抱き枕を使って寝ても良いですか?|整形外科医山田朱織
「抱き枕を使っていいですか?」という質問を受けます。私は整形外科医の立場では抱き枕は使用しないでくださいという風にお話をしています。
しかし、これには条件が付きます。睡眠中には抱き枕は使用しないでください。もし短時間の15分~20分ぐらい小休憩を取るんであれば使用してもかまいません。
なぜなら夜、長い時間寝ている時には抱き枕をしていると寝返りが打てないからなんです。
寝返りを打つ時に抱き枕が狭い布団、シングルベッドに入っていたらそこで体が当たってしまって寝返りを打つことが自由にできなくなります。
寝返りを打ってみてください。寝返り打てないですよね 。 左も向いてみてください。
足にひっかかったり、肩に当たったり寝返りが十分打てません。
ですので人と一緒に寝ているのと同じような状況になってしまうので寝返りを妨げてしまうわけです。
このように、小さなぬいぐるみや抱き枕であれば眠りかけて眠くなった時、もしくは寝入ってからでもポーンと手で避けたり、足で蹴ったりして外れてしまいます。
このようなものならまだ良いかもしれません。
反対を向いてください。
しかし、もし蹴飛ばした抱き枕が背中の後ろにはまってしまったら。どうぞ。
寝返りを打とうとしても右に寝返り打てないですよね。
つまり、どこに飛んでしまうか知れない抱き枕、これは寝返りにとっては良くないということを覚えておいてください。
ここまでお話すると「そんなに寝返りって大事なんですか?」という質問をされることがあります。寝返りは人間の生理現象です。
夜間に20回以上の寝返りを平均打つと言われていますが、必ず体がスムーズに何の抵抗もなく楽に寝返りが打てることが大事ですので、
抱き枕や何か体に当たってしまうもの、ベッドパートナー、愛犬ペット、小さな子供さん、何か体に当たってしまうものは熟睡するときにはどうしても良くないので、睡眠環境をうまく整えるように工夫してみてください。
抱き枕はだめです。