寝返りを打つことの重要性|3つの役割について解説します
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
寝返りのメカニズム
今回はなぜ寝返りをするのという寝返りのメカニズムについてお話したいと思います。
寝返りをしない人間はいません。なぜなら寝返りは人間の生理現象です。
当院でも合宿を行いまして、夜一晩中ビデオをセットして社員に一晩寝てもらって寝ている姿勢を観察したことがあります。
この結果では17人のボランティアに対して約20回前後、21.4回という数字で平均寝返りを打っていたということが分かりました。
睡眠の教科書や様々な論文でもおよそ20回から30回成人は一晩に寝返りを打つと言われています。これにほぼ等しい結果が得られました。
ですので寝返りは必ず人間が夜中に打たなくてはいけない行動であると考えてください。
寝返りの役割
次に、人間の生理現象寝返りについてその役割を考えてみましょう。これには3つあります。
1.体液循環
皆さん体液ってご存知ですか。体の中を流れている血液、リンパ液、そして節々関節にある関節液、このような水です。
体の中を流れている水のことこれを体液と言います。この体液循環をより促すこと、これが寝返りの第一の役割です。
2.体温調節
もし皆さんが一晩中同じ格好で寝ていたら、背中に熱がこもってしまいませんか。
上向きで仰向けで寝てたら背中が熱い、横向きだけで寝たら体の片面が熱くなる。
ですので体を動かしながら布団、枕と接触している部分を変えながら熱を放散しているわけです。
暑い時のみならず、寒い時も実は体を動かすことで血流良くして節々、指先足先まできちっと循環をいかせることで暖かさを保っているとも言えます。第二の役割は体温調節です。
3.姿勢のリセット
医学的に言うとリセットのことを「リアライメント」と言います。
アライメントは背骨の並び、この背骨の並びをもう一度リセットすることをリアライメントといいますが
これはですね日中はどうしても重力がかかるので、頭から足の先に向けて重力がかかるのでどうしても背骨が歪みがちですよね。
一日中起きて活動したり、座ったり立ったり、この姿勢の中でだんだん姿勢が背骨に負担がかかって姿勢が歪んでいるのを
寝ている時にただじっと寝るのではなく、動くことでより骨椎間板これらの組織が元の状態にリセットされて背骨の並びが良くなる。これも寝返りによって行われている一つの大きな役割です。
ですので寝返りには3つの役割、「体液循環」「体温調節」そして「姿勢のリセット」これらがあるということを知っておいてください。
たまに私の外来に来る患者様で、私は一晩中全く動かないで布団も全く乱れずに寝返りを打たないで寝てますという方がいます。そんな人間は絶対にいません。
行儀よく全く動かず寝てるとすれば、それは身体にとって悪いと考えてください。なぜなら、この3つの役割を寝返りは担っているからです。
寝返りを打たなくて心配と思う方は夜中にビデオをセットして寝ていただくか、最近ではいいスマートフォンのアプリなども出ていますのでそういったもので寝返りの回数をカウントしてみてはどうでしょうか。
ぜひ精度の高いものを選んでください。
適度な寝返り20回前後、人によって回数は異なります。少し少ない人も多いと思いますが適度な寝返りを打つことが翌日までの体の回復に必要なんだということをぜひ知っておいてください。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
寝返りを打ちやすくするためには適切に高さの合った枕が必要です。
ご自身の体に合わせて高さ調節可能
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