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うつ伏せ寝での自律神経への効果や首への影響

うつ伏せ寝は首には良いの?

短時間のうつ伏せ寝は疲れが取れるといいますが首にとってはいいのというご質問をいただきます。今回はこれに応えていきましょう。

まず基本的にはうつ伏せ寝というのは私の考えでは首にとっては決して良い姿勢ではありません。

多くの方はうつ伏せになるとき、枕を外してしまったりまたは枕の上にうつ伏せになりますが、真下を向いてみたら息がとても苦しいのでどうしても首をひねる形で右向きや左向きになるかと思います。

もしくはこの枕の上にするうつ伏せ寝はきついんで、これをどけてしまってふかふかの柔らかいものを抱きかかえるようにして寝たり、時には枕も全部飛ばしてしまって

布団の面やベッドのマットレスの上に直接顔を乗せたり、もしくは自分の手を乗せてこの上に頭を置くような形でうつ伏せになります。

これは首にとっても、自分の腕の神経を圧迫することをとってもよくありません。


私が考えるやはり正しい睡眠の姿勢は上向きと横向き、そしてそれらの寝返りという姿勢の変化です。

このようなうつ伏せの姿勢のときに解剖学的には首の中身はどうなっているのかということを、骨と神経のモデルを通して考えてみましょう。


実際にはこの首がうつ伏せになるとき、まっすぐになっているのではなく大抵はこのようにひねりが入ることが多いわけです。

下を向きながらうつ伏せになりながら左を向いてしまうとか右を向いてしまう。でも、胸は床についているのでどうしても首でひねる。

医学的にはこれを回旋といいますが、このような動きが入ると骨の中にある神経、これはどうなっているかというと骨と一緒にひねられてしまうのでとても神経にとっては辛い状態になります。

どんな症状が出るかというと、首の神経が押しつぶされたり、引っ張られたり、ひねられたりすることによって手にしびれが出たり、首に痛みが出たり、ひどい凝りが起こったり、時には朝起きた時にもう手に力が入らなくなってしまう。

朝起きて目覚ましを止めようとか、携帯を手にしようとしたときに力が入らなくて持てないなんていうことが一過性に起こることがあります。


これは寝てる時にうつ伏せになることによって、首の神経が締め付けられたりひねられたりしていじめられていたその結果なんです。

朝起きた時にどうも力が入んない、朝起きた時から首が痛いという感じを今までに受けたことがあるうつ伏せ寝の方は、私の考えでは是非うつ伏せ寝をやめていただきたいんです。

一方で短時間のうつ伏せ寝は効果があると推奨しているドクターもいます。

聖路加国際病院の日野原重明先生。105歳まで長寿で最後まで医師としての仕事を続けられた先生は、このうつ伏せ寝の研究を長い間を行っていらっしゃいました。

その研究論文の中には短時間うつ伏せで寝ることによって重力の方向が背中側から胸側にかかることによって、気道が狭くなって呼吸の通り道が悪くなるのを解放する良くするであるとか、自律神経の症状が改善したという論文もあります。

しかし、先生の論文の中で同様にして疲労は回復しなかったと書いてあるものもあるんです。

ですのでうつ伏せ寝、特にこの短時間のうつ伏せ寝に関しては自律神経症状や呼吸の通り道がよくなるという可能性はあるものの、長時間に一晩中6時間7時間長期にわたってするというのは避けていただく方がよろしいのではないでしょうか。

私はあくまで整形外科の立場としては、首に負担のかかるうつ伏せには決して長い時間は行わないでくださいと話しています。

外来に来る患者様の中にはどうしても寝入りばなに短時間うつ伏せ寝をしたいという方がいます。


そんな方々に私が行っているアドバイスは、近くに適切な枕をちゃんと設置して置いてください。

うつ伏せにから寝始めたとしても30分1時間経った場合には、近くに置いていた枕を適切に頭の下にセットしていただいて、上向き横向き寝返りができるような睡眠姿勢をとって頂くことを推奨しています。

ぜひ今晩から試してみてください。 

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