16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織（やまだしゅおり）が解説します。

普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。

今回は頚椎椎間板ヘルニアの診察と治療の選択肢について解説していきたいと思います。

症状がある方でヘルニアかもしれないという方は、ぜひを参考にしていただき予防をしていたけるとよろしいかと思います。

頚椎椎間板ヘルニアとは？

改めて頚椎椎間板ヘルニアはどのような病態だったかを説明していきます。

首の中には骨と中に脊髄神経、そして枝のように分かれた頚神経という神経があります。

骨は7つがあって骨と骨の間には椎間板という軟骨があります。

椎間板が骨の間にあることで、柔軟に首を動かすことができます。

悪い姿勢を取ったり動かし方が良くなかったりすると椎間板がどんどん出っ張ってきてしまって、首の後ろにぷくっと飛び出してしまうことがあります。

これを頚椎椎間板ヘルニアといいます。

頸椎椎間板ヘルニアで起こる神経根症状

首の後ろには神経が走っていますから、出っ張ってきた椎間板ヘルニアによって容易に神経が圧迫されてしまうんです。

神経に当たると肩こりや首の痛みのみならず、片方の手に障害が出ることが多いんです。

特に長時間上を向いたり不良な姿勢になって少し首が後屈し斜めに傾いたりするとより片側の手の症状が出ます。

これを神経根症状と言います。

神経根症状が出ている場合には、首の中に頚椎椎間板ヘルニアがあるのではないかということを私たち医師は念頭において治療を行うわけです。

頚椎椎間板ヘルニアの診察

問診をします

まず問診と言って、患者様のお話をよく伺います。

・どんな姿勢を取ると症状が出るか？

・その症状はどんな症状ですか？

・どのぐらい強い症状ですか？

・どうやると改善しますか？

・いつ起こりますか？

など、まるで刑事のように細かく症状について聞いていくわけです。

そこである程度、頚椎椎間板ヘルニアかどうかの察しが私たち医師はつくわけです。

触診をします

次に実際に患者様の首や肩や手を触って、どんな症状があるかを確認します。

ジャクソンスパーリングテストと言って、神経の悪い側にあえて症状を出すという誘発テストをします。

首を倒した時に片側の手に響くかどうか、また手に力を入れてたり、触ったときの感覚に左右で違いはないかなど確認します。

画像診断をします

レントゲンやMRIを撮影し、画像検査をします。

これで確定診断がついて、いよいよ頚椎椎間板ヘルニアかどうかが決まっていくわけです。

頚椎椎間板ヘルニアの治療の選択肢

首の安静（頚椎カラー等）

まず第一に頚椎椎間板ヘルニアがあっても姿勢が良ければ障害を出さないということもあるんですね。

逆に言うと首の姿勢が悪いと尚更症状を強く出しますので、首を良い姿勢にして首の安静を保つことが最も重要な治療です。

鎮静剤などの内服薬

鎮痛剤や筋肉の緊張を取る弛緩薬など、様々な内服治療があります。

注射・点滴

内服薬でもよくならない場合はブロック注射や点滴療法などを行って、神経を回復させたり痛みを取るような治療を行います。

リハビリテーション

物理療法といって器械の治療であったり、良い姿勢をとる為の理学療法士の先生が指導するリハビリテーションを行うこともあります。

手術

どの治療をしても症状が良くならずどんどん進行する場合は手術を検討することになります。

例えば手に力が入らない、痺れがひどくて感覚がわからなくなってくる、もっと言えば首の椎間板ヘルニアなのに足の症状まで出てきてつまずいたり、お小水や便の出がおかしくなったり様々な全身的な症状が出るとしたら手術が必要なケースもあるんです。

もちろん医師の診断に基づいて適切な治療を行うことが大事です。

頚椎椎間板ヘルニアの首の安静の為には首枕

首の安定化させる時に役に立つのがカラーや首枕です。

山田朱織枕研究所では頚椎椎間板ヘルニアに方におすすめの首枕を販売しています。

首枕は分厚い方と薄い方がありますが、もし左側が痛いとしたら厚い方を痛い側左側に持ってきます。

耳の下から巻き始めて、喉の前を通って1周巻いたら2周目は顎の下にしっかりと入れ込みます。

喉苦しくないように指が1～2本入る程度の強さで巻いてください。

首枕が頭の重さを支えて安定化させて、首がグラグラするのを防いでくれます。

それによって神経の根元の神経を挟むのを防いでくれるので、瞬間的に楽になる方が多いです。

症状を出さないようにするためにも頚椎椎間板ヘルニアの方は是非首枕をお試しください。

本コラムの内容は動画でもお話ししています▼

YouTubeのチャンネル登録で最新情報をお届けします！