睡眠不足は太る?睡眠と肥満のメカニズム
今回は「しっかり睡眠を取らないと太る」という他人事ではないお話です。
睡眠不足と聞くと、不健康なイメージで体が弱ってしまって逆に痩せるんじゃないの?と思うかもしれませんが逆なんですね。
しっかり睡眠を取らないと、実は太るという研究結果が世界でも近年出てきております。
ですので、睡眠と太る・痩せるという体格変化にはどうも因果関係がありそうなんですね。
目次
睡眠時間と肥満の研究
ある韓国の研究では、平均睡眠時間が7~9時間の方と、5~6時間の方を比較していました。
7~9時間ちゃんと寝てる方の方が痩せ傾向があって、短時間しか睡眠を取ってない人には肥満の傾向が見られるそうです。
しかしながら肥満になることの理由は、睡眠の時間だけでは決してありません。
もちろん食事を摂ったり、遺伝的な問題や病気がある・なしなどいろんな要素で決まってはくるんですけれども、睡眠時間も1つ影響してるということが科学的に分かったわけです。
当院でも患者様で、このコロナが流行っていた3年間で太ったっていう方多いんです。
やっぱり家から出れないので、今まで通ってたプールや運動ジムに行けないとか、どうしても家にこもりがちになって太ってしまったっていう方がいらっしゃいます。
そういう方でもやっぱり睡眠が良くないんですね。
夜中に何回も何回も起きてしまったりとか、寝る時間がバラバラに不規則になってしまってちゃんとした睡眠が取れてない、こういったことも関係あるのかもしれません。
太るメカニズム
睡眠を十分とらないと太ってしまうメカニズムについて、それには3つの原因があります。
1、糖調節
人間の体の中には、血糖値を抑えて一定の血糖値に体の中のコンディションを整えようとする糖の調節機能というものが働いているんですが、寝不足だとこの機能がうまくいかなくなるんです。
血糖値を抑えられないために糖尿病になったり、肥満になったりっていうことが起こります。
2、神経・内分泌・代謝ホルモン
肥満に関係あるレプチンとグレリンという2つのホルモンがあります。
レプチン
脂肪細胞の中にある。
太っている痩せている関係なく脂肪細胞はあり、レプチンは食欲を抑制する働きがある。
お腹いっぱい食べて満腹になると満腹中枢が働いて普通は食べるのをやめますが、レプチンの機能が落ちてしまうと食欲抑制がきかなくなります。
つまり、食べ続けてしまって太ってしまうのです。これ睡眠ととっても関係あるんです。
グレリン
胃にあって食欲を増進するホルモンです。
食欲を増進するホルモンが活発になって食べてしまう。
食欲抑制するレプチンが低下して食欲増進するグレリンが増加して、そこに慢性的な睡眠不足があると食べ続けて太ってしまうわけですね。
3、覚醒時の行動
夜中寝れずに起きているとお腹が空いてきます。
カップ麺やポテチなどをついつい食べてしまう。
これはダイレクトに太る原因です。
レム睡眠との関係
2016年に行われた筑波大学の研究で、レム睡眠と太る痩せるに関係があるということが分かってきました。
マウスの実験で、グラフで青いのが対象群で赤いのがレム睡眠が抑制された場合です。
それぞれのショ糖(糖質)と脂質(油)の摂取量を表しています。
レム睡眠が抑制されると、なんとショ糖の摂取量と脂質の摂取量が増えるということが分かったんです。
簡単に言うと寝てる時のレム睡眠が減ってしまったら、甘いものや脂っぽいものが食べたくなるということが科学的に分かったわけです。
寝れないときにチョコレートやカップ麺を食べたくなるのはこのメカニズムがあったわですね。
太らないための対策
1、適切な枕で寝る
体に合った枕を使うことで睡眠姿勢が良くなり、ぐっすり眠ることができます。
2、寝る時間、起きる時間を決める
規則正しい時間に寝て、規則正しい時間に起きるという生活リズムを整えること。
3、睡眠時間を確保する
個人差はありますが7時間以上の睡眠を確保することは科学的に太りにくいという結果です。
睡眠不足や肥満にお悩みの方は、正しい枕を使って7時間睡眠を取るということを是非試してみてください。
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