姿勢がいい人と悪い人の印象の違い|悪い姿勢で症状が出る可能性も
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
良い姿勢で若々しく健康に!
今回は美容や若さは姿勢が「カギ」というお話をしましょう。
皆さん「姿勢」と聞くと、私は猫背だから、姿勢が悪いからピシッとしなきゃと思うかもしれませんね。
当院に来院する患者様でも外来に来るときに、背中が丸くなってとぼとぼと入ってくる方が多いです。
もちろん痛みや様々な症状で苦しいからそうなってしまう場合も多いんですが、症状が取れて改善して元気になってくると姿勢が伸びて見た目も健康を取り戻したように見えるんですね。
つまり姿勢というのは内面・外面いずれも体のコンディション、心のコンディションを移すバロメーターになっているわけです。
良い姿勢と悪い姿勢で受ける印象
背中が丸まっている人と真っすぐ伸びている人の2つの絵を描いてみました。
姿勢が違うだけでどんな印象を受けるか変わってきます。
背中が丸くなっている人は、ちょっと疲れてそうな感じとか、お年寄りの方なのかなとか、ネガティブな印象ですね。
なんか不健康そうな感じがします。
一方、背筋がピンと伸びてるの人は若々しくて明るくポジティブな感じです。
元気そう、健康そうに見えますよね。
これだけ姿勢が違うだけで全く同じ人であっても、健康・不健康、ネガティブ・ポジティブ、若々しい・年をとっているというふうに印象が違うわけです。
でしたら姿勢を良くすることで実際に外見はもとより中まで内面までいいコンディションを作るようにしていくのはどうでしょうかというのが今日のご提案です。
背骨の解剖
体の内面を見ていきましょう。
背骨というのは首と胸と腰、頚椎と胸椎と腰椎の3つのパーツに分かれています。
首の骨が7つあり、胸の骨が12個あって、最後に腰の骨が5つという3つのグループの骨が全部合わさって脊椎と言って背骨というのができ
ています。
姿勢というのはまさに背骨がどんな状態になっているかということです。
骨と骨の間には椎間板という軟骨があります。硬い骨だけでなく間に椎間板が挟まれていることによって柔軟に姿勢が変えられるわけです。
そして骨と椎間板の真後ろには大事な神経が走っています。神経はたくさん枝別れして体中に伸びています。
良い姿勢をとっていれば椎間板が伸びていい状態なんですが、首・肩・腰が悪い姿勢をとることで神経が圧迫されたり引き伸ばされたりして、痛みやしびれやこりなどの症状を引き起こしてしまうのです。
日常生活での姿勢管理
単に姿勢が悪いと、見かけが悪いだけではなくて機能的にも悪くなるんだということをお分かりいただけたかと思います。
日常的に良い姿勢を心がけることが重要です。
立っている姿勢
例えば歩いていて信号待ちで立ち止まる時に、しっかりとお腹に力を入れて胸を張っていい姿勢をとるといいんですが、ちょっと疲れたなぁと思って片側に体重をかけて斜めになっていたら、片側の足が痺れたり片側の手が痛くなったりということが起こるわけですね。
座っている姿勢
まず椅子は背もたれがあること、できれば肘置きがあること、そして座面の高さが調節できることが重要です。
しっかりと骨盤を後ろにつけて座ります。お尻を押してなるべく背もたれに近い位置で、お尻から胸・首・頭までが1本の軸の通ったまっすぐの良い姿勢にしましょう。
この時、椅子の湾曲と背骨の湾曲の間に隙間が空いてしまうので腰枕やクッションを置いていただいて、しっかり自分の姿勢が支えられるようにしていただくと楽です。
そしてパソコンなどをするときは下を向いて俯かなくてもいいように高さを調節しましょう。
目線を10度落ちぐらいのところにくるようにすると良いです。
そうすることで猫背になることが予防できます。
疲れてきたらちょっと背筋を伸ばして肘を肘置きに置けると筋肉の緊張が取れます。
立ち上がってエクササイズ
人間は同じ姿勢で長時間座っているのはいずれにしても辛い姿勢です。
そういう時は立っていただいてたった3秒でできるエクササイズがおすすめです。
1,胸を起こす
2,胸を開く
3,お腹を締める
この3つのポイントです。
一緒に上半身、下半身、手足を動かしていただくのが一番いいんですが、立ち上がってバランスを整えるたった3秒のエクササイズでも有効ですので日常生活の中に取り入れてみてください。
▼もう少し時間が取れる方には10秒エクササイズもご用意しています。
寝ている時の良い姿勢は枕を合わせましょう
日中は意識的に良い姿勢をとれますが、睡眠中はそうもいきません。
寝ている時の姿勢を良くするには枕がお体格に合っていることが重要です。
お体格に合った枕とは
1、高さがお体格に合っていること
まずは高さが重要です。上向きでは首の姿勢をよくして安定させる。横向きでも高さが合って体が布団と平行になっていることで体の軸がまっすぐお整います。
2、適度な硬さがあること
頭が沈んでいかないように、首がぐらつかずに安定するように適度な硬さが必要です。
3、凹凸がなく平らな形であること
凸凹していると頭がはまったようになったり、運動量が増えて寝返りが打ちづらくなります。
平らな形が丸い頭がコロコロと転がりやすいのです。
4、メンテナンス
お体格の変化や素材の劣化に合わせて適宜枕の調節ができること。
これらの条件を満たしていることが重要です。
日中・夜間ともに良い姿勢をとっていただき、体の外側・内側をいいコンディションにしてください。
本コラムの内容は動画でもお話ししています▼
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