腰痛の原因になる病気と最新治療について
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
日本人に多い腰痛という悩み

腰痛は、日本人の国民病とも言われるほど身近な症状です。
私たち人間は二足歩行で立ち、歩き、生活しています。
その構造上、腰には常に大きな負担がかかります。
四足歩行の動物では腰痛が起こりにくいと言われていることからも、人間にとって腰痛は避けがたい宿命のような症状だといえます。
数字で見る腰痛の実態
腰痛は「多くの人が一度は経験する症状」です。
実際に、60〜80%の人が人生で一度は腰痛を経験しています。特に男性に多い傾向があります。
また、25%の人は腰痛が原因で仕事や学校を休まざるを得ない経験をしています。
23%は腰痛を慢性的に抱えており、腰痛は数ある痛みの中でも特に慢性化しやすい症状です。
さらに、腰痛治療に対して「満足していない」と感じている人は45%にのぼります。
治療を受けても再発を繰り返し、すっきり良くならないことに不満を感じている方が少なくありません。
腰が原因でお尻から足先まで痛みやしびれが出る坐骨神経痛を抱えている人も、20〜40%いるとされています。
和式の生活スタイルと腰への負担


日本人特有の和式の生活スタイルも、腰痛に大きく影響しています。
床に布団を敷いて寝る、低い机で食事や仕事をする、床に座る生活は立ち上がる動作のたびに腰へ強い負担をかけます。
和式トイレは減ってきているものの、生活全体を見渡すと、腰に負担をかけやすい動作が日常に多く残っています。
こうした積み重ねが、腰痛を引き起こす一因となっています。
腰痛を引き起こす主な病気
「腰が痛い」と一言で言っても、その原因はさまざまです。
腰痛を引き起こす代表的な疾患には、腰椎椎間板ヘルニア、変形性腰椎症、腰部脊柱管狭窄症があります。
また、腫瘍(がん)、感染症、リウマチ多発筋痛症、内臓疾患(胃や消化器、血管など)でも腰痛が起こることがあります。
そのため、腰痛は必ずしも整形外科だけで診断・治療が完結するとは限りません。
必要に応じて他の診療科での検査や治療を受けることで、初めて原因が明らかになり、改善するケースもあります。
腰椎椎間板ヘルニアの最新治療

近年、腰椎椎間板ヘルニアの治療は大きく進歩しています。
以前のように長期入院や身体への負担が大きい手術を行わずに済むケースが増えています。
椎間板内酸素注入療法
椎間板の中心にある髄核が飛び出すことで起こるヘルニアに対し、酸素を含んだ薬剤を注入してヘルニアを小さくし、神経の圧迫を改善します。
局所麻酔で行われ、一泊程度の入院で済みますが、アレルギー反応の可能性があるため一生に一度しか受けられず、専門医による判断が必要です。
低侵襲手術、内視鏡視下椎間板切除
小さな切開から内視鏡と専用器具を入れ、モニターを見ながらヘルニア部分のみを切除します。
筋肉へのダメージや出血が少なく、早期回復や社会復帰が期待できます。短期入院や日帰り手術も可能です。
まとめ
腰痛は非常に身近で、多くの人が悩まされている症状です。
原因は一つではなく、生活習慣やさまざまな病気が関係しています。
現在では、身体への負担が少ない最新の治療法も登場しています。
腰椎ヘルニアと診断されても必要以上に悲観せず、専門医の判断のもとで適切な治療を受けることが、改善への近道となります。
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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
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