枕の高さの選び方のコツを整形外科医が解説します
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
今回は整形外科医が考える適切な枕の高さの選び方のコツについてお話をしたいと思います。
「硬さや形、色々なものがありますがどんなものを選べばいいですか?」
よく患者様からどうやって枕を選べばいいのかその基準がわからないというような声をたくさんいただきます。
今日は枕を選ぶ時に重要な4つのポイントを解説していきたいと思います。
目次
枕を選ぶときには枕の高さが体格にあっているかどうか確認してください
まず第一に重要なことは枕の高さです。お身体に枕の高さを合わせるにはコツがあります。上向き、横向き、寝返りで枕の高さを合わせる必要があるのです。それぞれのポイントを解説してまいります。
上向きのときの枕の高さの合わせ方
上向きで寝た時は喉が苦しくないかどうか、呼吸が楽にできるかどうかを確認してください。
5mm低いと喉の詰まり感を少し感じるように、5mm高いと顎が下がり頭が上がって首に角度がついて喉が苦しく感じます。
横向きの時の枕の高さの合わせ方
横を向いた時にはおでこ・鼻・胸の中央までが1本の直線となって床と平行になっているかを確認してください。
布団やベッドのマットレスの表面と平行になることができれば正しい横向きということになります。
5mm低いと肩の圧迫を感じるように、5mm高いと顔が押されたような圧迫を感じます。
寝返りをしてみて枕の高さが身体に合っているか確認する方法
胸の前に手を組んで膝を立てて右左と数回寝返りを打ってください。
肩と骨盤が一緒にスムーズに動いているのがわかります。
5mm低いと骨盤から大きな力を出して肩が遅れてしまい、5mm高いと上半身にグーッと力を入れて意識的に寝返りを打たなければいけません。
このようなことが起こるとこれを一晩中に20回以上繰り返すわけですから大きなエネルギーのロスとなってしまうわけです。
5mm違うと寝やすさに差が出てきます。
枕の高さが合っていてしっかりと硬く表面が平らであること、これが重要なんです。
枕を選ぶときには高さを維持できる硬さがあるかどうかを確認してください
次に枕の選び方において重要なのが枕自体の硬さです。
高さが決まったらその高さを一晩中維持できなければいけません。
夜中に頭の重さで枕が凹んでしまってはいけないんです。
適度な硬さがあって一晩中一定の高さを維持できるということが第二の条件です。
枕を選ぶときには枕の高さが一定で平らであるかどうかを確認してください
さらに次に重要な枕の選び方としては、枕の形状が平ら(フラット)であるかどうかです。
次に表面が平らであること。
なぜ表面が平らでないといけないかというとそれは寝返りです。
人間は生理現象として一晩に20回以上寝返りを打つと言われていますが、その寝返りがいかにスムーズにエネルギーを使わずにできるかというとが重要です。
表面が平らだからこそ頭も体もコロコロとスムーズに動けるわけです。第三の条件は表面が平らということです。
凹凸とかカーブとかどこかだけが沈んで低くなって表面がデコボコして平らでなくなってしまうのはいけないと思ってください。
枕を選ぶ時には高さを維持、メンテナンスができる枕はなお良し
最後の枕の選び方のポイントはメンテナンスができるかどうかです。
人間は一晩にたくさん汗をかきます。
汗は表面の素材に吸収され素材が傷んでいきます。
この傷んだ表面の素材は交換が必要です。
もしくは体格自体が変わることもあります。
年齢によって骨格が変わったりした時には適宜高さ調節が必要です。
枕の高さのメンテナンス、素材のメンテナンスが必要になるわけです。
このメンテナンスができるということも枕の第四番目の重要な条件となってきます。
高さ・硬さ・表面が平ら・メンテナンス、この4つの条件を備えた枕であれば快適に眠ることができて様々な症状を良い方向に改善することができるかと思います。
是非この条件忘れずいてください。
特に肩こり首こりの方は、首の神経を痛めないことも重要なポイントになります。
体が楽な状態で眠れる為に重要なポイントがあります。そのポイントとは寝返りがスムーズに打てることなんです。
寝返りがスムーズに打てることによって、体をぐっと動かしたりつらい思いをして覚醒してしまうのを防ぐことがとても大事なんですね。
柔らかい枕を使ってしまうとどうしても首がグラグラ揺れますね。
首がグラグラ揺れる度に神経を挟んでしまい首の神経が痛んで容易に目が覚めしてしまいます。
ですので柔らかい枕はやめていただいて、自分の体に適切に合う枕を使って寝ている間のスムーズな寝返りができるようにしてあげることこそが朝起きてからの首こり肩こりに大きく影響するわけです。
枕の素材はどのように選べばいいのですか?
