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首筋が痛い!原因と対処方法を解説

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

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普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。


今回は首の筋が痛い原因と対処方法についてお教えしたいと思います。

首筋というと痛みや張りや寝違えの痛みなど、色々あると思うんですが厳密にはどこのことを言うのかということについても詳しくお話ししたいと思います。

目次



首筋とは、後ろも横も少し前の部分も含めて首回りの筋肉

首筋が痛い!原因と対処方法を解説

一般的に首筋が痛いとか、首筋が張る、首筋が凝る、首筋のトレーニング方法を教えてくださいという風に言われるんですが、首筋という言葉は実は医学用語ではないんです。一般用語になります。

広辞苑を見ると、首筋とは首の後ろの部分ですよという風に書いてあります。

でも私が日々外来をやる中で患者様が使う首筋の痛みというのは、決して首の後ろだけではないんですね。

首の横や前の筋を含めて、首回りにある筋のことを首筋と呼んでると考えています。

ですのであえて定義するんであれば首筋とは、後ろも横も少し前の部分も含めて首回りの筋肉という風に解釈してください。

首筋の役割

首筋が痛い!原因と対処方法を解説

首は重たい頭を支えてくれてます。じっとしてる時だけ支えてくれてるかというとそんなことないはありません。

例えばスマホをやる、本を読む、字を書く時は俯きますね。

また、電球を変える、植木の剪定をする時などは逆に上を向く時もあります。

どんな格好する時も首をしっかり支えてくれてるのは首筋なわけです。

安静を保ち、同時に色々な動きも安定させて動かすことができること。これが首筋の役割です。

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首の筋肉の種類

僧帽筋(そうぼうきん)を解説

首筋が痛い!原因と対処方法を解説

僧帽筋は3つに分かれています。胸椎という胸の骨、後頭部、腕の骨、これらの骨についていてそれぞれ役割が違います。

僧帽筋(そうぼうきん)上部

肩甲骨を持ち上げる筋肉。

僧帽筋(そうぼうきん)中部

肩甲骨を内側に引き寄せる筋肉。

僧帽筋(そうぼうきん)下部

肩甲骨を引き下ろす筋肉。

普段何気なく動かしてると思うんですが、パーツに分かれた筋肉がそれぞれ働いて肩甲骨周りを動かしてるというメカニズムになっています。

この筋肉は懸垂やバーベルを持ち上げていろんな方向に動かすといったトレーニングでを鍛えることができます

肩甲挙筋(けんこうきょきん)を解説

首筋が痛い!原因と対処方法を解説

後頭部から首後ろを通って肩甲骨にくっついている筋肉。

挙という字のごとく、肩甲骨を上に持ち上げる筋肉です。

例えば重いリュックを背負ってしまうと肩が引き下げられますね。

引き下げられた肩甲骨を持ち上げようと働く肩甲挙筋が、疲労して硬くなってしまって肩こりの原因になるわけです。

その時はよく肩甲骨周りを動かして血流を良くしてほぐしてあげることが大事です。

菱形筋(りょうけいきん)を解説

小菱形筋

大菱形筋

どちらも肩甲骨を内側に寄せるための筋肉です。

猫背になってしまうと肩甲骨が前にきて、後ろにある小菱形筋と大菱形筋がいつも引き伸ばされてしまいます。

それによってガチガチに凝ってしまうんです。

もし凝った場合は、内側の肩甲骨と肩甲骨を寄せるようなストレッチをしてしっかりとほぐしてください。

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胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)を解説

首筋が痛い!原因と対処方法を解説

耳の後ろ首の横を通って鎖骨と胸骨にくっついている筋肉です。

首を伸ばしたり、首を横に回すようなときに使う筋肉です。

運動をしているときに素早く動く筋肉なので、痛めないようにしっかり鍛えることが重要です。

特にラグビーとかサッカーでヘディングをしたりとか激しいスポーツではよく使う筋肉です。

胸鎖乳突筋の鍛え方

額に手を当てて手をぐっと押すように首筋に力を入れます。

首筋が痛い!原因と対処方法を解説

手は逆に押し返すようにぐっと力を入れます。

首筋を触ると筋肉が突っ張って力が入っているのが分かるかと思います。

右のこめかみのところに手を置いて、頭を横に回りて手を押すように力を入れます。

首筋が痛い!原因と対処方法を解説

手は押し返すように抵抗を入れて回すのを防ぐように力を入れてください。

反対も同様に行います。

ちょっとした時間でもできますので痛くならない程度にやってみてください。

首筋を鍛えるときの注意点

首筋が痛い!原因と対処方法を解説

単に首筋を全て鍛えればいいというのではなく、時として安静を取らなければいけない場合があります。

その見極め方は、首筋が痛いなと思った時に鏡を見てみてください。

そして左右の首筋をよく比較していただいた時に、どちらかだけ腫れてる、熱を持っている。赤くなってる、こういった時は首をトレーニングするのではなく安静にしなければいけない原因が含まれていることがあります。

むやみやたら自分で対処しないで、専門的な病院にかかる必要があることもあります。

首筋に痛みがあったときの対処方法

対処方法は原因によって違ってきます。

首に炎症がある時(熱を持っている、腫れている、ズキズキ痛い)

アイシングと言って軽く冷やす方がいいことが多いです。

寝違えて首が動かない時

このような時で急性の炎症がない時であれば温めていただいた方がいいです。

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なかなかどちらかの判断がつかないことも多いかもしれませんので、分からない時は極端に冷やしたり温めたりしないで病院にかかることをお勧めします。

首筋に起こる病気

首筋周りに起こってくる整形外科の筋肉以外の問題として、内科・耳鼻科・歯科などの問題があります。

ちょっと難しい病気の名前ですが、こういった病気があると単に首筋を鍛えるのではなく、中に起こってる炎症に対して適切な治療が必要になります。

耳下腺炎(じかせんえん)

椎骨動脈解離(ついこつどうみゃくかいり)

心筋梗塞(しんきんこうそく)

亜性甲状腺炎(あきゅうせいこうじょうせんえん)

なんとなくでいいので耳の辺り、動脈の辺り、心臓に関係する病気かなというふうに覚えておいて、首筋が熱を持ったり、腫れたり、尋常ではない痛みがあると思ったら、まず総合病院の診療科を尋ねてみられるとよろしいかと思います。

今回は首の筋が痛い原因と対処方法について解説しました。

もちろん整形外科的な筋肉の問題が大きいんですけれども、それ以外の注意しなければいけないことについてもお話にしましたので是非参考にしてみてください。


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