整形外科枕を6か月使ったユーザーの方、体格の変化などありませんか?枕の調整が必要かもしれません
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
整形外科枕を使い始めてからおよそ6ヶ月──快適に過ごせていたはずが、なんとなく寝づらさを感じることはありませんか?
実は、体重や姿勢の変化が枕の高さバランスに大きく影響を与えています。
目次
6ヶ月後の“違和感”は体格変化のサインかも
山田:こんいちは。今日はどうされましたか?
Mさん:ちょっと最近、枕の調子が良くないんで見てもらいたいなって思って来ました。
山田:わかしました。今日は調整のご予約を取っていただいて、わざわざお越しいただきありがとうございます。
ではお部屋へどうぞ。お持ちいただいた枕を出していただいていいですか?
Mさん:はい。作成した時に付いていたシートも持ってきました。
山田:持ってきてくださったんですね。ありがとうございます。
最初のご計測からもう6ヶ月経ちました。
ちょっと失礼かもしれませんが、ご計測の時と比べて少しお太りになりましたか?
Mさん:実はそうなんです。妻の料理が美味しくてつい食べ過ぎちゃって、この半年で5kgぐらい太ったかなと思います。
山田:5kgですか。そうするとちょっと枕の高さに影響が出ているかもしれません。

体格変化が枕に及ぼす影響
枕の当て方が問題なかったか再確認
山田:まずはお持ちの状態のままで上向きで寝ていただき、どんな不具合が起こっているか確認していきます。
念のため最初に枕の当て方大事なので確認しますが、いつも枕どんな風に当ててらっしゃいますか?
Mさん:いつもこんな感じでしっかり当ててます。
山田:首の付け根までしっかり当ててますね。当て方は問題ありません。
上向き:喉の詰まり、後頭部の圧迫感
山田:喉苦しくないですか?
Mさん:ちょっと詰まる感じがします。
山田:ありますね。私から見ると、後頭部下がってるように見えるんですが後頭部の当たりかがですか?
Mさん:ちょっと圧迫感を感じますね。
山田:枕の角が当たる感じはございませんか?
Mさん:角の当たりは特に感じないですけど。
山田:角は大丈夫ですね。
上向きで見ると、少し顎が上がって後頭部が下がってるように見えるんですね。
喉が苦しかったり、後頭部が圧迫されている。
要は枕がお体格に対して低い時に起こる症状が出ているわけです。
ではここから高さを変えます。
お持ちいいだいた5㎜のアジャスターシートを足しました。いかがですか?
Mさん:あっ、後頭部が軽くなりました。
山田:軽くなりましたね。息の通りはいかがですか?
Mさん:息もさっきよりしやすいですね。
山田:いい感じですね。枕を5㎜高くしたことで先ほどまで上がっていた顎が自然に落ちて、とても首の角度も顎の位置も良くなっています。
横向き:肩の圧迫感
山田:では、横向きも見てみましょう。手を前にクロスして左を向いてください。普段と比べて横向きの感じいかがですか?
Mさん:いつもより肩が楽ですね。
山田:お楽ですね。横から見ると、おでこの中心からの体の軸が床面と平行になっていていい状態です。
これだと肩の圧迫も少ないと思います。
では、昨日まで使っていただいた元の高さに戻してみましょう。どうですか?
Mさん:ちょっと頭が沈んだ感じがして、肩の圧迫がやっぱり強いですね。
山田:強くなりますね。枕が低いと横向きで肩の圧迫が強くなってしまいます。
また、頭が下がることによってお顔の当たりも強くなります。
5mmの差でも適切に高さが合うと肩の圧迫が取れるんですね。これポイントですので覚えておいてください。
寝返り:体が重く腰に力が入る
山田:最後に寝返りも確認します。左右にコロコロお願いします。寝返りいかがですか?
Mさん:すごく軽くできます。
山田:肩と腰が一緒に動いてスムーズに寝返りができていますね。これが昨日までの状態に戻すとどうでしょう?
Mさん:ちょっと体が重たい感じです。
山田:なんかスピードダウンしてますね。腰に力が入ってませんか?
Mさん:そうですね。腰に力が入って踏ん張らないといけないです。
山田:やはり高さが足りなくなっていることで寝返りもしにくくなっています。もう1度高い方に変えますね。
Mさん:全然違いますね。

5mmの調整で驚くほどラクに
今回、半年前と比べてお体が5kg太った為に、枕の高さが低くなってしまっていました。
5mmシートを足して枕の高さを高くするサポートをしたことで、上向き・横向き・寝返り全てが改善しました。
体重が5㎏以上増減があると、枕の高さに影響することがあるのです。
今回は太っていたので高くしましたが、逆に痩せていた場合は5㎜シートを抜いて枕の高さを低くすることがあります。
5mmの差は結構違うんです。
日々使っていく中で最近太ったな・痩せたなと体格の変化があって、どうも枕が合わないなと思ったら枕の高さ調節をしてみてください。
ご自身でやっていただいてもいいですし、不安なのでしっかり見て合わせてもらいたいなという方は調節の予約を取っていただき枕を持ってご来店ください。
お体格の変化に合わせて定期的にメンテナンスしながら、快適に枕をお使いください。

ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
「枕外来のオーダー枕」
私の枕外来には,朝から肩がこる,枕が合わない,何度も目が覚める
今すぐ計測予約する
という患者様が沢山来院します。
好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は、
体格によって適合する高さが違います。
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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
できるだけそのままお伝えしております。
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