ストレートネック矯正グッズの危険な使い方と正しい対処法|整形外科医が解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
「ストレートネックを改善したい」と思って矯正グッズを使ったところ、逆に首が痛くなった・手がしびれてきたというご相談を当院では毎週のようにいただきます。
ネックピロー・竹枕・タオル枕・ストレッチャーなど、世の中には「ストレートネック改善・矯正」を謳ったグッズが溢れています。これらのグッズ、使い方を誤ると手のしびれや頭痛、神経障害を引き起こす危険があります。
今回は整形外科医の立場から、危険な使い方の実態と正しい対処法を詳しく解説します。
目次
- ●ストレートネック矯正グッズの種類と共通する危険な考え方
- ・ネックピローの危険な使い方と正しい使い方
- ・竹枕の危険性
- ・タオル枕の危険な使い方と正しい使い方
- ・ネックリラックスピロー・ストレッチャーの危険性
- ●首を反らして一晩中寝てしまうと神経障害が出る恐れがある
- ●朝起きた時に症状があり、起き上がったら良くなるなら寝具に問題がある
- ●首に過度のカーブをつけて寝る考えはとても危険
- ●ストレートネックであることが首の痛みと直結はしない
- ●ストレートネックの改善ではなく、首の痛みを治すことが重要
- ●ストレートネックの人の正しい寝方・寝る時の姿勢
- ●適切なオーダーメイド枕で首の痛みをとる
- ●よくある質問(Q&A)
- ●ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
ストレートネック矯正グッズの種類と、共通する「危険な考え方」
世の中には「ストレートネックを改善する」と謳ったグッズが溢れています。皆さんも一度や二度ネット上で目にしたことがあるのではないでしょうか。
これらのグッズに共通しているのは、「まっすぐな首にカーブをつければ良くなる」という考え方です。

頭の下・首の下に何かを置いて首にカーブをつけることを「矯正」と称しているわけですが、これは整形外科医の立場からは誤った危険な考え方です。以下で種類別に解説します。
ネックピローの危険な使い方と正しい使い方
首を後ろに反らして固定するタイプのネックピロー(「ストレートネック矯正ピロー」「矯正枕」と称されるものも含む)を、睡眠中に一晩中使用することは非常に危険です。
首が悪い方の場合、起床時に首の痛みが悪化したり、手がしびれたりする症状が現れることがあります。実際に当院にも「ネックピローを使ったら逆に痛くなった」「手がしびれた」という患者様が多数来院されます。
【正しい使い方】短時間のストレッチとして使う分には問題が少ない場合もありますが、首や手に異常を感じたらすぐに中止してください。睡眠中の使用は避けることを強く推奨します。
なお、「ネックピロー 効果」「ネックピロー 意味ない」と検索される方も多いですが、これは多くの方がネックピローを使っても首の痛みが改善せず、むしろ悪化する経験をされているからだと考えられます。
竹枕の危険性——竹枕を一晩中使うのはなぜいけないのか
竹枕は硬くて高さが固定されているため、体格に合わない場合に首の筋肉が一晩中過度な緊張を強いられます。その結果、朝起きたときに首の痛みや手のしびれ、頭痛を引き起こすことがあります。
「竹枕 危険」「竹枕 危険性」で検索される方が多いのは、実際に使って症状が悪化した経験がある方が多いからでしょう。
短時間のストレッチとして首の下に当てる使い方であっても、首に異常を感じたらすぐに中止してください。体格に合った高さの枕で快適に眠ることの方がはるかに重要です。
タオル枕(バスタオル枕)の危険な使い方と正しい使い方
タオル枕に関しては、目的によって「良い使い方」と「危険な使い方」がはっきり分かれます。
×危険な使い方:首にカーブをつけるためにタオルを高く丸めて首下に入れる
「ストレートネックを矯正するため」に首の下にタオルを高く丸めて入れ、首を反らして固定する目的での使用は危険です。「ストレートネック タオル枕 危険」と検索される方が多いのはこのためです。首を強く後屈させた状態での就寝は神経障害を引き起こすリスクがあります。
〇正しい使い方:高さ調整のために体格に合わせてバスタオルを重ねる
一方で、体格に合った枕の高さを補う目的でバスタオルを3〜4枚重ねて使う方法は、当院の枕外来でも指導している「手作り枕」として非常に有効です。この場合のタオルは「首を反らす」のではなく「首を自然に支える」ために使います。目的と形が全く異なります。
ネックリラックスピロー・首ストレッチャーの危険性と効果
「ネックリラックスピロー」「ネックストレッチピロー」「首伸ばす器具」「首ストレッチャー」などの商品は、首を伸ばすことで一時的なリラックス効果を感じる方もいます。
しかし、睡眠中に一晩中使用することは非常に危険です。当院には「ネックリラックスピローを使ったら気持ち悪くなった」「使い続けたら頭痛がひどくなった」という患者様も来院されます。
「首を伸ばす器具 効果」「ネックストレッチピロー 効果」「ストレッチネックピロー 効果」などで検索する方が多いですが、これらの器具の効果は短時間の使用に限られ、首に異常がある方が長時間使用することで症状が悪化するリスクがあります。
首に痛みやしびれがある方は使用前に必ず整形外科医に相談してください。
矯正グッズを一晩中使うと神経障害が出る恐れがある
こういったグッズを誤って使ってしまうと、首の悪い患者様だと首がより痛くなったり、手がしびれたり、頭痛が起こったり、様々な首の神経の障害を起こすことがあるので注意が必要です。
短時間のストレッチとして使うのはまだしも、一晩中寝てしまうと、夜中ずっとその辛い姿勢を強いられることによって様々な神経障害が出る恐れがあります。
特に以下の症状が出た場合は、すぐに使用を中止してください:
- 朝起きたときに首の痛みが以前より強くなっている
- 手や指がしびれている・感覚がおかしい
- 頭痛が起きている・悪化している
- 腕の力が入りにくい感じがある
- 使用中・使用後に気持ち悪くなる
朝起きた時に症状があり、起き上がったら良くなるなら寝具に問題がある
実際に患者様との会話をご紹介します。
モデル:先生、最近ストレートネックを治すためにネックピローという商品を買って使ってみたんですけど、かえって痛くなっちゃったんです。手までしびれてきちゃったんですよ。
山田:それは首の後ろに何か当てるようなものでしたか?
モデル:首を反らすような固定するような感じです。
山田:わかりました。それを一晩中使ってしまった形ですか?
モデル:一晩使って寝てみたんですけど、朝起きた時にかえって痛くなっちゃいました。

