横向きで寝るときの枕の高さと寝返りの正しい知識|整形外科医が徹底解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
目次

横向き寝で最も重要なこと:枕の高さと寝返り
横向き寝が好き、または横向きでいつも寝てしまうという方は多くいます。横向きで寝るときにとても重要なのが枕の高さです。右向き・左向き、どちらの横向きでも適切な高さに枕を合わせることがとても重要になります。
ただし、もし寝入るときにどちらかの横向き寝だったとしても、夜中には反対向きも上向きもできなくてはいけません。つまり、寝返りがスムーズにできることが横向き寝の最大のポイントです。

横向きで合うことと、寝返りがしやすいこと。この2つをふまえて枕の高さを整えましょう。
横向きで枕の高さが合っているかの確認法(黄金チェック)
では実際に、横向き寝のときに枕の高さが合っているかどうかを確認する方法をお伝えします。
横向きになるときは手を鎖骨に当てて、膝を立ててごろっと横向きになってください。このとき、うまく高さが合っているかどうかの確認ポイントは、おでこ・鼻の頭・胸の真ん中、この身体の軸が寝ている床面と平行になっているかどうかです。

枕の高さが5mm低いだけで、頭が落ちる感じがして肩の圧迫が強くなります。

さらに5mm低くすると、肩の押しつぶされるような圧迫感がいっそう強まります。

元の高さに戻すと、肩の圧迫がスーッと消えます。横向きのポイントは「顔・首への圧迫感がなく、肩が押しつぶされる感覚がない高さ」を見つけることです。

横向きが合ったら、次は上向きになって苦しくないか、枕の角が当たらないかを確認し、最後に寝返りがスムーズにできるかを確認してください。

その「横向き寝」、3つすべてクリアできていますか?
①横向きで肩が楽 ②上向きで苦しくない ③無意識に寝返りが打てる。
この3つを同時に叶えるのが、整形外科医・山田朱織が導き出した5mm単位の調整です。
良くない寝姿勢:うつ伏せ寝の注意点
首にとって良くない寝姿勢はうつ伏せ寝です。手を引いてうつ伏せになると手の大切な神経を圧迫したり、首をひねることで首姿勢が非常に悪くなります。

すべてのうつ伏せ寝が悪いとは申し上げませんが、整形外科医として首にかなりの負担がかかる姿勢であることは覚えておいてください。肩こりがひどい方、首の病気がある方はぜひ上向きで適切な枕の高さを整えて休んでいただくことをおすすめします。
同じ姿勢で寝続けることの問題点と寝返りの重要性
「いつも横向きで寝ているのに、朝起きると肩が痛かったり腕がしびれる」こういったお声をよく聞きます。
人間は生理現象として一晩に20回以上の寝返りを打ちます。これは、体の向きを変えることで一箇所に圧迫がかかり続けないようにするためです。もし一箇所を一晩中圧迫してしまうと、その部分の血液循環が悪くなり、痛みやしびれが起こります。

横向きで柔らかい枕を使うと首の角度が悪くなり、首の中の神経が圧迫されて、手先まで痺れが出ることがあります。ぜひ適切な枕を使って手のしびれを予防しましょう。

寝返りを打って体の向きを変えることができれば、下になっていた腰・肩・腕・骨盤に対する圧迫が解除されてスーッと楽になります。
横向きで肩幅の分だけ枕を高くする必要はない理由
患者様・お客様から頻繁にいただく質問です。「横向きでは肩幅の分だけ枕を高くしなければいけないのでは?」という疑問です。答えは「高くする必要はありません」。その理由を解説します。
立ったまま横を向いてそのまま寝転ぶと、肩幅がある分、頭が下がって枕が低すぎると感じます。しかし、実際に眠っているときは違います。
眠っているときは意識がない中でも、下になる手が前に出て、肩甲骨の付け根から腕が前方に出た状態で横向きになっています。これが人間の潜在的な調節能力です。
その結果、実際に寝たときの肩幅は起きているときの肩幅よりも小さくなります。これによって、上向きに合っている枕と同等の高さで横向きも適合するのです。

逆に横向きに合わせて枕をどんどん高くすると、上向きになったときに高さが合わなくなり喉が圧迫されて苦しくなります。横向きにばかり合わせた枕は、上向きには使えないのです。
⚠️ 「横向きが楽になったから」と枕を高くし続けていませんか?
横向きの楽さのために枕を高くしすぎると、上向きの時に首を痛めてしまいます。大切なのは、寝返りのしやすさを犠牲にしない高さを見つけること。あなたの体格なら何センチが正解か、一度プロの計測で確かめてみませんか?
肩幅が広い方・肩が圧迫される方は「敷きパッド」で調節
ただし、体格によっては横向き時に肩の圧迫が気になる方もいます。
特に肩幅が非常に広い方やがっちりした体格の方は、枕を高くするのではなく、敷物やベッドマットレスの方で肩の圧迫するところを少しだけ柔らかくして沈むようにすることが的確です。
具体的な方法としては、2〜3センチのやや厚めの敷きパッドをお布団の上に敷いて肩が沈む余裕を作るのが一つの良い方法です。

