仰向けで立った時と同じ姿勢で寝るのが理想の寝姿勢?
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
目次
立っている時の背骨の角度が寝ている時にも良い姿勢なんですか?
立っている時の背骨の角度が寝ている時にも良い姿勢なんですか?という質問をいただきます。これについて解説したいと思います。
よくCMや雑誌などでも聞くお話ですが、これは私が調べた限り医学的な根拠はないと考えています。
海外の論文、日本の論文でも立っている姿勢のままが一番良いと専門家や研究者、医者が言っているわけではないです。私たちの研究でもそのことが明らかになりました。
寝ているときは骨のカーブが直線に近づく
立っている時の姿勢には首、胸、腰、骨盤そして足。全体に背骨から骨盤にかけてS字カーブというのがあります。
これが寝た時にはそれぞれの角度は少し少なくなることによって、直線に近づくということが分かりました。
起きている時には重力が頭の上からかかっていて、その物理的なストレスを減らすために首、胸、腰が湾曲になることによって、力のバランスをうまくとっているんです。
寝ているときの骨の角度を評価する研究を実施
私たちは立っているときと、寝ているときの角度を立位姿勢評価の6つのパラメーターで評価いたしました。
以下のようなレントゲン画像から、「石原指数(頸椎弯曲指数)」「胸椎後弯」「腰椎前弯」「骨盤回旋」を算出しました。
ですが寝る時には重力方向が変わりますので、背骨は全体に伸びることによって特に負担を受けることはありません。
次のデータをご覧下さい。
研究結果として、立っている骨と寝ているときの骨のカーブは違うことが明らかになった
これを統計学的に数字を出して、それを統計処理を行なって立ってる時の角度と寝ているときの角度を比べてみると、有意差といって明らかに違う数字であるという結論が出たのです。
つまり、立っているときの姿勢の状態と、寝ているときの姿勢の状態は異なる姿勢ということになりました。
立っている姿勢のまま寝る姿勢が良いは間違った考え
ですので、立っている姿勢がそのまま寝るときの姿勢にもいいというのは、私たちは誤った考え方だと考えています。
寝姿勢は寝姿勢としてきちっと正しく整えること。適度なカーブを上向きではありながらも起きているときと比べて少しそれが伸びて、横を向いて寝た時には左右対称のまっすぐな状態でベッドや布団の面と平行になる。
これが良い姿勢なんだというふうに覚えておいてください。
毎晩正しい睡眠姿勢で寝ることが翌日までの回復には重要
良い寝姿勢で眠ることは眠りの質そのものを良くするとともに、体が翌日までに回復するためにとても重要なポイントです。
疲れて何とかベッドまで行って、ぐたっと寝てしまうのではなく正しい睡眠姿勢で眠る。これによって疲労の回復 翌日の心の回復が異なるのではないでしょうか。
今晩から是非試してみてください。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
正しい睡眠姿勢には枕を適切に合わせることが重要です。
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