肩や背中まである大きな枕のデメリットを解説します
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
肩の下や背中の下まである大きな枕と整形外科枕との違い
今回は肩の下まである枕っていいんですか?体に合うんですか?というご質問をよくいただくので、私どもが推奨する枕の三大条件を満たした整形外科枕と肩の下まであるような大きな枕との比較実験を行っていきたいと思います。
夜中に肩が痛くて目が覚めるというとき、肩の下に何か置いて圧迫を取るために肩周りに工夫をしたいなっていうことってあると思うんです。
気持ちはわかるんですが、だからといって首から肩背中の後ろまで全部枕で覆ってしまうっていうのは私は大変問題があると考えています。
上向き、横向き、寝返りという3つの姿勢でどこが不具合なのかを証明していきたいと思います。
目次
背中の下まで敷く枕を確認してみます
上向きの場合
首から肩にかけて段差のあるところ、肩腰に関して全体的に表面は合っているように見えますよね。
実際に見た目で表面が滑らかに合っているっていうことと、体の感覚の違いを確かめます。
まず首に関しては、頭が沈んでしまうので隙間ができる感じがします。
喉も苦しい感じ息しにくいような気がします。
要は枕の高さが合っていなくて後頭部がただ柔らかいと、頭が沈み込むことで喉が苦しくなったり、逆に首の隙間が開いてしまったり、首に力が入ってしまったりという違和感が出るんです。
背中から肩にかけては段差があるので背中が反った感じがして緊張している感じがします。
柔らかい素材なので体を任せて楽かというと実は合ってないと自分の体の側の筋肉の緊張が起こってしまうんです。
段差があるところでは非常に腰に負担がかかるので、違和感を感じるとともに自分の筋肉が緊張することによって体を支えようとしてしまうわけです。
横向きの場合
横向きを確認しましょう。
横向きでも頭が沈んでしまうので、首の下側が詰まって辛くなります。
頭が下がることによって首の下隙間ができてしまいます。
そこに力が入ってしまい肩の圧迫も強くなります。
これでは肩関節周囲炎や肩の炎症がある方は、肩の内圧というのが高くなるのでより痛みを強く感じてしまう可能性があります。
横向きでも段差のところで腰が反っているような感じになり違和感が出ます。
頭、首、肩、そして腰まで影響する不具合が出ることもあるんです。
寝返りを確認した場合
最後に寝返りです。
腰が先に寝返りを打って肩や上半身が後から遅れて寝返りを打っていることがわかります。
大きな力が必要なため骨盤が一生懸命先に回って、頭は高さが合っていないのでちょっと浮いてしまうわけですね。
寝返りはかなりしづらいです。
見た目では頭から肩全部を支えてくれる枕ということになっていますが、全体的に上向き、横向き、寝返り、いずれも不快感・違和感がありました。どの向きでも少し寝にくそうに思います。
では、枕の三大条件を満たした一人一人の体格に合った高さの表面が平らで硬いしっかりした素材の枕を使ってみましょう。
正しい枕の条件を満たした枕で確認します。
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「枕外来のオーダー枕」
私の枕外来には,朝から肩がこる,枕が合わない,何度も目が覚める
オーダーメイド整形外科枕
という患者様が沢山来院します。
好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は、
体格によって適合する高さが違います。
上向きの場合
正しく体に合った枕で寝ていただきます。
もちろん先ほどと比べると肩の下には何もない状態です。
頭が沈み込まなくなり、頭から首がリラックスします。
枕に頭を任せられて自分の力を入れないということは、首から肩の筋肉を使わなくて済むので非常に楽だなということがすぐわかります。
そして腰の方も反った感じがなく全体的に当たってリラックスします。
横向きの場合
では、横向きを見てみましょう。
横向きでも肩の圧迫感がなく楽なようです。
先ほどのような厚みによって押される圧迫感はなくなります。
頭をしっかり支えてくれてるので首の緊張を取れています。
腰の反った感じはもありません。
このように頭、首、肩、腰、横向きでも違和感が減少しました。
寝返りを確認した場合
では最後に寝返りです。
