コラム詳細

何度も繰り返す「ぎっくり腰」は要注意|考えるべき病気と生活改善ポイント

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

今回は多くの方がなる「ぎっくり腰」について解説いたします。

ぎっくり腰になるとその後、何回も繰り返す方がいらっしゃいます。

それは他の病気が隠れているかもしれません。

目次


ぎっくり腰はなぜ起こる?


「ぎっくり腰」は医学的に急性腰痛症と呼ばれ、腰を支える筋・靱帯・関節(仙腸関節など)に急な負荷がかかった結果、強い痛みが出る状態です。

俗に“魔女の一撃”とも呼ばれていて、1~2回で終わる人もいますが、何度も起こるなら背景に別の病気が潜む可能性があるため、放置は禁物です。



なりやすい動作とその回避法


朝の洗顔、荷物の持ち上げ、靴下を履く――共通点は「中腰でひねる・前屈する」こと。

靴下は椅子に腰掛けて片脚を引き上げて履く、荷物は身体の近くで持ち上げる、洗顔は片手を洗面台について腰を支えるなど、腰へのてこの負担を減らす工夫が有効です。

危険動作は日常のあちこちに潜むと心得ましょう。



急性期(発症~3~5日)の正しい対処

まずは安静を取りましょう。

起き上がりを最低限にしつつ、医師の指示で鎮痛薬・湿布・外用・注射などを短期集中的に使って痛みを抑えます。

同時に腹圧を補う意味でコルセットやテーピングなどで一時的に固定を。

痛みが落ち着く3~5日を過ぎたら、今度は「安静にしすぎない」ことが大切で、可動性を取り戻すために日常動作へ段階的に復帰します。

繰り返しへの不安は痛みを助長するため、「治る」という見通しを持つメンタルケアも重要です。



何度も繰り返すときに疑うべき病気

再発を重ねるなら整形外科で診断を

腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、(文脈上)加齢性変化など、腰部そのものの疾患が痛みのトリガーや遷延の背景にあることがあります。

原因疾患への治療が、ぎっくり腰の頻度や重さを左右します。



回復期にやるべき再発予防

再発予防は「姿勢」「動作」「体幹支持」の三本柱。

・姿勢:長時間の前屈・猫背を避け、デスクでは骨盤を立てて座る。

・動作:床や低い位置の作業は「片膝立て」「支持物を使う」。

・体幹支持:腹圧を使える呼吸や、お腹・殿筋群の軽いトレーニングを日常化。

さらに「寝返りのしやすさ」も重要で、寝返りが抑制されると特定部位にストレスが蓄積します。

体格・寝具環境に見合った就寝姿勢の設計が肝心です。



寝具と生活環境の整え方

夜間の身体の「休ませ方」は翌日の腰負担に直結します。

山田朱織枕研究所では、過去の臨床研究の計測データを基に、睡眠姿勢を“高さ”“硬さ”“寝返りのしやすさ”から設計しています。

頸部は上向きで約15度前傾、横向きは顔面~胸のラインが寝具面と平行になる高さを目安にミリ単位で調整します。

寝返りをスムーズに打てることで、腰部への一点集中負荷を避けるのに役立ちます。



まとめ

日頃から腰に負担をかけない姿勢を意識して、夜間は枕の調節をして寝返りをスムーズに。

もしなってしまった場合はしっかりと急性期のケアをして、再発を繰り返す場合は原因の発見・治療の為整形外科を受診しましょう。



ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善

山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。

整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。

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  • 診察をしている山田朱織

    「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」

    16号整形外科院長 医学博士
    ㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
    治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
    睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
    普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
    できるだけそのままお伝えしております。


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