コラム詳細

脱水?火傷?電磁波?電気毛布の危険性について論文で調べてみました

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

今回は、「危険かな?電気毛布」ということで、やっぱり冬寒くなってきますと電気毛布を使いたい方多いと思います。

当研究所でも電気敷毛布を敷いて、冷えや腰痛の予防してくださいというお話はしてまいりました。

しかしながら、電気敷毛布を使う上で脱水や低温火傷にならないか電磁波の影響がないかなど、心配というお声も聞きますのでそれについてお答えしていきたいと思います。

目次


電気敷毛布の論文

もちろんより所となるのは、取り扱い説明書

商品ごとに異なりますので、しっかりとできれば購入する前に確認してください。

今はインターネットなどでも読めるものも多いので確認してから商品を買う、もしくは電気屋さんでよく商品内容を伺ってから購入するようにすることで、少なからず心配・不安を解消することができるかと思います。

私はこの問題にできれば科学的根拠を持ってしっかり回答していきたいと思いましたので、まずは論文を調べてみました。

ネットを見ると、いろんなこと書いてありますので、それって信頼性あるの?と不安になるんじゃないかと思います。

だから、科学的にどうなのかっていうことを調べるためには、やはり論文がとても大事です。

日本ではなかなかこういったもの見つからずに、結局英語で検索したところいくつか見つかりました。

この論文検索というのも、一口にキーワードで検索しましょうと言ってもなかなか難しいんです。

例えば、電気敷毛布をそのまま英語にしてエレクトリック・ヒーティング・ブランケットみたいな名前で引くと、いくつかしか論文が出きません。

エレクトリック・ブランケット、もしくはブランケットのみに検索ワードを変えることによって出てきたりもするんですね。私たちは温めるものをウォーマーという言い方をするので、エレクトリック・ウォーマーみたいな言葉で引くと全く出てきません。

適切なキーワードで検索する必要があるんですね。

少し古いものではありますがいくつかの論文をご紹介します。

電気毛布の使用と若年女性の乳癌リスク

電磁波が癌になるんじゃないか?という仮説に対しての1998年の論文です。

この中では明らかな仮説の心配はないということで否定されています。


骨髄性白血病と電気敷毛布の使用

これは1988年の論文ですが、やはりリスクはないですよと否定されています。


電気毛布の危険性

今回のお話にぴったりのタイトルだったんでこれを見たいなって思ったんですが、ニューヨークの1980年の論文で実はこれ細かいこと何にも書いてないませんでした。

だから実際にどういう研究がされたのかは読み解くことも今はできないですが、そのぐらい前からこういった研究がされていたということがわかります。


電気毛布によるペースメーカーへの誤作動

心臓にペースメーカーが入っている患者様が、電気敷毛布使っても問題ないのか研究した論文が2022年、比較的新しい論文でありました。

稀ですが悪影響が出たケースもあるということです。

色々と危険性を否定していて電気毛布は心配ないですという論文が多いですが、要は本当にお体の状況が悪くて何か体の中に器具が入っている方にとっては悪影響を及ぼす可能性もあるということなので、使う時には本当にしっかりと主治医に聞いていただいて確認することが必要だという認識でいてください。



脱水症状を起こす危険性は?


あくまで健康な体としての問題ですが、「脱水」というのは本当に大きな問題です。

冬に電気毛布を敷くことによって、発汗し体温によっては脱水症状が起こることは少なからずあります。

ベッドサイド、お布団の横にペットボトルとか水筒など置いといて、適宜水分補給をするのは大事です。

しかしながら、冬の寒い時期に電気毛布敷いて寝たとして、夜中に汗ぐっちょりかいてることはなかなかないと思います。

夏と比べれば、脱水に関してはあまり過度に心配する必要はないと思います。


低温火傷に注意

特に寝返りを打たない方、高齢者などでちょっと感覚が鈍くなっている方、子供さん、こういう方は低温やけどしていても気づかないということもあります。

取説をしっかり読んで、低温火傷が起こらないようなちゃんと商品として確立されているかどうか確認の上で買ってください。

ちょっとご家族に背中を見てもらうとか、そういった確認も必要です。



電磁波の影響は?

色んな電気製品がある中で、特に体に接して使うものは電磁波の影響気になると思います。

最近は、電磁波カットの商品っていう優れものも出てるんです。

気になる方は、やはりそういった 電磁波カットされた良質な商品、ちょっとお高めにはなりますが選んでいただけたらよろしいんじゃないでしょうか。


ダニ・カビ対策


自宅の洗濯機で丸洗いできるものであればとても衛生的に使えます。

抗菌用のスプレーみたいなものもありますけど、それだけじゃ なくて全部きっちり洗って天日に干す。

そうすればダニ・カビ対策もできますので、衛生的に使うためにも洗濯可能のものを選んでください。



電気コードが絡まなないのか?


コードが体に纏わりつかないか心配される方が多いかと思いますが、正しく敷けば問題ありません。

電気敷毛布を敷いてその上にシーツを掛けて敷いていただくと、寝てる時にコードが体に纏わりつくってことはまずないです。

余程寝相が悪くてシーツがめくれて、コードが露出しちゃちゃったみたいなことがない限りはないと思います。

ただ、小さなお子様がいてコードで遊んでしまってどっかに絡みつくとか、ご高齢者の方がベッドから起き上がる際に足に 引っ掛ける、などということはないとは言えないので、コードが出る場所をうまく設置していただいて安全性を確保していただきたいと思います。


いずれにしてもしっかりと対策を知っていれば、過度に怖がる必要はないと思いますので安全に使って欲しいです。

もう1回使っちゃうと手放せなくなっちゃうんですね。

私は旅行行った時にも持ってきました。

個人的な感想ですけど、寝るときは薄着で掛け物も極力羽毛1枚とかで寝返りしやすくして寝たいんですね。

なので下からポカポカ温かくすると快適に眠れるんです。

皆様も是非電気敷毛布使っていただいて、寒い冬を快適にお過ごしください。



ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善

山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。

整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。

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  • 診察をしている山田朱織

    「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」

    16号整形外科院長 医学博士
    ㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
    治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
    睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
    普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
    できるだけそのままお伝えしております。


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