山田:その枕を使っていて手がしびれたなって感じましたが、起き上がってみたらそのしびれはどうなりましたか?
モデル:起き上がったら段々よくなってきました。
山田:寝ているときに使っていると手がしびれる。でも起き上がるとしびれが改善するということであれば、その首の矯正された姿勢が悪いということになります。
これはとても重要なサインです。「朝起きたときに症状があり、起き上がると改善していく」——この場合、寝ているときの姿勢・寝具に問題があります。怖い病気ではなく、寝具を見直すことで改善できます。
ストレートネック改善のために首に過度のカーブをつけて寝る考えはとても危険
ネックピローを夜中使ってしまったことが問題です。要はストレートネックを治そうと思って首に過度のカーブをつけるという考え方は、私の考えではとても誤った危険な考え方ということになりますので注意が必要です。
私が410人のMRI研究で確認したのは、適切な枕を使って症状が改善した方の寝ているときの首の角度はストレート(約15度前後)だったということです。つまり「寝るときも首にカーブ」は間違いで、自然にストレートになる状態が正解なのです。
また、「首を反らして寝る」「首を後ろに反らすと痛い」という状態でグッズを使い続けることは、神経を損傷するリスクがあります。
ストレートネックであることが首の痛みと直結はしない
山田:ストレートネックという言葉ですが、それはどこか病院で診断されたんですか?
モデル:去年首が痛くて整形外科を受診したんですけど、その時にストレートネックですねって言われました。
山田:実はこのような患者様は当院にも結構いらっしゃるんです。

首がレントゲンでストレートであることと、首が痛かったことが、あたかも原因と結果のように言われてしまうケースが多いですが、これは大きな間違いです。
近年、世界中でストレートネックと首の痛みに関する研究論文が多数発表されていますが、その多くは「痛みとストレートネックは関連しない」という結果です。私自身も2019年から研究を続けており、痛みが完全に取れた後もレントゲン上ではストレートのままだった、という症例を多く確認しています。

皆さんが心配しているのは「首がまっすぐなこと」自体ではなく、「その首のまっすぐさが痛みの原因では?」という不安でしょう。しかし私の研究ではそれは違うと言えます。ストレートネックを治すのではなく、首の痛みを治すことが大事です。
ストレートネックの改善ではなく、首の痛みを治すことが重要
首の痛みが続いていること——これを何とかしなければいけない。それが最も重要なことです。
実際に当院の研究では、適切な体格に合った枕を使った時にレントゲンを撮ってみると、首の角度はストレートでした。

