枕やマットレスを買い替えたのに肩こりが治らない理由を解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
目次
枕を変えたから良い睡眠がとれる。もしくはベッドマットレスや布団を変えたら良い睡眠がとれる。そのように考えていませんか?
枕とベッドマットレス(もしくはお布団)、それぞれが両方ともに適切に体に合わせないと肩こりが治らない方もいらっしゃるのです。
今回はこのことについて詳しく説明していきたいと思います。枕とマットレス(もしくはお布団)とのマッチングが重要というお話です。
枕を新調してもマットレスにへたりがあれば肩こりは治らない
モデル:僕はオーダーメイド枕を作成したんですけどまだ肩こりが改善しません。高価なものだったのですごく残念です。
山田:実際にこの枕をどんなマットレスやお布団の上で使用していますか?
モデル:マットレスは兄からもらったものなので二人で合わせて20年くらい使っています。
山田:お古ですね。
モデル:お古です。
枕が体に合っててもマットレスやお布団が体に合っていないと枕が台無しになる
枕をきちっと体に合うものを選んだとしても、お布団やマットレスが古かったり体に合っていないと枕の効果も台無しになってしまうんです。
山田:マットレスは天地替えといって頭と足を逆にしたり、裏返しにしたりを3か月から6か月に1回は行っていますか?
モデル:それって必要なんですか?
山田:人間は汗をかくのでどうしても重たくて大量に汗の出る部分っていうのはだんだんに素材が傷んでいきます。
マットレスやお布団が体に合っていないと思ったら、天地替え、裏表替えなど試してください
重たい部分だけが沈み込んでしまってそうでない部分との高さや硬さの差が出てしまうので良くないんですね。なぜなら寝返りがしにくくなるからです。
せめてそれを予防するために3~6か月に1回は頭と足を逆にする天地替えをしていろいろな部分を平均的に使うようにしていただければと思います。
あなたの場合は肩こりが改善しないのは枕のみではなく、枕とマットレスと体この3つの条件が三位一体で良くなるということをしていないからかもしれませんね。
モデル:そういうことだったんですね。
山田:では今日はきちっとこの枕とマットレスと体。これを合わせるということを実際に体験しながらやっていきまましょう。
普段寝ているマットレスもしくはお布団で確認をしてください
山田:いつもこの位置に寝てらっしゃることが多いんですか?
モデル:はい。いつもこの位置で寝てます。
だいたい人間はマットレスの中央の同じ場所に寝てしまうことが多いんです。
そうすると最も重たい腰がいつも同じ場所にくるわけですね。
布団と体が接触している部分はどうしても汗をかきますので布団やマットレスが汗を染み込んでいきます。
そこが素材としてはへたりやすい場所です。
山田:腰の後ろが沈んでいるような感じがしませんか?
モデル:確かに腰が沈んでいる感じがします。
では寝返りを打ってみましょう。腰がどんな感じかを感じてみてください。
腰が寝返りを打つ部分一番を押してしまう部分なんですけれども、腰にかなり力が入っているのがわかります。
山田:腰重くないですか?
モデル:すごく腰に力が入って踏ん張っている感じがします。
腰に力を入れて寝返り打ってしまう。これが一つの腰痛の原因にもなりますし、朝起きた時に腰や背中が張ってしまって凝るということの原因にもなりえるんです。
普段使用しているマットレスもしくはお布団を天地替えをしてみてください
ではいつも使っているこの腰の部分をどうやったら違う部分が使えるか。お布団をひっくり返してみましょう。
モデル:さっきの腰の沈んだ感じはなくなりました。全体的に当たっている気がします。
このようにどこか腰に力が入ったり、隙間が空くことなく背中全体を面で支えているような感じがよろしいかと思います。
では寝返りをしてみましょう。
モデル:すごく軽く寝返りが打てます。
先ほどのように沈んだ腰の部分が力を入れてしまって寝返りをするのではなく、コロコロとスムーズに寝返りを打てているこれが良い寝返りとなります。
ですので長期間使うことで知らない間にマットレスの方が傷んでいれば、せっかく枕を新調しても体と枕と布団一体としてははないわけです。
枕を適合させるためにもぜひマットレスの方が適切な硬さを維持できるようにしてみてください。
マットレスもしくはお布団の問題が解消してもやっぱり枕が合っていない場合もある
モデル:先生、僕の兄なんですけど僕にマットレスをくれた後にマットレスを新調したらしいんですが、逆に肩こりが悪くなったらしいんです。それはマットレスが悪いんでしょうか?
山田:マットレスは新しく新調したということですので、もし適切な硬さであればマットレスは大丈夫だと思うんですね。お兄様は枕はどんなものを使っていますか?
モデル:枕はこういうウレタンの柔らかい枕を使ってます。
山田:何年くらい使っていますか?
モデル:だいたい7~8年ぐらいですかね。
このような全層がウレタン製の枕を7~8年使ったとすれば、それは枕がへたって傷んでいるのではないかと思います。
せっかく新しくした新調したマットレスの上で潰れてしまったウレタンの枕を使ってしまったら、それは肩こりが解消しない、もしくはより悪くなってしまうということになるんです。
枕とマットレスと自分の体三位一体で合わせることが重要ですので、どうしても古いものを愛着があって使ってしまうっていう気持ちはわかるんですがそこはあえて枕もマットレスも新しくして適切な寝姿勢を作るようにしてみてください。
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