コラム詳細

背中・肩甲骨の痛みがある場合のMRI検査の有効性とは?

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

今回は背中・肩甲骨の痛みとMRI検査の有効性ということでお話したいと思います。

背中の痛みは整形外科的な病気だけでなくいろんな原因で起こります。

内臓の病気からくる背中の痛みもあるんです。

目次


整形外科的な背中の呼び方


一般的に皆さん真ん中辺りを背中と呼ぶと思うんですけど、整形外科的には上の方は上背部、下の方は下背部と呼びます。

どういう病気かにもよりますが私の中では首からの影響は上背部、腰からの影響は下背部にくるみたいな印象はちょっと持っています。


解剖学的に見ると頚椎が7個、胸椎が12個、腰椎が5個並んでいて、背中と一口にいっても結構範囲は広いわけです。



背中の痛みが起こる病気

いろんな原因で起こりますが、例えば心臓の病気です。

これは循環器内科とか心臓血管外科とかいろんな心臓の病気からくる背中の痛みもあります。

そして消化器系の病気ですね。

膵臓とか後腹膜臓器と言われる背中に近いところの内臓からくる背中の痛みもあります。

一方で私の得意分野の背骨や脊髄というところからも様々な背中の痛みが起こります。

一般的によくある首からくる背中の障害っていうのは大変患者様の数も多いんですが、稀れだけれども見逃してはいけない病気っていうのもあるんです。



MRI検査の有益性

昔診察した患者様を例にお話しします。

私がまだ医者になってまだ10年も経たない随分若い時です。

当時、50代ぐらいの男性だったんでがとにかく背中の違和感があると仰るんですね。

背中の上の方がなんか違和感があってはっきりした痛みでもないというのです。

例えば叩いてもどこに痛みがあるかはっきり分からないわけですね。

触っても感覚が鈍いかもよくわからない。

もちろん神経の障害っていうのは何にも出ていない。

だけど違和感が取れないと言ってた患者様がいらっしゃったんです。

そして、その方は腰痛も持っていました。

腰からくる症状が上の方まで広がっているのかもしれないので、一旦まずは症状がはっきりしている腰を調べてみましょうということでレントゲンを撮りました

レントゲンでは異常は見当たらなかったので、もっと詳しくMRI検査をしましょうということでMRIを撮りました。


すると腰は全く何にもなく正常だったんですが、腰のちょっと上の胸椎の1番下のところになんと腫瘍があったんです。

そこでさらにこれを精密検査するということで専門の医療機関で診てもらうことになったんですね。

こういったごくごく稀れない疾患で、それも症状が違和感としてだけで強烈な痛みなどの症状じゃないということもあるんですね。

背中の痛みは侮れないなというところで、これはMRIという検査があったからこそ見つかったという結果でした。



MRIはいつから普及した?

私が本当医者になった頃にいくつか試しの検査機器が出てきて、それから一気に普及していきました。

1980年代後半ぐらいから一気に増えていったっていう形で、昔は大学病院とか大きな市中病院にしかなかったんですけど、今ではクリニックレベルでもMRIの検査機器を持っているぐらいにまで普及しました。

MRIがないと診断できない病気もたくさんあります

今回、お話しした背中の違和感もMRI検査をしていなければ原因は見つかりませんでした。

ですので皆さんもなんとなくおかしいなと思っていないで、精密検査をきちっとすることが有益なんですよということを念頭においてどうぞ健康にお過ごしください。



ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善

山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。

整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。

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  • 診察をしている山田朱織

    「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」

    16号整形外科院長 医学博士
    ㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
    治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
    睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
    普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
    できるだけそのままお伝えしております。


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