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足がつる・筋肉がつる仕組み・メカニズムを解説

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

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普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。

今回は足のつり、筋肉のつりの仕組み・メカニズムをお話をしたいと思います。

目次



日々外来で診察をする中で手がつる、足がつる、首がつる、いろいろなところをつって困るという患者様のお声をたくさん伺います。

本当に多くの方が足のつりについての情報が欲しいと思ったり、ご本人や家族が苦しんでるということが実際にあるんだということを実感しています。

今回お話しする内容について帝京大学の教授であられる出沢明先生のご著書の2本の書籍、とても読みやすく一般の方々にも理解しやすい内容となっております。

私もじっくり読ませていただいてこの内容を含めて解説させていただきたいと思いますので、より詳しい情報を知りたい方はぜひ手にとって本屋さんでご覧になってみてください。

●こむら返り 自力で克服!名医が教える最新1分体操大全 出沢明【著】

足がつる・筋肉がつる仕組み・メカニズムを解説

●もう怖くない!筋肉のつりこむらがえり―痛みの原因と対処法を徹底解説 出沢明【著】

足がつる・筋肉がつる仕組み・メカニズムを解説

メカニズムからその治療まで自分でできるセルフケアまでご説明していただいておりますのでどうぞご参考ください。

足のつり、筋肉のつりの仕組み・メカニズム

足がつる・筋肉がつる仕組み・メカニズムを解説

色々な場所が体の中でつります。

多いのはこの肩から腕や腰から足にかけてつるというパターンが多いので、腕に起こる力こぶの筋肉や足のふくらはぎの筋肉を代表例として見立てて説明したいと思います。

まず力こぶっていうのを作った時をイメージしてもらうと、筋肉が縮んで膨らむというイメージあるかなと思います。

そしてリラックスして伸のばると筋肉が平らになりますね。

筋肉の伸び縮みというのは日常生活の中で考えなくても自然にできていることなんですね。

ふくらはぎのこむら返りでお話していきましょう。

足の筋肉には腓腹筋とかひらめ筋という骨格筋があります。

骨格筋の中には小さな単位の筋肉が存在しています。

大きな筋肉をいわゆる骨格筋、その中にある小さな筋肉の塊を筋紡錘(きんぼうすい)と言います。

筋紡錘(きんぼうすい)の紡錘(ぼうすい)というのは糸巻きみたいな形のことを呼びます。

筋紡錘(きんぼうすい)の役割は筋肉の伸びを感知するセンサー

足がつる・筋肉がつる仕組み・メカニズムを解説

筋紡錘(きんぼうすい)は何をしているかというと筋肉の伸びを感知するセンサーなんです。

筋肉が伸びたよっていうことを知らせてくれる認識させてくれるセンサーなんですね。

骨格筋がグーッと伸びると筋紡錘も一緒に伸びます。

それが脳に連絡がいって脳から命令が下されて、今度は伸びてるから縮みなさいと言われ伸びすぎを防いでくれているんですね。

脳がすべての中枢コントロールのわけです。

でも脳だけではなくもう一つ大事な中枢神経があります。

脊髄と言って脳を出た後の神経が束になって走っています。そこからさらに命令が行く運動ニューロンというのが出ています。

ニューロンというのは神経ということです。

脳が命令を下し、脊髄がその連絡を聞いて細い運動ニューロンに指令が入ってそして筋肉は伸びたり縮んだりするわけです。

一連の命令系統があってうまくコントロールをしているんですが、筋紡錘というのはその中で筋肉の伸びを感知するセンサーなんです。足にも腕にもあります。

腱紡錘(けんぼうすい)の役割は筋肉の縮みすぎを防止するセンサー

足がつる・筋肉がつる仕組み・メカニズムを解説

もう一つ筋肉の端っこにもセンサーがあります。これを腱紡錘(けんぼうすい)と言います。

筋肉の端っこの骨にくっ付いています。

腱紡錘(けんぼうすい)は伸びと縮み両方を感知するセンサーなんです。

どのように働いているかというと骨格筋がグーッと縮みます。

そうすると腱紡錘(けんぼうすい)は伸びと縮みの両方を感知して、脳にそれを伝え脳から今度はこれ以上縮んじゃいけないよという命令が来るんですね。それによって縮み過ぎを防止しているわけです。

この腱紡錘(けんぼうすい)がうまく働かないと筋肉が縮んだときに伸ばすことができなくなります。

骨格筋も腱紡錘(けんぼうすい)も一緒に縮んでしまい端から端までがグーッと収縮して縮みっぱなし現象が起こってしまうわけです。

これがまさに足のつり、こむら返りなんです。

足のつり、筋肉のつりは腱紡錘(けんぼうすい)の誤作動

足がつる・筋肉がつる仕組み・メカニズムを解説

腱紡錘(けんぼうすい)がうまく働かないことを出沢先生は腱紡錘(けんぼうすい)の誤作動と言っています。

本来起こるべき反応ではないことが誤って起こってしまうので誤作動なわけです。

この誤作業が起こるのには様々な原因があります。

腱紡錘の誤作動が起こる原因

脱水、血液血流不足、冷え、カルシウム・マグネシウム・ナトリウムなどのミネラル不足、そしてもともと持病を持っている場合糖尿病やメタボリックシンドローム、神経筋疾患、腰の病気なども含まれます。

持病を持っていることでより腱紡錘(けんぼうすい)の誤作動が起こりやすいのです。

最後に薬物ですね。

何かの病気の治療のために飲んでいるお薬、でもそれが悪影響となってつりが起こってしまうということもあるんです。

様々な原因によって起こる腱紡錘(けんぼうすい)の誤作動、これが足のつりのメカニズムの一つというふうに世界の研究でもわかってきています。

足のつりを治療したりセルフケアしていく上で、自分の足の中に何が起こっているのかを理解しなかったらなんだかわからないまま恐怖感を覚えますよね。

メカニズムがわかるとどうすればいいのかということが理論的に理解できると思います。

これからもどんどんこむら返り筋肉のつりについてお話したいと思いますので皆さんどうぞご期待ください。

詳しく解説

足がつる痙攣する原因とメカニズムや予防と対処方法|有痛性筋痙攣を解説

本コラムの内容は動画でもお話ししています▼


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