高齢者の起床時の後頭部の頭痛の原因と対策
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
今回は高齢者(65歳以上)の起床時の後頭部の頭痛について、原因と対策をお話したいと思います。目次
皆さんのおじいちゃんおばあちゃん、朝から後頭部が痛い、頭が痛いとお悩みではないでしょうか。
その頭痛は「頚性頭痛(けいせいずつう)」かもしれません。
日中や寝ているときに悪い姿勢を取ってしまうとこの頚性頭痛が起こりやすいですが、高齢者の方は若い方と比べて頚性頭痛が起こりやすい原因があるんです。
後頭神経を痛めてしまうことで後頭部の頭痛になる
頭の後ろには大後頭神経という神経が左右に1つずつあります。首の骨が7つあって神経の枝がたくさん出ていますが、上のほうの2番3番の神経は後頭部から頭の方に行く神経なんですね。
小後頭神経という少し違う部分を司っている神経もありますが、大後頭神経が特に後頭部の大きな神経でこれが締め付けられることによって 起こってくるのが頚性頭痛なわけです。
加齢と共に骨や椎間板の質は悪くなっていきます。骨や椎間板が変形することで後頭神経を痛めてしまう可能性が高くなってくるのです。
頚性頭痛の原因で多い首の病気を3つご説明します。
1,変形性頚椎症で頭痛が起こる
首の骨に棘ができたり、首の骨の形が歪んで変形して神経を刺激してしまう状態です。
大後頭神経を痛めてしまって頚性頭痛が起こりやすくなります。
2,頚椎椎間板ヘルニアで頭痛が起こる
骨と骨の間の椎間板が飛び出してきて後ろの神経に当たってしまう、これを椎間板ヘルニアと言います。
神経自体を痛めてしまって痛んでる神経をさらに筋肉で圧迫すれば後頭神経痛が起こりやすいわけです。
3,頚部脊柱管狭窄症で頭痛が起こる
生まれながらにしてこの神経の周りが狭い、もしくは加齢変化でヘルニアや骨のトゲで神経の空間が狭くなって神経が締め付けられた状態。
また筋肉に挟まれてより後頭神経痛が起こりやすいです。
様々な首の病気を持っているということはそれだけでも首の神経が痛んでいるので、さらに首の筋肉の緊張で締め付けられることでより症状が悪くなるわけです。
これが高齢者の方が首の中に変化が起こりやすく、それに伴って頻繁に頭痛が起こりやすくなるというメカニズムです。
頚性頭痛を起こさないようにする為には?
では次に頚性頭痛、特に後頭神経痛が起こっている方に良いアドバイスをしていきたいと思います。
それは日中や寝ているときの姿勢を正すということです。
例えば日中に編み物や書き物や好きな趣味をやって猫背になって長時間過ごしているとすれば、それはもちろん姿勢を正さなければいけません。
これは意識的にできることです。
一方で夜間寝ている時は自分の意識ではどうにもなりません。
夜中に悪い姿勢になって寝てしまう原因は枕です。
柔らかい枕や凹凸型の枕、こういったもので寝てしまうと首が不安定になるので首の神経を痛めやすいわけですね。
高齢者の方にとってはそれでなくても首の中に様々な変化があるわけですからより条件が悪くなります。
そこで大事なことは自分の体に合った高さの枕(=オーダーメイド枕)を使っていただくことです。
枕をきちっと合わせてあげると寝返りを打っても首がグラグラ不安定にはならないんです。
首が安定した状態で左右に体を動かせてスムーズな寝返りが打てます。
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「枕外来のオーダー枕」
私の枕外来には,朝から肩がこる,枕が合わない,何度も目が覚める
オーダーメイド整形外科枕
という患者様が沢山来院します。
好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は、
体格によって適合する高さが違います。
柔らかい枕に寝てしまうと首がグラグラ揺れてしまいますので変形のある方だとより神経を痛めてしまいます。
凹凸枕は上向きでは合ってるように感じるかもしれません。しかし、寝返りを打つと高さが違うのでグラグラしてしまい首や頭の安定を得ることはできないわけです。
もし昔ながらの柔らかい枕を使っていたり流行りだからといって凹凸枕使っている方は、是非ともまず自分の体に合った枕(=オーダーメイド枕)に変えてみてください。
首が安定すればたとえ高齢者の方でも辛い頚性頭痛を解消することができます。
今晩からできることですので是非トライしてみていただければと思います。
後頭部の頭痛を起こしにくくするための体に合った枕とは?
正しい枕は、高さを含めた4つの重要な条件があります。
1、高さがお体格に合っていること
まずは高さが重要です。上向きでは首の姿勢をよくして安定させる。横向きでも高さが合って体が布団と平行になっていることで体の軸がまっすぐお整います。
2、適度な硬さがあること
頭が沈んでいかないように、首がぐらつかずに安定するように適度な硬さが必要です。
3、凹凸がなく平らな形であること
凸凹していると頭がはまったようになったり、運動量が増えて寝返りが打ちづらくなります。
平らな形が丸い頭がコロコロと転がりやすいのです。
4、メンテナンス
お体格の変化や素材の劣化に合わせて適宜枕の調節ができること。
これらの条件を満たす枕を使うことが重要です。
山田朱織枕研究所の整形外科枕は、すべての条件を満たした枕
完全オーダーメイドで自身の首の高さに合わせられる
山田朱織枕研究所の枕は正しい枕の4つの条件を満たすようにできています。
ご自身だけでは正しい枕の高さを算出することが難しい!ということもありますので、完全オーダーメイドの「整形外科枕」をご用意しております。
計測では仰向き・横向き・寝返りの3方向での高さを確認し、その中で1番より高さの枕を決定します。
高さや硬さが調整可能で、形は平らになっています。硬さに関しては基本的には一般的な枕に比べて少し硬めにはできていますが、こちらも変更可能です。
オーダーメイド枕ですので、作成した後もお電話やメール、来所での調整が可能な枕となっています。
整形外科枕は本店の神奈川県相模原市にある山田朱織枕研究所にお越しいただくか、
その支店である渋谷店こちらに来ていただければ専門の枕診断士が対面でお客様の寝姿勢を見ながら枕の高さを測り、様々な寝具に関するアドバイスをすることができます。
整形外科枕ドクターズピローならオンラインで購入可能
しかし、遠方だとなかなか新幹線で来るのも大変だと思います。
またお体の具合が悪くてなかなか足を運べないというような何かの自己事情で来所をすることができない方。
そのような方にこの整形外科枕と同じ考え方の新商品「整形外科枕ドクターズピロー」が誕生しました。
このドクターズピローと従来の整形外科枕との一番の大きな違いは枕診断士というプロフェッショナルが対面でお客様の体格や寝姿を見ながら枕を測るのに対して、
ドクターズビローはインターネットで購入していただいてご自分で高さ調節を行うという違いです。
枕カバーであるとか他の違いもありますが一番大きな違いはその計測の仕方です。
でもなかなか自分で測るといっても難しそうという印象をお持ちになるかと思います。
自分でうまく合わせられるか心配という方も簡単に高さが分かるシステムを開発しました。
自動計測システムと言ってwebサイトの中でご身長体重いろいろな条件を入れていただくと適切な高さが算出できます。
これまで6万人以上のお客様に枕を計測したこの経験を元に作ったシステムです。
そこからの微調節であれば比較的簡単にやることができますのでそれを利用をしてみたらいかがでしょうか。
首を安定させる為に適切な枕の高さを是非試してみてください。まずはネットで気軽に購入可能なドクターズピローがおすすめです。
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本コラムの内容は動画でもお話ししています▼
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