腰と肩がほぼ同時に寝返り打てていることがわかるかと思います。
コロコロとスピードがついて自然に楽に回転できています。
肩まで引き込む枕ではなく、頭をしっかり支えて首の角度が良くなり背骨全体に負担がかからなければ、寝返りがしやすく
寝てる間に筋肉の緊張をほぐすことができるわけですね。
一番大きな差が出たのは寝返り
今回は肩から背中まで支えてくれるという大きな枕を使って、平らで高さの合った適度に硬い整形外科枕と比べてきました。
整形外科枕の方が体全体がリラックスして楽になっていました。
一番大きな差が出たのは寝返りですね。明らかに違いました。
軽くスムーズに寝返りが打てるということが、夜寝ている間にとても大事なポイントです。
人間にとって寝返りは生理現象です。
十分できるためには私たちの枕の三大条件を満たした枕を使っていただければと思います。
ぜひ今から試してみてください。
枕の三大条件とは
高さがお体格に合っていること
まずは高さが重要です。上向きでは首の姿勢をよくして安定させる。横向きでも高さが合って体が布団と平行になっていることで体の軸がまっすぐお整います。
適度な硬さがあること
頭が沈んでいかないように、首がぐらつかずに安定するように適度な硬さが必要です。
凹凸がなく平らな形であること
凸凹していると頭がはまったようになったり、運動量が増えて寝返りが打ちづらくなります。
平らな形が丸い頭がコロコロと転がりやすいのです。
これらの条件を満たす枕を使うことが重要です。
山田朱織枕研究所の整形外科枕は、すべての条件を満たした枕
完全オーダーメイドで自身の首の高さに合わせられる
山田朱織枕研究所の枕は正しい枕の4つの条件を満たすようにできています。
ご自身だけでは正しい枕の高さを算出することが難しい!ということもありますので、完全オーダーメイドの「整形外科枕」をご用意しております。
計測では仰向き・横向き・寝返りの3方向での高さを確認し、その中で1番より高さの枕を決定します。
高さや硬さが調整可能で、形は平らになっています。硬さに関しては基本的には一般的な枕に比べて少し硬めにはできていますが、こちらも変更可能です。
オーダーメイド枕ですので、作成した後もお電話やメール、来所での調整が可能な枕となっています。
整形外科枕は本店の神奈川県相模原市にある山田朱織枕研究所にお越しいただくか、
その支店である渋谷店こちらに来ていただければ専門の枕診断士が対面でお客様の寝姿勢を見ながら枕の高さを測り、様々な寝具に関するアドバイスをすることができます。
整形外科枕ドクターズピローならオンラインで購入可能
しかし、遠方だとなかなか新幹線で来るのも大変だと思います。
またお体の具合が悪くてなかなか足を運べないというような何かの自己事情で来所をすることができない方。
そのような方にこの整形外科枕と同じ考え方の新商品「整形外科枕ドクターズピロー」が誕生しました。
このドクターズピローと従来の整形外科枕との一番の大きな違いは枕診断士というプロフェッショナルが対面でお客様の体格や寝姿を見ながら枕を測るのに対して、
ドクターズビローはインターネットで購入していただいてご自分で高さ調節を行うという違いです。
枕カバーであるとか他の違いもありますが一番大きな違いはその計測の仕方です。
でもなかなか自分で測るといっても難しそうという印象をお持ちになるかと思います。
自分でうまく合わせられるか心配という方も簡単に高さが分かるシステムを開発しました。
自動計測システムと言ってwebサイトの中でご身長体重いろいろな条件を入れていただくと適切な高さが算出できます。
これまで6万人以上のお客様に枕を計測したこの経験を元に作ったシステムです。
そこからの微調節であれば比較的簡単にやることができますのでそれを利用をしてみたらいかがでしょうか。
適切な枕の高さを是非試してみてください。まずはネットで気軽に購入可能なドクターズピローがおすすめです。
ご自身の体に合わせて高さ調節可能
本コラムの内容は動画でもお話ししています▼
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「5mmを調整する枕」
靴は5mm単位で自分のサイズを決めているのに。
オーダーメイド整形外科枕
365夜、あなたの首を支えているのは枕だけ。
医学的研究と臨床経験の中で生まれた当社の計測方法は、
あなたにジャストフィットする、5mmを調整します。