待合室での“冷えすぎ”回避術|クーラー冷えの原因と今日からできる対処法
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
今回は「夏のクーラー冷え対策」ということで、これは人ごとではなく私が診察している16号整形外科でも問題視しています。
最近は温暖化によって6月でも夏の8月並みの暑さになったりしてクーラーは欠かせませんが、体が冷えすぎて体調に影響が出てしまうこともあるのです。
目次
なぜ待合室で“冷えすぎ”が起きるのか
猛暑日が増える一方で、長い待ち時間のあいだに冷気を浴び続けて体調を崩す方は少なくありません。
外から入った直後は快適でも、じっと座り続けるうちに手足が冷えて感覚が鈍くなったり、まれに指が紫色に変色することもあります(チアノーゼ)。
こうした“冷えすぎ”は、待合室などでよく起こる身近な健康リスクです。

クーラー冷えを悪化させる要因
長時間の静止により血流が滞ること、吹き出し口からの冷気を直接浴びること、体力が落ちた方や高齢の方・やせ型の方では冷えを強く感じやすいことが、悪化の主因です。
自律神経が乱れ、めまい・頭痛・血圧変動などを引き起こすこともあります。

症状のサイン——放置しないために
「手足が冷たい」「しびれる」「色が紫色っぽい」「頭痛やめまいが出る」「肩や背中がこわばる」などは早めに対処したいサインです。
とくに手足の末梢が冷えると血流が悪くなり、痛みを伴うことがあります。

クーラー冷え対策
1、首・腰・足を冷やさない
この3つの部位を冷やさない為のおすすめのアイテムをご紹介しましょう。
首枕
首を温めると共に首への負担も軽減できます。
暑い時期はずっと付けていると暑くてのぼせてしまうかもしれないので短時間付けるようにしましょう。
首枕がない場合はスカーフやタオルで代用してもいいと思います。
ロール腰枕
腰とお腹の両方を温められるので、お腹が弱い方にもおすすめです。
外で付けるのは恥ずかしいという方は服の下に付けていただくといいと思います。
レッグウォーマー
膝・ふくらはぎ・足首を温められます。
チクチクせずに肌触りも柔らかいです。
2、体を動かす
特に手足の先を動かしましょう。
手足の末梢が冷えて血流が悪くなると紫色に変色することがあります。
この状態をチアノーゼと言い、痛みを伴うこともあります。
手を「グー」「パー」と動かします。また指先を擦って摩擦するのもいいです。
足も同じように靴の中でいいので「グー」「パー」と動かします。
動かすことで血流が良くなります。
3、姿勢を正して深呼吸「4・7・8法」
体が冷えて寒くなってくると段々体が縮こまります。
丸まった姿勢は浅い呼吸を招きます。
体を起こして胸を開いて4秒吸う→7秒止める→8秒吐く。
自律神経が整って血流も良くなります。
4、温かい飲み物
冷房下では内側からの保温も大切。
ホットも飲めるウォーターサーバーを置いているクリニックもありますし、自宅からあらかじめ温かい飲み物を水筒に入れて用意しておきましょう。
5、我慢しない
寒いのに我慢してらっしゃる患者様いらっしゃるんですが、我慢せずそんな時は受付に声をかけてください。
温度を上げたり、寒すぎたらブランケットの貸し出しをしているところもあります。
我慢せず勇気を出して声をかけるということも大事です。
6、一度外気に当たってリセット
体が冷え切ってしまったら一度外に出て、体温と自律神経をリセットしましょう。
その時は受付に一声かけた方が順番が飛ばされなくて済むかと思います。

まとめ
クーラー冷えは「長時間の静止」「冷気の直撃」「体力低下」が重なると起きやすくなります。
今日からできるのは、首・腰・足の重点保温、手足の“グー・パー”、姿勢を正しての4・7・8呼吸、温かい飲み物、そして遠慮せずに周囲へ伝えること。
待ち時間の小さな工夫が、体調の大きな崩れを防ぎます。

ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
「枕外来のオーダー枕」
私の枕外来には,朝から肩がこる,枕が合わない,何度も目が覚める
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という患者様が沢山来院します。
好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は、
体格によって適合する高さが違います。
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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
できるだけそのままお伝えしております。
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