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硬いマットレスと柔らかいマットレス どちらがいいの?|整形外科医山田朱織

「硬い敷物、柔らかい敷物どちらがいいんですか?」という質問をいただきます。

一言で回答するならば硬い敷物のほうが良いと言えます。柔らかすぎる敷物はどうにも工夫のがないからです。

もちろん一番いいのは硬すぎず柔らかすぎず、最適な硬さ。もちろんそうですよね。

でも、なかなか硬さって難しいじゃないですか。そんな時に柔らかすぎる敷物を買ってしまうとどうにも工夫することができないわけです。


硬くしようと思っても何かを背中の下に入れるとか部分的に硬くすることはできません。

でも、少し硬めの敷物を買った場合には少し表面に柔らかい素材を追加することによって適度な硬さというのを実現できるからです。

では今日はこの敷物の硬さについてお話したいと思います。

今、モデルさんがこのように仰向けで寝ています。どんな硬さに感じますか?

モデル:適度に硬さがあります。

山田:硬すぎるということはないですか?

モデル:硬すぎではないです。

山田:柔らか過ぎるということもないですか?

モデル:はい。

今は私はモデルさんに感触はどうですか?どんなふうに感じますか?という質問しました。しかし、それは主観的。その人がどう感じるかということで一人一人感じ方が違うわけです。

大事なのは主観的な硬さではなく、どう体がしっかり支えられるかという硬さなんです。


一般的に肥満がないとすれば頭、胸、腰、足それぞれパーツによって重さが違いますので支える力も異なってきます。

頭1としたときに胸が3、腰が4、足が2、1:3:4:2とよく人間工学の世界では言われますが、それぐらい重さに合わせてしっかりと土台が支えることが寝姿勢にとっては大事なんです。

つまり、最も重たい腰の部分がグーッと沈み込んでしまってはいけない。なぜならば腰が沈み込むと適切なスムーズな寝返りができなくなるからです。夜中スムーズに寝返りができないと体にさまざまな異変が生じます。


まず準備したのは柔らかすぎる低反発のマットレスです。上向きで寝てみましょう。

寝てから時間が経ってくるとだんだんと体が沈み込んでいます そんな感じがしますか?

モデル:時間が経つにつれて腰がグーッと沈んできます。

山田:じわーっと沼に入るような感じですかね。

モデル:そうです。

低反発マットレスというのは粘りを出す。反発力を下げて粘りを出した素材なのでよく患者様から伺う声としては、沼にはまるような感じというジワーっと体が沈み込むような感じがするという声が多いです。

こうなってしまうとどんなことが起こるのか。私がモデルさんに適切に合わせた枕、適度な硬さのベッドの上で合わせた枕が同じ枕を使っていただいても、、、喉の感じはどうですか?

モデル:頭が持ち上がって喉が落ち込む感じがします。

同じ高さの枕でも最も重い腰の部分が下がることによって相対的に頭を突き上げてしまう。つまり腰が沈んで枕が高すぎるという現象が起こってしまうんです。


そうなるとぐーっと喉が詰まるので息が苦しくなったり、後頭部の感触はどうですか?

モデル:後頭部を圧迫されて硬さを感じます。

ぐっと頭を持ち上げられるので後頭部に当たる。枕感じが硬く感じるということも起こります。寝返りをしてみましょう。寝返りをするときどうですか?

モデル:体が重たいです。

腰が先に寝返りを打って肩が追いかけるように骨盤で大きな力を出して寝返りを打つ。これでは1回1回の寝返りで体が疲労してしまうわけです。ひどいと途中で寝返りをするのストップしてしまうこともあります。


ではマットレスを交換してみましょう。では次に適度に硬いマットレスに変えてみました。横になってください。

マットレスはもちろん。6時間、7時間、8時間、長い睡眠時間も一晩中体を支えなければいけないので適度な硬さが必要です。

今横になっていただいて少し時間が経ちましたが腰の感じどうですか?

モデル:先ほどと比べて腰だけ沈むような感じはないですね。

山田:背骨全体が支えられている感じはありますか?

モデル:全体的に支えがあります。


このように時間が経っても最も重たい腰の部分が沈まないということが大切です。枕の高さは先ほどの低反発マットレスと同じ高さの枕ですがどんな風に感じますか?

モデル:硬さも感じなくて楽に息もできます。

山田:楽に呼吸ができているように私の方からも見えます。

このように上向きで腰が沈まないと枕の高さも適切に合うので呼吸が楽、後頭部の圧迫感も楽になります。

では最後に寝返りを打ちましょう。手を前にクロスしていただいて右左と寝返りを打ってください。寝返りはいかがですか?

モデル:体全体で軽く寝返りが打てます。


肩と腰が同時に寝返りを打てる。体のどこにも力が入らずにコロコロと転がれる。

これが本当に熟睡しているとき無意識でもできるというのが適度な枕とマットレスの組み合わせだと思ってください。

是非、今晩から腰が沈み込みすぎないようにマットを整え、適切なを高さの枕を使って熟睡してください。 




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