足がつる前の予防法に湿布の選び方と貼り方、マッサージを解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
足のつり対策・湿布やマッサージについて
今回は足がつる前にやる予防方法についてお話したいと思います。湿布やマッサージの方法を具体的にお話します。
毎晩のように足がつるという方、寝るときにも足がつるのが心配で恐怖感が出てしまうという方もいらっしゃいます。
足がつる前に予防することが大事なんです。
以前、足のつりに関してお話ししましたがその中で、足のつり予防として水分摂取と食事も工夫してミネラル摂取をしてくださいと説明しました。
しかし、それだけ食事や水分を注意しているにもかかわらずまだ足がつってしまうという方もいらっしゃいます。
なかなか体質的なものもあるかもしれません。
このような場合、何らかの対処が必要になってまいります。
湿布の選び方つりの対処方法として患部を温めて血流をよくすると楽になるので、湿布は温湿布がいいと思って貼っている方が多いようです。
重要なのは温か冷かよりも薬剤効果が高いものを選ぶということです。
湿布には大きく分けて3つの種類があります。
冷たい冷湿布、温かい温湿布、そしてテープ剤といってシールのような張り付きの良い湿布。
このような3つの湿布がありますが、どれを選ぶかどんな理由で選ぶかということがとても重要です。
足のつりに効果を出す薬効成分が高いものを選んでいただければと思います。
しかし、人によっては湿布を貼ると貼った部分がかぶれてしまうということがあります。これは副作用なんですね。
副作用のあるものを使い続けることは決して良いことではありませんので、どんなに効果が高くても自分に副作用が出た場合にはその薬剤は使用を中止してください。
もちろん湿布を選ぶときには価格も重要です。自分のお財布事情に合った値段のものを選んでいただければ良いかと思います。
最後に温か冷か決めていただければいいと思うんです。
例えば怪我をして患部に熱を持っている時、捻挫や打撲などの時は冷湿布。
腰が冷えて冷たくなっているような場合、温熱効果として温湿布。
足のつりに対してはどの湿布を使っていただいても構いません。
冷湿布を貼っても少し時間が経てば冷たさは取れて温かくなります。
テープ剤は接着性が良いので患部にピタッと貼れてズレないので、湿布が剥がれてきて気になると思う場合はテープ剤もよろしいかと思います。
温湿布で肌がかぶれない方は温かい湿布を貼っていただいても構いません。
中に入っている成分は製薬会社によっても異なりますので、なるべく薬効成分の高いものを選んでください。
湿布の貼り方
つってしまう範囲というのは広いんです。
横に貼る場合であれば2枚貼るとよろしいかと思います。
1枚だけでカバーしようと思ったら縦に貼っていただくことをおすすめします。
冬場寒い時、もしくは夏場でもクーラーをかけて寝るのであれば、湿布を貼った時に周りから保温するためにレッグウォーマーやサポーターなどのあまりきつく締めすぎないものを、貼った上から穿いていただければより良いかと思います。
もしサポーターやレッグウォーマーがなければスパッツを穿いていただいても構いません。
スパッツを穿く場合はあまり硬い伸縮性のないものではなくて、少し柔らかい生地の患部を締め付けないようなものにしていただければと思います。
マッサージの方法
マッサージの方法ですがよく揉んじゃう人っているんですね。しかし、揉んでしまうのは逆効果です。
なぜならつっている部分を刺激してしまうと痛いわけですね。
ですので揉んだり摘まんだりするのではなくて、強擦と言って少し強めに擦るというのがいいです。
湿布の端を持っていただいて手の平を使って広い面積で表面をちょっと強めに擦る感覚でマッサージしてみてください。
するとポカポカ温かくなって痛みが治まっていくと思います。
マッサージが終わったら少しずつつってる足を動かして筋肉の血液循環を促してください。
つってるときはもちろん痛くて仕方ないので、周りに人がいたらその手も借りてやってみるとよろしいかと思います。
夏と冬が足がつりやすい季節
寒い冬のみでなく夏も足がつる大敵な季節なんです。なぜなら最近は地球温暖化現象もあって夜間温度が下がらず暑くて寝苦しいです。
そのためにエアコンをつける機会が増えていると思うんです。もちろん熱中症対策として夜中もエアコンをつけるということは大切です。
大体28度前後の暑すぎず寒すぎない適度な温度調節を心がけていただきたいんですが、エアコンを寝ている間もかけるからこそ末梢といって手や足の先が冷えやすくなるわけです。
夏場でも冷やさないように対策をしていただくことが重要です。
水分補給やミネラル摂取もしっかり行っていただき、湿布を貼ってレッグウォーマーを穿いてさらに長ズボンを穿いて冷やさないように寝ていただくこと。
寝る前にマッサージもして完璧なつり予防対策をして、夏の夜そして寒い冬の夜に備えていただければと思います。
今晩から是非試してみてください。
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