹介

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