首枕をして寝てはいけない理由【整形外科医が実例で解説】
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
今回は「整形外科枕」と「首枕」——首を良くするために必須の2大アイテムですが、「この2つを同時に使っていいのか?」というご質問を多くいただくので、これについてお答えします。
就寝中に首枕をしたまま横になると、次の3つの問題が起きます。
- 首姿勢の悪化:首枕が首を下から押し上げて姿勢が乱れる
- 締め付けによる苦しさ:首が圧迫されて不快感・圧迫感が生じる
- 首の不安定化:体が下にずれて首の後ろに大きな隙間ができる
首のヘルニアや神経症状がある方は、横になった瞬間にしびれや痛みが出ることもあります。
目次
首枕と整形外科枕の正しい使い分け
どちらも首の姿勢を整えて安定化させてくれるアイテムです。しかし使う「姿勢」が違います。
スマートフォン・読書
電車・新幹線で座って仮眠
デスクワーク中の座位仮眠
日中に15〜20分横になって休む
お昼寝(横になる場合)
点滴・処置のためにベッドに横たわる際
「横になるとき=整形外科枕」「座っているとき=首枕」——姿勢による違いで使い分けるのが基本です。
首枕をしたまま寝ると逆効果になる理由
「どちらも首に良いなら、一緒に使えば2倍効く」と思ってしまう気持ちは理解できます。でも実際は逆効果です。
就寝時に首枕をつけたままだと、首枕が枕の上に乗り上げて首を下から強く押し上げてしまいます。これにより:
問題①:首の姿勢が悪くなる
首枕が首を不自然な角度に押し上げるため、頸椎(首の骨)が正しい弯曲から外れた状態になります。神経への圧迫が増すリスクが高まります。
問題②:締め付け感・苦しさが生じる
首枕と枕が重なることで首が挟まれるような感覚が生まれ、睡眠中に無意識に体を動かして苦しさを回避しようとします。
問題③:体がずれて首が不安定になる
苦しさを避けようとして体が枕から下に逃げると、今度は首の後ろに大きな隙間ができ、首が完全に無支持の状態になります。
実演:枕だけで寝た場合 vs 首枕をつけて寝た場合
OK整形外科枕のみで寝た場合
NG首枕をつけたまま寝た場合——2段階の悪化が起こる
首枕+枕を同時に使うと「首が押し上げられて苦しい」か「首が宙に浮いて不安定」かのどちらかになります。どちらの状態も首に悪影響を与えます。 体格に合った平らな枕があれば、寝るときに首枕は不要です。
首の姿勢が悪いことで症状が出てしまう——実際の患者事例
- 背景 16号整形外科に通院中の患者様。頸椎ヘルニアがあり、手のしびれ・腕のビリビリとした痛みが続いていた。日中は首枕を着用し、治療として点滴治療も受けていた。
- NG 点滴を受けるためにベッドに横になる際、「いつも使っている首枕をつけたままの方が良い」と判断して、整形外科枕の上に首枕をした状態で横になった。
- 発症 横になった途端にビリビリッと手にしびれが走り痛みが出た。
- 対処 山田朱織が気づいてすぐに「首枕は寝るときには整形外科枕と一緒に使ってはいけません」とお伝えし、患者様が起き上がって首枕を外した。
- 回復 首枕を外してもう一度横になると、今度は手のしびれが全く出なかった。
この事例は、首枕と枕の同時使用がいかに首姿勢を乱すかを如実に示しています。
どんなに首のヘルニアがあっても、しっかりと枕で頭と首を支えて良い姿勢を作れば症状が緩和するということでもあります。逆に言えば、どんなに良い治療をしていても、就寝時の姿勢が悪ければ症状を悪化させてしまうのです。
- 首枕は日中(座位)専用・整形外科枕は就寝(横位)専用で使い分ける
- 就寝時に首枕をすると「首の押し上げ→姿勢悪化」または「体のずれ→首の宙吊り」が起きる
- 首のヘルニアや神経症状があっても、正しい枕だけで横になれば症状は緩和する
- 「首に良いものを重ねれば2倍効く」という発想は逆効果
よくある質問
夜の首ケアには「体格に合った整形外科枕」が必要です
就寝中に首枕が使えない分、夜の首の状態を決めるのは枕だけです。
「今の枕でなんとなく寝ている」という方は要注意。枕の高さが体格に合っていないと、睡眠7〜8時間ずっと首が不自然な角度に固定され続けます。首こり・肩こり・頭痛・手のしびれが朝から続く方の多くは、枕の高さが原因です。
-

「枕外来のオーダー枕」
私の枕外来には、朝から肩がこる、枕が合わない、何度も目が覚めるという患者様が沢山来院します。好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は、体格によって適合する高さが違います。
今すぐ計測予約する
日中の首ケア(首枕)と夜の根本ケア(整形外科枕)の両方を揃えることが、首・肩・頭痛の最短改善の近道です。
-

「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、睡眠姿勢や枕の研究を行っております。普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えしております。
本コラムの内容は動画でもお話ししています▼
「静寂と温熱」で、眠りの質を高める
正しい枕で首を支えながら、耳元から神経を休ませる。
就寝前に整形外科枕で首を正しくセットしたら、次は過敏になった神経を落ち着かせることが大切。デジタル耳栓「JIYAKU」は耳元をじんわりと温めながら環境音をカットし、首の緊張が抜けやすい「究極の静寂」を作ります。首枕(日中)→整形外科枕(就寝)→JIYAKU(入眠サポート)の3ステップが、首ケアの最高ルーティンです。
-

「5mmを調整する枕」
靴は5mm単位で自分のサイズを決めているのに。365夜、あなたの首を支えているのは枕だけ。医学的研究と臨床経験の中で生まれた当社の計測方法は、あなたにジャストフィットする、5mmを調整します。
オーダーメイド枕「整形外科枕」
