肩こり症状のセルフチェック|身体の9つの場所を押して確認する方法
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
自分がまず「肩こり」なのか正確に認識することが治療の第一歩となります。今回ご紹介する自分が「肩こり」かどうかがわかる「肩こりセルフチェック」の方法をお伝えしていきますので試してみてもらえればと思います。
目次
肩こりは原因、治療方法が確立されていない
日本人であれば肩こりを感じたことがない人の方が少ないと思います。
なんと、過去50年間日本人の国民病の第1位と言われるほど、肩こりは非常に日本人にとってポピュラーな一般的な症状なんです。
この多くの人に悩ましい肩こり。でも、この定義なかなか研究が進まず、原因そして治療方法、これが確立されていないのが肩こりなんです。
だからこそ肩こりがいつまで経っても撲滅できないのかもしれません。
肩こりの症状は2種類
今日はこの肩こりのセルフチェックをしたいんですがその前にまず、「肩こりとは何なのか?」という肩こりの定義をおさらいしてみましょう。
こちらに人の背中の絵があります。実は肩こりの範囲はとっても広いです。
首の神経から起こる肩こりと、肩から起こる肩こりが大きく分けるとあります。
〇首の神経から起こる肩こり
〇肩から起こる肩こり
首の神経から起こる肩こり
まず首から見てみると、首の神経はこの中の脊髄神経というところからたくさん神経の枝が出ているんですが、この神経の枝が後頭部頭の方にも行きます。
耳の方にも行きます。もちろん首が凝る、首が痛い、そして肩から腕の方まで全部肩こりの関連症状が出て行く可能性があるんです。
そして、背中も肩甲骨の周りや、ともすると腰に近いあたりまで脇腹まで症状が出ることがあるんです。
肩こりとひと口で言っても首の神経の司る広範に症状が出ると考えてください。
肩から起こる肩こり
そして、もちろん肩関節、ここに病気や不快な症状が出てくるときもあります。
こんな言い方をすると肩こりってどうもつかみところがないなぁと感じる方もいるかも知れませんが、まさに肩こりはそのつかみどころのない厄介な、そしていつまでも続く慢性化しやすい症状のひとつなんです。
整形外科の外来で患者様とお話するようにやり取りを例にあげます。
山田:いつも肩こりを感じていたり、肩こりに悩んでいいますか?
モデル:肩こりは普段は感じたりはしないんですけど、美容院とかマッサージに行くと肩凝ってますねと言われます。
山田:マッサージ店で「肩こりですね」というふうに指摘されてしまうという事ですか?
モデル:自分ではあんまりを思ってはいないんですか、自覚はないんですけど人から言われます。それって問題ですか?
実はこのように、自分は肩こりだとは感じていないけど人から肩が凝ってるねと指摘されるという患者様結構多いんです。
これは実はあまり問題ではないと私は考えています。
肩こりは自覚症状があって且つ、自分が辛いな苦しいな悩ましいと感じているとすれば治療するべき肩こりですし、もし人から指摘されても自分が辛くなければそれは治療する必要はないではないかと思っています。
肩こりの原因分類は3つに分類される
では次に、この肩こりの原因の分類を見てみましょう。
これらの分類について私それ該当するなぁとか、あっ私も私もそれあるという数が多ければ多いほどあなたは肩こりの可能性が高くなると考えてください。
肩こりの原因分類、大きく分けて3つの分類ができます。
本態性肩こり、症候性肩こり、心因性肩こりです。
本態性肩こり
過労、運動不足、寒い暑い、温冷の格差、寝不足、姿勢などさまざまあります。
症候性肩こり
症候というのは、病気や症状という意味です。
例えば整形外科で言うところの首の病気、変形性頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア、または肩が四十肩、五十肩、肩関節周囲炎、腱板断裂。
意外にも整形外科の病気だけではなくて、実は内科や耳鼻科、眼科、そんな別の科の病気もこの症候性肩こりに入ってきます。
例えば高血圧、心臓病、脳梗塞、また視力が悪くなるような様々な目の病気、突発性難聴や耳の病気、それらのいろいろな病気でも肩こりが起こってくるんです。これらを症候性肩こりと読みます。
心因性肩こり
心身症やうつ病、またちょっとした心のうつ症状というのも心的に肩が凝るという肩こりの原因になってくるんです。
山田:もし、その中で自分に該当するなあと思うのがあったら教えてもらえますか?
モデル:運動不足はかなり自覚はありますね。
山田:運動不足ですね。
モデル:はい。あとは姿勢もスマホいじったりとかでかなり悪いかなあと思います。
山田:前かがみになっちゃってますか?
モデル:はい。あとは寝不足もありますね。
山田:寝不足もある。
モデル:夜中まで起きていたりもしますので。
山田:ちゃんと定期の時間に起きて寝てという定まった時間ではないということですか?
モデル:はい。
山田:寝不足や睡眠時間がばらつくことも、とてもこの肩こりの原因になっているんですよ。
なんか日常生活であまり健康的ではない節々見られますね。
モデル:はい。
山田:あとはどうですか?
モデル:最近はコロナ過もあってうつ症状はあるかもしれないです。
山田:本当にあの私も毎日外来をやっている中で、コロナになってから1年以上経って本当に長い間うつ状態が続くと精神的にも辛いという訴えを多くの患者様から聞いています。
日頃精神的に元気だった方でもこの特別な世界的なパンデミックの中では気持ちが病んでしまう。そこからひどい肩こりに悩まれているという方も少なくはありません。
今、お話しいただいた様々な原因、結構たくさんの原因を持っているようなので、やはりこの肩こりというのがご自分の中で辛い症状になってきていることが推測されます。
では身体的にどうなのかというところをセルフチェックができますのでやってみましょう。
自分で簡単にできる肩こりのセルフチェック
ではまず、これから自分で簡単にできる肩こりのセルフチェックポイントを教えます。
いくつかのポイントを軽く押してみることで、痛みがあるかどうか不快感があるかどうかを確認してください。
痛いと分からなくてもその辺りを触っていただければよろしいかと思います。
まず、胸鎖乳突筋。耳の後ろから鎖骨の前1/3にくっついている筋肉、このように走っています。これを押してみましょう。
山田:どうですか?
モデル:いててて。
山田:痛いですね。
このように胸鎖乳突筋が痛い。これは結構症状に関係します。肩こりに関係しています。
では背中、右側で見てみます。
まず頭、この後頭部の頭の付け根、これを押してみます。痛いですね。
これは大後頭神経と言って首の上の神経がずっと頭に登っていくところの付け根なんですが、ここに痛みを感じるというのも肩こりにありがちな症状です。
あとは肩甲骨という骨があります。この肩甲骨の上、上、下、また肩甲骨の内側。こういったところにも肩こりの方はよく圧痛点、痛みが見られます。
あとなんとこの腕にもあるんですねぇ。腕の肘のあたり、つぼと言われたりもしますがここや腕の後ろ、また手の先、いろいろなところに肩こりに関連する痛みの場所というのがあります。
こういった場所を軽く押してみて痛みがあるとすれば肩こりの可能性が高いと言えます。
では、ここまでいくつかの圧痛点お教えしました。
押して痛い不快感があるところの数がいっぱいあればあなたは肩こりの可能性が高いと思われますので、ぜひ枕で肩こりを解消していきましょう。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
肩こりは首の神経から起こっている可能性があります。
首の神経に悪い刺激がいかないようにするためには適切な枕が必要なのです。
本コラムの内容は動画でもお話しています▼
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