ぎっくり首の原因と対処法から予防法を解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
今回は「ぎっくり首」、ぎっくり首の原因と対策についてお話をしたいと思います。
目次
- ・ぎっくり首とは?
- ・どんなときにぎっくり首になる?
- ・予防には首を安静にすべき?鍛えるべき?
ぎっくり首とは?
皆さん、ぎっくり首という言葉聞いたことありますか?
ぎっくり首という言葉は聞いたことがなくても「ぎっくり”腰”」だったら聞いたことあるのではないでしょうか。
これは私が調べた限りですが、ぎっくり首というのは正式な医学用語ではないんです。
しかし、ぎっくり”腰”という言葉については非常に一般的によく使われる言葉ですし、日本整形外科学会のホームページにもぎっくり”腰”については記載がありますので、かなり一般的にも患者様の間でも認識のある言葉となっています。
ではぎっくり”首”とはなんでしょうか。
急に強い症状が出ることを「ぎっくり」と表現している
このぎっくり腰とぎっくり首違いはどこに起こるかということ、首に起こればぎっくり首、腰に起こればぎっくり腰ですよね。
要はこの「ぎっくり」という言葉、これが共通しています。
このぎっくりっていう言葉を解剖してみると、急に起こる、そして強い痛みが起こる、強い症状が起こることを「ぎくっ」と、急に強い症状が出るという風に表現しているわけです。
起こる症状については首の痛みであったり、凝りであったり、張りであったり、首が回らない意外にも酷いとそこから手に力が入らなくなったり、しびれが起きたり様々な症状が波及して起こることもあるんです。
そういった場合は単にぎっくり首だけではなくて、何か首の中にトラブル問題があるかもしれません。
尚、ぎっくり首を何回も何回も繰り返して起こすような方は、やはり何か病気があるかもしれないので整形外科を受診することをお勧めしています。
ぎっくり首は日常の何気ない動作で起こることがある
山田:今までにぎっくり首になったことはありますか?
モデル:はい。あります。
山田:どんなときになりましたか?
モデル:不意に頭を持ち上げたときとか、横を向いたときとかになったことがあります。
山田:たったそれだけの事でぎっくり首、その後、動かなくなってしまったんですか?
モデル:そうなんです。
このようにたわいもない簡単な動作一つでもぎっくり首になることがあるんです。
しかしながらそういった場合はもともと前日に何か疲労があるとか、風邪をひいていて首周りに炎症があるとか、もしくは怪我をした後とか何かそういった別の要素も複雑に絡んでいることもあります。
ぎっくり首の予防には首を安静にすべき?鍛えるべき?
この「安静」と「鍛える」。一見全く反対のことのように聞こえるかもしれませんが、実はこの両方ともがぎっくり首の対処として大事なことなんです。
ぎっくり首にはまずは首の安静が必要
まずこの安静ということで言うと、実は寝るときの枕がとても重要なんです。
夜寝るときにふかふかの柔らかい枕で寝てしまうと、夜中、首がぐらぐらするのでぎっくり首が起こった首をより痛めてしまうんです。
しかし、お体にピッタリと合ったしっかり硬めで高さの合った枕を使用していただくと、夜間に首が安静が保たれるのでどんなに寝返りを打ったとしても首の神経を痛めることがありません。
ですのでぎっくり首になったときは自分に合った枕を使うことがとても重要なんです。
夜の入浴で血液循環も良くしよう
これもぎっくり首の対処にはとても簡単で良い方法なんです。
実はぎっくり首になった時は顎までしっかりと湯船に浸かっていただきたいんです。
シャワーも湯船も両方温かいのは同じなんですけれども、湯船に入ると実はお湯の中浮力の中に重たいこの肩と腕が浮く形になります。
これがとても大事なんです。
湯船に入りお湯の中でこの重たい手が浮力の中に浮くことによって肩から腕がとてもリラックスします。
血液循環も良くなりますので、シャワーで終わらせずに湯船につかることが大事です。
徐々に首を鍛えていく
ぎっくり首が起こって安静にしてばかりではいけないんです。
例えば急性期の3~4日急激な痛みがある時はもちろん安静にしていただくことが大事です。
でもその後は徐々に温めながら首を動かしていくことも大切になってきます。この時はエクササイズが必要です。
首のエクササイズ、ゆっくり動かす安全な方法については私の著書である「ネックササイズ」にてご紹介しております。
ネックササイズにてご紹介している体操の一部は以下のコラムでもご紹介しておりますのでよろしければご参照ください。
首を前に倒す体操、首の前側を伸ばす体操、首を横に倒す運動など、座ったまま行っていただける方法をご紹介しています。
ぎっくり首の原因と対策についてお話してきました。
山田:どうですか?この原因と対処方法、具体的にお話しましたがご理解いただけましたか?
モデル:はい。よくわかりました。今晩からしっかりと湯船に浸かって首をリラックスさせたいと思います。
山田:枕を整えて寝て、朝にはゆっくりネックササイズ体操もしてくださいね。
まとめ
- □急に強い症状が首に出ることを「ぎっくり首」と言う
- □「ぎっくり首」は日常の何気ない動作で起こることがある
- □「ぎっくり首」になったときは自分に合った枕を使うことがとても重要
- □「ぎっくり首」の対処には夜の入浴も重要
- □「ぎっくり首」の対策には首のエクササイズも必要です
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山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
お体にピッタリと合ったしっかり硬めで高さの合った枕を使用していただくと、夜間に首が安静が保たれるのでどんなに寝返りを打ったとしても首の神経を痛めることがありません
本コラムの内容は動画でもお話しています▼
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