寝ると膝・足が痛い原因と対処法|変形性膝関節症・坐骨神経痛の夜間痛を整形外科医が解説

普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
結論:夜中に膝が痛くて目が覚める、横向きで寝ると膝が痛い方へ
これらは変形性膝関節症などで膝関節に炎症が起きているサインのことがあります。寝返りをしやすい寝具環境と、体格に合った枕で全身の力みを取ることが、夜間痛の緩和につながります。横向き寝との関係や夜間痛の特徴はよくある質問で詳しく解説しています。
目次
寝ている時の足や膝の痛みについて
今日は当院にお越しになる患者様が日頃よく訴えられる症状、辛い症状について焦点を当ててその病気や症状の原因、理由。
そしてそれに対する対処方法を解説していきたいと考えます。
しかし、この情報はあくまで一つの参考にしてください。私たち医師は患者様を診察して触診したり色々なお話を聞いたり、実際に診察やテストをする中で画像も見て総合的に判断して診断を下し、そして治療を組み立てます。
でも、今日はあくまで一般的な症状に対してこんなことが考えられますよ、まずこのようなことから注意してくださいということを申し上げますので早合点に自分の症状はこれだ、病気はこれだと決めつけず一つの参考にしていただければと思います。
では始めていきましょう。

足や膝の痛みにも枕は有効?

一方でお尻から膝裏、足までの全体の痛みや痺れ。坐骨神経痛というものが考えられるんですが、この痛みについても寝る姿勢を整え、骨盤、腰が楽に寝返りがうてるように寝具環境を整えると症状が改善することがあります。
座骨神経痛については以下のコラムでも詳しくご説明しております。
足が痛い・しびれる・つる…原因は「足」ではなく「腰」かも?整形外科医が見分け方を解説
足の症状の原因が腰にあるケースや、「つる」と「しびれる」の違いを整形外科医が解説します。
ですので夜間に痛い、もしくは朝起きた時に辛い。
このような症状の方は今から説明することを是非注意して行ってみて頂ければと考えています。







変形性膝関節症という診断をつけました

睡眠時のアドバイス
夜間痛、寝ていて膝が痛い。今日の患者様のように寝返りをうつと膝が痛いと言うことをよく聞きます。
このような時には寝返りをしやすい寝具環境を整えること。一人一人の体格に合わせた正しい枕を使用すること。

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好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は、
体格によって適合する高さが違います。
ベッドや布団を寝返りしやすい硬さのものを選ぶこと。
さらに掛物を軽くしたり、
パジャマも寝返りしやすいようなタイプの物にすることが重要です。
寝るときに緩めの締め付けすぎないサポーターを使用するのも有効だと考えます。かぶれなければ湿布などの外用剤も有効です。貼る場所は痛いと感じるところで良いでしょう。
湿布の貼り方や貼るタイミングなどは以下のコラムでご説明しています。よろしければご参照ください。
プラスアルファのアドバイスです。和式の生活は膝にとでも良くないのでできれば洋式スタイルにしてください。椅子とテーブルを使うこと。できれば洋式のベッドを使うこと。
お手洗いも和式ではなく洋式にすることなどが有用です。
寝返りのたびに膝が痛む方へ
寝返りがスムーズに打てないと、膝や腰に余計な力が加わり、夜間痛の原因になります。「首を支える正しい枕の高さ」は、実は全身の寝返りをスムーズにし、膝への負担を減らす第一歩です。
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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
(株)山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
できるだけそのままお伝えしております。
本コラムの内容は動画でもお話しています▼
よくある質問(Q&A)
Q. 寝ているときや寝返りをうつときに膝が痛む原因は何ですか?
夜間に膝が痛む場合、膝の関節内で年齢的な変形が起こり、動くことで痛みが出ている可能性(変形性膝関節症など)が考えられます。また、お尻から膝裏、足にかけて全体の痛みや痺れがある場合は坐骨神経痛の可能性もあります。睡眠姿勢の乱れや寝返りのしにくさによって膝や腰に余計な負担がかかることで、夜間痛を引き起こしやすくなります。
Q. 横向きで寝ると膝が痛いのはなぜですか?
横向きで寝ると、上になった脚の重みがそのまま下の膝にかかり、股関節や骨盤がねじれた姿勢になりやすいため、膝関節への負担が増えることがあります。特に変形性膝関節症で内側の軟骨がすり減っている場合、膝どうしが触れ合う、または片脚に体重が集中することで痛みが強くなるケースがあります。膝の間に薄いクッションを挟んで骨盤のねじれを防ぐことや、体格に合った枕で首・肩の力みを取り、体全体をリラックスさせることが負担の軽減につながります。
Q. 変形性膝関節症とはどのような病気ですか?
正常な膝では半月板(軟骨)が骨の表面を覆っていますが、年齢的な変形が進むと関節が狭くなり、半月板が削れて薄くなったりなくなったりします。これにより骨どうしがぶつかって強い痛みを生じ、関節内に水が溜まる(関節水腫)などの炎症が起こります。O脚傾向が見られるのも特徴の1つです。基本的には冷やさずよく温めること、よく動かして固めないことが大切です。
Q. 変形性膝関節症の夜間痛にはどのような特徴がありますか?
変形性膝関節症が進行すると、関節内の軟骨がすり減って骨どうしが近づき、関節に水が溜まるなどの炎症が起こりやすくなります。安静にしているはずの就寝中でも、寝返りで膝の位置が変わるたびに炎症を起こした関節が刺激され、痛みで目が覚めることがあります。日中の歩行時痛だけでなく夜間痛がある場合は、炎症がある程度進んでいるサインと考え、早めに整形外科を受診することをおすすめします。
Q. 夜間の膝の痛みを和らげる睡眠時・生活のアドバイスはありますか?
睡眠時は、体格に合った正しい高さの枕や寝返りしやすい硬さのベッド・布団を選び、軽い掛け布団や寝返りしやすいパジャマで寝具環境を整えることが重要です。締め付けすぎないサポーターや湿布も有効です。生活面では正座・横座りを伴う和式の生活は避け、椅子・テーブル・洋式ベッド・洋式トイレへの変更が推奨されます。
Q. 寝不足になると関節が痛くなることはありますか?
はい、関係があります。睡眠不足が続くと、体の修復や炎症を抑える働きが十分に行われず、関節まわりの炎症や筋肉の緊張が翌日以降に持ち越されやすくなります。また、痛みで眠りが浅くなり睡眠不足になるという悪循環に陥っているケースも少なくありません。まずは寝返りがしやすい枕・寝具で睡眠の質を確保することが、関節の痛みの悪循環を断つ第一歩になります。
Q. 膝の「ぶらぶら運動」のやり方と効果を教えてください。
ベッドの端や椅子に腰かけ、足を床から少し浮かせた状態でお膝を軽くぶらぶらと振る運動です。片方ずつ10回を目安に、1日3回(朝・昼・晩)毎日続けます。関節液がうまく流れて潤滑が良くなり、膝の中の炎症を抑える効果が期待できます。
Q. 足の痛みやしびれが「腰」から来ている場合、枕は関係しますか?
はい、関係します。枕の高さが体格に合っていないと首・腰・足への負担が連鎖的に増加します。坐骨神経痛など腰由来のしびれがある方は、睡眠中も症状が続きやすくなります。正しい高さの枕を使い寝返りをスムーズにすることで、腰や足への負担を軽減できます。

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