また枕の観点からも、肩が圧迫されるからといって枕をどんどん高くするのはNG。首の神経が引っ張られてしまい首に負担がかかるうえ、寝返りもしにくくなります。

真ん中が低い凹凸枕はNG:寝返りを妨げる理由
「中央が低くて両サイドが高くなっている枕」は横向きの静止状態では楽に感じるかもしれません。しかし寝返りという動的な動きを著しく阻害します。
表面に凹凸があると、腰や肩に余計な力を入れないと寝返りが打てなくなります。
【動画比較】枕の形状でこれだけ変わる「寝返り」
横向きの高さにこだわると、
睡眠の質は下がってしまう。
スムーズな寝返りの条件は「フラット」で「体格に合った高さ」であること。
16号整形外科の山田朱織医師が、数多くの臨床経験から導き出した「整形外科枕」の設計思想をぜひ一度ご覧ください。
※50,000人以上の計測データに基づいた、医学的根拠のある枕です。
枕は仰向けと横向き、両方に合わせることが必須
「いつも横向きで寝始めて朝起きた時も横向き。なので横向きでぴったり合っている枕が欲しい」こういった方が多くいます。しかしこのように「横向きだけ」「上向きだけ」と決めつけてしまうことはよくないことです。
人間は生理現象として寝返りを打って、上向きも横向きもどちらもできなければなりません。もし寝返りを打たなかったら、血液・リンパ液・関節液の循環ができなくなって、朝起きたときから体がこわばったり痛みが出るなどの症状を引き起こします。

横向きばかりで寝ていると下になった肩・腕・骨盤への圧迫が続き、血の循環が悪くなって痛みやしびれが起こります。適宜体の向きを変えて寝返りが打てることがとても大事です。

「上向きだけ」「横向きだけ」で合わせるのではなく、「上向きと横向き両方が合っている」ことが寝返りをスムーズに打つために重要です。
仰向けでは首の角度を約15度に、横向きでは体の軸が布団と平行になるよう5mm単位で調整します。
丸い頭が転がりやすい平らな形と、頭が沈み込まない適度な硬さがスムーズな寝返りを促します。
加齢や体重変化、素材の劣化に応じて高さを調整し続けることで、首の安定を守り続けます。
横向きでしか寝れない方へ:枕を見直すと変わります
「横向きでしか眠れないんですが…」という質問を診療室でよく受けます。横向きでしか寝られない患者様には、寝具環境—主に枕—が原因かもしれないとお伝えしたうえで枕のご指導をしています。
重要なのは「横向きでしか寝られない」「横向き寝の癖がある」ということではなく、どのような向きにも寝返りを打って体の向きを変えられる状態にすることが良いことです。
意外と「自分はいつも右向きで寝る」と思っている方でも、枕の高さ・硬さの条件をきちんと整えると、楽に寝返りが打てるようになって驚いたというお声をよく聞きます。
例えば「右肩が痛いので右肩を下にして眠れない」という方も、痛い側が下になっても肩に圧迫のない枕の高さにし、右にも左にも寝返りを打ったときに肩が痛くないことを確認すると、どちら向きでも眠れる枕ができあがります。
まずは枕の調節をしてみてください。
正しい枕の3条件:高さ・硬さ・形状
① 高さが体格に合っている
まずは高さがお体格に合っているかが重要です。上向きでは首の角度が約15度で、息がしやすく当たりが楽なこと。

横向きでは体の真ん中の軸が布団と平行になっていること。首筋が張ったり肩の圧迫が強いと良くありません。

② 頭が沈まない適度な硬さ
高さが決まったら、その高さを維持できる適度な硬さが大事です。容易に高さが変わる柔らかい枕はよくありません。適度な硬さがあることで、頭から首がしっかり支えられて安定します。

③ 凹凸がない平らな形
表面に凹凸がある枕はよくありません。平らな形のほうが丸い頭がコロコロと転がりやすく、寝返りが打ちやすくなります。


④ 継続的なメンテナンス
加齢や体重の変化で体格が変わったり、素材の劣化によって高さが変わることがあります。適宜変化に合わせて高さ調節や素材の交換、作り替えなどメンテナンスも重要です。

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「枕外来のオーダー枕」
私の枕外来には、朝から肩がこる、枕が合わない、何度も目が覚めるという患者様が沢山来院します。好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は体格によって適合する高さが違います。
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解決 横向き寝と枕に関するよくある質問(FAQ)
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1. 横向きの肩の圧迫と腕のしびれが解消
以前は横向きになると肩が圧迫されて寝心地が悪く、気がつくと腕が痺れていました。この枕に変えてからは、横向きに寝たとき肩が楽な感じがすごく好きです。横向き寝が苦手でしたが、今ではすごく快適に眠れています。(50代女性)
2. 寝返りが自由で、朝の肩こりがなくなった
デパートのオーダー枕も使いましたが「こんなものかな?」と思っていました。整形外科枕は寝てみると寝返りも自由に打てて違和感は全くなし。次の日の起床時のだるさや肩こりが全くなくなりビックリしました。(50代女性)
3. 横向きでも首がジャストフィットして呼吸が楽に
整形外科枕にしたら首にジャストフィットし、呼吸が楽になりました。横向きも肩、腕が圧迫される事なく楽になって、寝起きの肩・首こり感が少なくなりました。
4. 5mmの調整で、上向きも横向きも首への負担が減った
高さと硬さがいい。細かく調整したので、上向きでも、横向きでも首への負担が少なくなったと思います。朝起きたら首がガチガチだったのが改善されました。
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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えしております。
臨床データが裏付ける「整形外科枕」の効果

枕を作成された5万人のお客様の計測データ・サポートデータを基に、年齢・性別・身体計測値と枕高との相関について統計解析を用いた研究を行い、医学論文として発表しています。
正しい枕を使用した410例(男195/女215)、14〜93歳(平均50.5歳)を対象とした調査では、肩こり・頚部痛・不眠など7割以上の患者様が改善し、手のしびれ・頭痛・めまいなども5〜6割が改善しています。

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