「枕の素材は何がいいですか?」という質問をいただきます。
私はこの質問に答える前に、最も大事なことは枕の条件、枕の大切な条件というものをまず理解していただくことが必要だと思っています。
条件を満たすものであればいろいろな素材のものでもなんでも構わないんですね。
しかしながら、注意をしてほしいのが、市販の枕の中でこれからご紹介する条件を満たす枕はほとんど存在していません。
したがって、患者様、お客様自身でしっかり枕の素材(すなわち条件)を見極める目を持っていただきたいのです。
山田朱織枕研究所の整形外科枕は、すべての条件を満たした枕
完全オーダーメイドで自身の首の高さに合わせられる
少しだけ当研究所の商品「整形外科枕」を紹介させてください。
山田朱織枕研究所の枕はこの正しい枕の条件を満たすようにできています。
ご自身だけでは正しい枕の高さを算出することが難しい!ということもありますので、完全オーダーメイドの「整形外科枕」をご用意しております。
計測では仰向き・横向き・寝返りの3方向での高さを確認し、その中で1番より高さの枕を決定します。
高さや硬さが調整可能で、形は平らになっています。硬さに関しては基本的には一般的な枕に比べて少し硬めにはできていますが、こちらも変更可能です。
オーダーメイド枕ですので、作成した後もお電話やメール、来所での調整が可能な枕となっています。
整形外科枕は本店の神奈川県相模原市にある山田朱織枕研究所にお越しいただくか、
その支店である渋谷店こちらに来ていただければ専門の枕診断士が対面でお客様の寝姿勢を見ながら枕の高さを測り、様々な寝具に関するアドバイスをすることができます。
整形外科枕ドクターズピローならオンラインで購入可能
しかし、遠方だとなかなか新幹線で来るのも大変だと思います。
またお体の具合が悪くてなかなか足を運べないというような何かの自己事情で来所をすることができない方。
そのような方にこの整形外科枕と同じ考え方の新商品「整形外科枕ドクターズピロー」が誕生しました。
このドクターズピローと従来の整形外科枕との一番の大きな違いは枕診断士というプロフェッショナルが対面でお客様の体格や寝姿を見ながら枕を測るのに対して、
ドクターズビローはインターネットで購入していただいてご自分で高さ調節を行うという違いです。
枕カバーであるとか他の違いもありますが一番大きな違いはその計測の仕方です。
でもなかなか自分で測るといっても難しそうという印象をお持ちになるかと思います。
自分でうまく合わせられるか心配という方も簡単に高さが分かるシステムを開発しました。
自動計測システムと言ってwebサイトの中でご身長体重いろいろな条件を入れていただくと適切な高さが算出できます。
これまで6万人以上のお客様に枕を計測したこの経験を元に作ったシステムです。
そこからの微調節であれば比較的簡単にやることができますのでそれを利用をしてみたらいかがでしょうか。
ぜひ自分に合った枕の条件を整えてぐっすりと良い睡眠をとってください。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
枕を作成された5万人のお客様の計測データ、サポートデータを基に、
年齢、性別、身体計測値と枕高との相関について統計解析を用いた研究を行い、研究成果は医学論文として発表ししています。
正しい枕を使用する前と後で症状がどう変わったかを、16号整形外科を受診して、至適まくらを使用して経過観察した410例(男195/女215)、14〜93歳(平均50.5歳)の患者様を対象に調査しました。
結果としては、正しい枕の使用後に、頚椎症状、頭痛、不眠などの症状が改善されています。正しい枕は様々な症状の改善に有効なのです。
肩こり、頚部痛、肩上肢痛、不眠など7割以上の患者様が改善し、手のシビレ、頭痛、めまいなども5割〜6割が改善していました。
適切な枕の高さを是非試してみてください。まずはネットで気軽に購入可能なドクターズピローがおすすめです。
本コラムの内容は動画でもお話しています▼
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「5mmを調整する枕」
靴は5mm単位で自分のサイズを決めているのに。
オーダーメイド整形外科枕
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医学的研究と臨床経験の中で生まれた当社の計測方法は、
あなたにジャストフィットする、5mmを調整します。