首痛のときに首以外にも湿布を貼るべき場所を解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
「症状・部位別湿布の貼る場所」という話をします。
当たり前と思うかもしれないんですが、意外と患者様は自分が湿布をどこに貼ったらいいかわからないことがあるんです。
首が痛かったら首、腰だったら腰に貼っているといったレベルだと思います。
もちろん首や肩が痛かったり凝っているとき、そこだけが痛かったらそれが有効な使い方なんですが、意外と気づかないけどそれ以外の場所に症状が出ていることもあり、その際は直接痛い、首や腰以外の場所にも湿布を貼ることも考えていきましょう。
目次
首以外に痛みが出る圧痛点にも湿布を貼ってほしい
例えば首が辛いという方の肘を押すと痛いということがあります。
何もしなければ痛みはないので気づかないですが、押すと症状があるわけです。
肘の症状もまさに首が原因なのです。
耳の後ろから鎖骨についている胸鎖乳突筋という肩こりの時に痛む筋肉なんですが、意外と触られるまでわかりません。
でも、当院に来る患者様の首が辛いという方の7~8割はこういった症状があります。
この押すと痛いポイントを圧痛点といいます。
首が悪い場合にどういうポイントが痛みやすいのかを知っていただいた上で、そこに適切に湿布を貼って欲しいなと思うわけです。
湿布もたくさん貼ると薬を飲んでいるのと同じなので注意は必要
湿布にはロキソニンテープ、ボルタレンテープ、モーラステープなど様々な湿布があります。
冷湿布や温湿布、テープ剤もあります。
どんな湿布でも 貼り方のコツは同じです。
湿布の入っている袋を開けると何枚か入っていますが、よく患者様が「湿布は何枚まで貼っていいんですか?」と言われることがあります。
1つの目安としては、湿布を7枚貼るとお薬1個飲んでるぐらいに匹敵するという製薬会社さんの話もあります。
たくさん貼ると実は、お薬を飲んでるのと同じぐらい薬の成分が体に入っているんだということを少し念頭に置いてお使いください。
首の圧痛点の箇所を解説
では、首を寝違えて右側が痛いという場合を例に説明していきましょう。
まず首自体が痛い時は首に貼りますが、首筋を押してみます。
右の方がどうも痛そうです。
そして背中も押してみます。
やはり右側が痛いようです。
肩甲骨に沿っての辺りも首から出る神経の領域です。
では腕見てみましょう。
首から来た神経は肩を通って腕にきて手のほうまできています。
肘に近いところには橈骨神経という首から来る神経があります。
さらには手の親指の付け根も押すと痛い。
これも橈骨神経の領域で、首から来た神経がずっと腕から手にきているわけです。
また、胸の辺りも押すと痛いことがあります。
前胸部と言って、胸も首の一部なんですね。
患者様の中には胸が痛いので心臓や肺の病気ではないかと心配されて来る方もいらっしゃいますが、そういった病気ではなく首から来ることもあるんです。
ですので、首・肩甲骨・腕・手・胸までが首から来る範囲なんです。
そこに適切に湿布を貼ります。
湿布の貼り方
首への湿布の貼り方
大きいものを1枚貼ります。
真ん中を貼り付けて中心を決めてから両脇に伸ばすようにしてください。
胸鎖乳突筋への湿布の貼り方
首の横の筋は1枚だと大きいので半分に切りましょう。
耳の後ろから前の鎖骨3分の1のところに筋肉が付いていますので、切った半分を首の横に貼ります。
この貼り方すると結構楽になります。
腕への湿布の貼り方
痛い部位の大きさに合わせてで構いませんので、肘が痛かったら肘、腕が痛かったら腕に貼っていきます。
肘に貼るときは肘を軽く曲げて、肘の1番出っ張ってるところより少し前に貼ってください。
貼るときに少しテンションをかけて貼っていただくと、テープが縮もうとする力で肘が安定します。
あまり引っ張りすぎると皮膚の刺激が強くなるので注意してください。
手首への湿布の貼り方
手首が痛いという方もいます。関節は問題なくて神経痛で痛い場合には手首にも貼ることができます。
手首の両側にかかるように貼ってください。
胸への湿布の貼り方
鎖骨の下辺りの痛い側に貼りましょう。
何箇所もありますが、このポイント全てに貼るわけではありません。
この中で痛みを感じるポイント、自分に症状がある場所に貼るという風に考えていただければと思います。
是非試してみてください。
本コラムの内容は動画でもお話ししています▼
-
「5mmを調整する枕」
靴は5mm単位で自分のサイズを決めているのに。
オーダーメイド整形外科枕
365夜、あなたの首を支えているのは枕だけ。
医学的研究と臨床経験の中で生まれた当社の計測方法は、
あなたにジャストフィットする、5mmを調整します。