頚椎安定枕?|頚椎が安定する枕の重要性をご説明します
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
今回は頚椎(頸椎)の安定性・不安定、この首の「安定」と「不安定」ということについてどんな意味があるのか、そして頚椎を安定させるには枕の硬さが重要ですよということをお話していきたいと思います。
目次
では頚椎の安定・不安定という説明をする前に、まず構造としてどんな形でどんな素材で首ができているのかということについてお話したいと思います。
人間の首を構成している要素
・骨
・椎間板
・神経
重要な素材としては首の骨・椎間板・神経なんですけれども、それ以外にも実は関節とか靭帯とかたくさんの構成する要素があるんです。
何のためにこのようにしっかりと色々な素材で人間の首というものが構成されているのかということをお話します。
脊髄神経は骨や椎間板、靭帯で守られている
この首の構造・重要な首の役割というのがこの中に入っている脊髄神経、脳からの命令を首の脊髄神経を通して手足にその連絡を伝達している重要な神経という場所があります。
この神経はもし何にも守られることがなかったらとても傷つきやすい部分なんですね。
でも周りにこのしっかりした硬い骨、そして椎間板や靭帯があるので周囲を支えてくれているわけです。
言わば安全な周りのガードの中に大事な大事な神経が入っているという構造しています。
首の骨がバラバラに7つに分かれている理由
一方で、もしこの骨がこちらに図示しましたが1個ずつ分かれたバラバラの骨でなくてひと塊だとします。
山田:棒のように一つの塊の骨だとしたらどんな問題が起こってしまうと思いますか?
モデル:首が曲がらなくなるんじゃないでしょうか?
山田:首を曲げることも回すこともできなくなってしまいますよね。それって日常生活にとっても不便だと思いませんか?
モデル:そうですね。
このようにもし首が安全でしっかりするために1本の硬い一塊の骨だとしたら、首を色々日常生活で使うことが難しくなってきます。
ですので一定のしっかりした管として硬く守ってくれはするんだけれども、一方で柔軟にフレキシブルに動けることこれを同時に考える必要があるんです 。
そのために骨と骨の間には椎間板という軟骨があって、骨と椎間板によってフレキシブルに首を動かすことができるわけです。
その管の中には大事な赤で示した脊髄神経という神経(上記図の中では神経と表記)が走っています。
この神経が先ほども申し上げたように脳で感じたり考えたことを手足末梢に指令を出していく、その大事な通り道になっているわけですね。
この頭蓋骨の中の脳から体、首から胴体までのいろいろな部分に神経を伝達させるその通路つなぎ道と考えてください。
これが首の構造首の役割です。
首が不安定だとどんなことが起こりますか?
もし首がグラグラと不安定になってしまうと、骨や椎間板のみならず中の神経も一緒に揺れてしまいます。
もし怪我などで大きな外力で首が揺れたりすると、周りの骨の壁に神経がぶち当たってしまって神経が傷ついたり、
一方で年齢と共に首の中にこのようにトゲが出てきたり、この椎間板が潰れて後ろに飛び出したりして年齢と共に神経に悪い刺激を与えてしまうような要素がたくさん生まれてくるんですね。
首が年齢と共に変形するじゃないですか。変形や病気によって神経を痛めてしまうような要素が増えてくると、容易にこの神経が傷がついてしまうんです。
もし一時的に短時間、神経に悪い刺激が入ったとしてもその悪い刺激を取り除けば神経は自力で回復します。
でも何度も何度も繰り返し悪い刺激が加わったり、長時間神経を締め付けたりするとこの刺激を取り除いても元の神経の良い状態には戻れなくなってしまうんですね。
それって怖いじゃないですか。
なので神経に対する刺激悪い刺激を与えないことが予防することが大事なんです。
寝ている時の枕ももしかすると大事ですか?
良い点に気づきました。
この実は起きている時というのはご自分で首の姿勢が、痛い・しびれる症状が起こったときに回避することができますよね。
悪い姿勢で痛みが出たら「あっ姿勢を良くしなきゃいけないんだな」、「姿勢をちょっと変えてみよう」ということが、起きているとき目が覚めているときだったらできます。
でも寝ているときはどうでしょうか?
