質の良い睡眠で疲労回復|睡眠不足10個のチェックリスト
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
目次
正しい枕を使って自律神経をリラックスさせ疲労回復を
今回は、「疲労回復には質の良い睡眠が重要 枕で正しい睡眠をとって解決しましょう」というお話をしていきたいと思います。
睡眠不足10個のチェックリスト
山田:突然ですが、睡眠不足になった時に以下のような症状を体験したことはありますか?
□ 日中の眠気
□ 頭痛
□ 食欲がない
□ ストレスを感じる
□ 日中の疲れ
□ 吐き気
□ 肌があれる
□ うつ気分
□ めまい
□ 記憶力(思考力)の低下
モデル:はい、何個かあります。
山田:ちょっとチェックしてみてください。いくつありました?
モデル:5個ありますね。
山田:五つもありますね。半分ぐらいあるじゃないですか。これはとても危険な状態です。
モデル:そうなんですか?
山田:実は自律神経の調節がうまくいっていない、脳が疲労している可能性があるんです。
モデル:そうなんですか。なんだか怖いですねー。
山田:最近、頑張りすぎていませんか?例えば家の事、家族の事、会社での事、何かありませんか?
モデル:たしかに最近は仕事の期限が心配で、家にいてもついつい仕事のことを考えてしまうんですけど、それで気分を入れ替えようと1時間くらい
ランニングをするんですけど、かえって疲れてしまってずっと朝から晩まで憂鬱な気分になっています。
山田:何かやらなきゃいけないっていう焦りみたいなものですかねぇ。
モデル:そうかもしれません。
山田:それによって、あぁくたびれた疲労してしまうということを自覚しているわけですね。
モデル:はい。
山田:わかりました。これは交感神経と言って頭が頑張ろうとする気持ちと、副交感神経と言ってリラックスしようという気持ち。
この2つがアンバランスになってしまっている状態、これが脳の疲労の状態なんです。
自律神経の役割
では、ここで自律神経について説明しましょう。
自律神経とは自分が意識しなくても呼吸、循環器、発汗、消化器作用、心拍、様々な体を動かすということをオートマティックにコントロールしているシステムなんです。
この自律神経には交感神経と副交感神経があります。
交感神経は何かをやろう、頑張ろうというときに働く神経です。
一方、副交感神経は休もう、安静にしよう、リラックスしようというときに働く神経です。
これが両者うまくバランスを取れていることがとても重要になってきます。
この自律神経のコントロールをしているのはさらに上位にある自立神経中枢、脳ですね。
ちょっと難しい言葉ですか脳の中にある視床下部という小さな部位、ここでこの全ての制御のコントロール行っているわけです。
もし運動をしたとすると体が熱くなりますね。心拍数の上がり呼吸も荒くなって、また汗が出てなんとか自分の正常な状態を保とうとコントロールします。
これは何も体を使う運動だけではありません。一生懸命仕事をしたり勉強するときも同じなんです。
記憶しなきゃいけない、集中して何かしようという交感神経と、本を読んだりパソコンを見たり目の神経の自律神経が手前にあるものにピントを合わせようとする副交感神経。
交感神経と副交感神経を一緒に働かせなければいけない、こんなときに矛盾が起こって自律神経が疲労してしまうんですね。
ですから、現代というのは運動する時も仕事をする時も、たとえ家庭の中にいても交感神経と副交感神経が程よいバランスではなくアンバランスになってしまうことで疲労してしまうということが起こってしまうわけです。
東京疲労睡眠クリニック院長の梶本先生。梶本先生はすべての疲労は脳が原因とおっしゃっています。
私も多くの患者様を見る中で、疲労というのが脳が原因なんだな、そして引いてはより良い睡眠をとることが必要なんだなというたくさんの経験をしてまいりました。
梶本先生方は2003年から30億円かけ、産学連携の疲労プロジェクトを開催されました。
疲労の発生と克服方法について研究されました。
そして、起こってしまった疲労を回復させるには質の良い睡眠を取る以外に方法はないという医学的事実を解き明かしました。
良い睡眠とは前日までの疲れを完全に回復させる眠りであり、睡眠の良し悪しを評価する上で重要なのは睡眠時間でも睡眠深度でもなく朝目覚めたときの疲労感だそうです。
是非、皆さんもこの本をしっかり読んで疲労 について勉強してみてください。自立神経中枢は疲労と関係が深いということはお分かりいただけたと思います。
一方でこの自立神経中枢は、睡眠のリズムや深度眠りの深さとの関係も非常に深い睡眠の司令塔でもあるんです。
自立神経中枢、疲労、そして睡眠、この関係がおわかりいただけたでしょうか。
過度に運動や仕事のストレスがかかると脳が疲労してしまい自律神経のコントロールがうまくいかなくなります。
これによって脳が疲労して心身ともに具合が悪くなるということが引き起こされるわけです。
ここで睡眠の質を改善しようという試みが生まれます。梶本先生も自分の体に合ったサイズの枕を使うことが重要だとおっしゃっています。
適切な枕を使った場合自律神経がリラックスできた
ウエアラブルセンサーという体につけて睡眠や体温、自律神経の状態を測るデバイスをつけて研究を行いました。
自律神経のリラックス状態、体表温度いわゆる体温、これと寝返りの回数を調べてみたんです。
睡眠においては寝入り端の90分間、1時間半がとても重要な黄金の時間と言われています。
ここの黄金の時間によりよく眠れることは全体の睡眠の質に関わると言われているんですが、その90分間に枕を適切に使った場合と枕を使わなかった場合で差が出たんです。
自律神経に関してはリラックス状態を作りやすいということが分かりました。
また、体表温度に関しては体表温度が上がることによって逆に深部温度が下がり身体のリラックス状態を作ることができました。
最後にこのセンサーの加速度測定によって寝返りの回数も増えるということがわかったんです。
この実験は社内で行ったたった4名の少ない数での研究だったので、あくまで傾向があるという風にしか言えませんが、私たちはこの数をより増やすことによってもっと多くの人数でも同じことが言えるかを今後検証していきたいと考えています。
自律神経と睡眠、ひいては睡眠姿勢。ここに深い関連があるということがおわかりいただけたでしょうか。
最近疲れが取れない、疲労がたまっていると感じていらっしゃる皆さん、どうか適切な枕を使って睡眠姿勢を整え疲労の回復ができることを心から祈っています。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
疲労回復の為には、適切な枕を使って睡眠姿勢を整えることが重要です。
適切な枕の条件は、高さがお体格に合っていて適度な硬さがあり寝返りが打ちやすい平らな形です。
-
「枕外来のオーダー枕」
私の枕外来には,朝から肩がこる,枕が合わない,何度も目が覚める
オーダーメイド整形外科枕
という患者様が沢山来院します。
好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は、
体格によって適合する高さが違います。
本コラムの内容は動画でもお話しています▼
-
「5mmを調整する枕」
靴は5mm単位で自分のサイズを決めているのに。
オーダーメイド整形外科枕
365夜、あなたの首を支えているのは枕だけ。
医学的研究と臨床経験の中で生まれた当社の計測方法は、
あなたにジャストフィットする、5mmを調整します。