これは多くの患者様のレントゲン・MRI画像を研究した結果ですので紛れもない事実です。ですのでストレートネックを治すのではなく首の痛みを治す——そのために最も重要なのが、夜間寝ている時の姿勢管理です。
ストレートネックの人の正しい寝方・寝る時の姿勢
「ストレートネック 寝る時 どうすればいい?」「ストレートネック 寝方」は非常に多くの方が悩まれている点です。正しい答えをお伝えします。
寝る時の正解:「矯正しない」「自然に支える」
ストレートネックの方が寝る時に最も重要なのは、首を「矯正」しようとするのではなく、首を「自然に支える」ことです。
具体的には以下の3条件を満たした枕を使うことが正解です:
- ①体格に合った高さ:肩幅・体重・首の長さに応じた適切な高さ。体重5kg前後の増減で高さが変わります
- ②適度な硬さ:頭を乗せても沈み込まない硬さ。低反発素材は沈みすぎるため不適
- ③平らなフラット構造:寝返りをスムーズにする形。凹凸のある矯正型枕は不適
「ストレートネック 寝るとき痛い」という方は、現在使っている枕の高さが合っていない可能性が高いです。矯正グッズに頼る前に、まず枕の高さを見直してください。
また、「仰向けで寝れない」「横向きでないと寝れない」という方は、枕の高さが合っていないことが多いです。体格に合った正しい高さの枕を使うと、仰向けでも快適に眠れるようになります。
「矯正グッズをやめた後、どんな枕を選べばいい?」
ストレートネックの方に適した枕には、医学的に根拠のある3つの条件があります。凹凸枕・矯正枕ではなく、体格に合った高さ・適度な硬さ・フラットな形を満たした枕こそが正解です。
適切なオーダーメイド枕で首の痛みをとる
寝ている時の姿勢は枕で決まります。自分の体に合った適切な高さの枕を使うこと——これを心がけていただければ、たとえレントゲン上でストレートネックがあったとしても、何も怖くはありません。
矯正グッズや「ストレートネック専用」と謳った凹凸枕に踊らされることなく、適切な枕で首の痛みを取ることに集中してください。
市販の枕ではこの3条件を個人の体格に合わせることが難しいため、オーダーメイド枕が推奨されます。難しい場合はバスタオルを重ねた手作り枕でも高さ調整ができます。
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ストレートネック矯正グッズに関するよくある質問(Q&A)
Q1:ストレートネック矯正グッズ(ネックピロー)を一晩中使うのは危険ですか?
A:はい、一晩中使って寝ることは非常に危険です。首の痛み悪化・手のしびれ・頭痛・神経障害が起こる恐れがあります。「朝起きたときに症状があり、起き上がると改善する」なら寝具・グッズが原因です。短時間のストレッチ用途に留め、睡眠中の使用は避けてください。
Q2:竹枕はストレートネックに良いですか?危険ではないですか?
A:竹枕を一晩中使って寝ることはおすすめできません。硬くて高さが固定されているため、体格に合わない場合に首の筋肉が強い緊張を強いられ、痛みや手のしびれの原因になることがあります。首に異常を感じたらすぐに中止し、整形外科に相談してください。
Q3:タオル枕(バスタオル枕)のストレートネックへの使い方は危険ですか?
A:「首を反らして矯正する」目的で高く巻いたタオルを首下に入れることは危険です。ただし「体格に合った高さを補う」目的でバスタオルを重ねて使う方法は、当院の枕外来でも指導する有効な手作り枕の方法です。目的と使い方が全く異なります。
Q4:ネックリラックスピロー・首ストレッチャーの効果と危険性は?
A:短時間のリラックス効果を感じる方もいますが、一晩中の使用は非常に危険です。使用中や使用後に気持ち悪くなる・頭痛が起きるという症状が出たらすぐに中止してください。首に痛みやしびれがある方は使用前に整形外科医に相談することを強く推奨します。
Q5:ストレートネックの人は寝る時(寝方)はどうすればいいですか?
A:矯正グッズで首にカーブをつけようとするのではなく、「体格に合った高さ・適度な硬さ・フラット形状」の3条件を満たした枕を使うことが最重要です。整形外科医の研究では、症状が改善した方の寝ているときの首の角度はストレート(約15度前後)でした。自然に支える枕が正解です。
Q6:ネックピローはストレートネックに効果がありますか?意味がないですか?
A:首を反らして固定するタイプのネックピローをストレートネックの矯正目的で使うことには医学的根拠がありません。睡眠中に使うと逆効果になることがあります。ストレートネックの症状改善には、3条件(高さ・硬さ・フラット形状)を満たした枕を使うことが正しいアプローチです。
Q7:ストレートネックを正しく改善する方法は何ですか?
A:骨の角度を治すより、肩こり・頭痛・手のしびれなどの自覚症状を改善することが最重要です。体格に合った3条件を満たした枕・姿勢改善・整形外科での適切な治療が有効です。矯正グッズへの依存は症状悪化のリスクがあります。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
寝るときの姿勢は枕で決まります。首の痛み改善のためにも、体格に合った適切な枕を使ってください。

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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
できるだけそのままお伝えしております。
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