ぐっすり眠ってしまうと、寝ていてちょっと不具合を感じてもなかなか覚醒して体勢を変えようとか、枕を変えようとかしないですよね。できないですよね。
なので寝ているとき意識がないときはより一層予防ということが大事になってきます。
そもそも合わない枕を寝る前に使ってしまって夜中で痛くて我慢しながら寝るのではなく、寝る前から睡眠の環境をしっかり整えていい環境で首が不安定にならないようにして寝ていただくことが肝要なんです。
枕は寝るときの姿勢を決定してしまうもの。
だからこそ寝る前にきちんと整えるということが大事なんです。
山田:首の不安定と枕の関係わかっていただけましたか?
モデル:よくわかりました。
山田:首の安定にとってとっても大事ですよね。
モデル:はい。枕もすごく大事だったんですね。僕は今日からこの首が不安定になる柔らかい枕はやめて、しっかりと高さが合っている硬さもしっかりある体格に合った枕を使うようにします。
山田:それでこそ頚椎が安定しますので様々な首からのつらい症状を出すことが予防できるわけです。是非試してみてください。
凹凸枕(頚椎安定枕)っていいんですか?
一方で最近はこのように縦横に凹凸のあるような頚椎安定枕(頸椎安定枕)と呼ばれるものが出回っています。
私は整形外科医としてこの頚椎安定枕というものを海外の論文も含めていろいろ調べてみました。
その中でわかってきたことは、論文では寝るときにこの首の湾曲にピッタリ合ってるカーブの枕を使うと頚椎が安定するので良いですよという結論が書いてあるものがありました。しかし私は、その論文はあくまで限定的な状態での頸椎の安定を主張している論文であると考えています。
私は論文で主張されているような枕を何種類も購入していろいろ実験をやってみたんですがある事実がわかってきたんです。
頚椎の安定は上向きだけではなく、横向き・寝返りも考えなければならない
それは寝るときに首の下に当てて寝ると確かに上向きは安定します。
でも、人間って一晩中上向きで寝ているわけではないですよね。
横も向くし寝返りも打つし動きます。こういった時に動きにくく、頸椎が不安定になってしまうのです。
つまり上向きだけで首が安定している枕を使うことによって、横向きが合わないまた寝返りをしようと思うと寝返りが打ちにくいという事実がわかったわけです。
皆さん枕を購入する時、インターネットでポチッと押して見かけが良いネーミングが良いから買ってしまう事ってないですか?
その時って実物のものを当ててみたり、体験することができなくて買ってしまうじゃないですか。
それは寝具という繊細なアイテムにおいては少し危険もあります。
ですのでしっかりした医学的根拠があるもの、コンセプトが科学的に正しいものをなるべく選んでいただけるようにお願いいたします。
今日は頚椎の安定と不安定ということがどういうことなのかということを解剖も含めてお話しをしてまいりました。
本当の頚椎安定枕は、横向きでも寝返りでも頚椎がグラグラ不安定にならない枕
私が開発した整形外科枕は一人一人の体格に高さを合わせそして表面をしっかり硬くしておりますので、じっとして寝るときのみならずどんなに寝返りを打っても頚椎がグラグラ不安定になることはありません。
ですので首の中にある大事なこの神経、これを傷めることなく一晩中寝返りが楽に打てるわけです。
頚椎を安定に保ちつつも人間の生理現象として必要な寝返りを十分打っていただける枕となっております。
山田:今日のお話ご理解いただけましたか?
モデル:よくわかりました。僕が買ったこの首の形に模られた枕は寝返りが打ちづらかったんですね。勉強になりました。
ぜひ自分に合った枕、頚椎の安定が大切ということを心に留めてください。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
枕をお体格に合わせて首が安定して寝返りが打てることが重要です。
本コラムの内容は動画でもお話しています▼
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