整形外科枕を作成して1年経ったお客様。素材のヘタリがないかチェックしてみましょう
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
整形外科枕を使って1年経った方、最近枕が合わないなあと感じることはありませんか?
枕の素材は使っていけば劣化していきます。
状態によってはそのへたりによる影響が1年でも起こることがあります。
素材の色が変わってきた気がする、、、
山田:では、本日は枕作成から1年目のサポートさせていただきます。お持ちいただいた枕を出していただいていいですか?
Mさん:はい。お願いします。
山田:なんかお体格全然変わりませんね。
Mさん:そうですね。1年前と比べて体重変わってないので。
山田:お体形維持されていて素晴らしいと思います。枕は気になるところはございますか?
Mさん:ちょっと素材の色が茶色くなってきたのが気になってきて。
山田:色はいいんですよ。日に当たるとこんな風に変化するんですが素材的には全然問題ないんです。
それよりも寝ているとき寝汗はかきますか?
Mさん:結構汗せっかきなんで、寝てる時も寝汗は結構かいちゃう方です。
山田:ちょっと素材がベタっていう感じで、やっぱり汗かく方はどうしても上のウレタン素材が汗を吸い込んでしまうので劣化が進んでしまうんですね。
下の他の素材は1年でまだ大きな問題なさそうですね。
それでは実際に寝ていただいて、寝返りなど体に合ってるかどうか確認して、必要であれば素材交換いたしましょう。

素材のへたりで枕が低くなっている?
山田:まず1つ大事なことなんですけれども、朝起きたときに枕がずれちゃうとか完全に飛んじゃうとかそういったことはございませんか?
Mさん:やっぱり斜めになっちゃってたりとか、外れてる時もたまにありますね。
山田:そうなるとやっぱり高さの問題もあると思うんです。素材のへたりで少し低くなってる可能性もあります。
まずこの上向きの状態でどこか違和感はありますか?
Mさん:ちょっと喉が詰まる感じがします。
山田:ありますね。後頭部いかがですか?
Mさん:ちょっと沈んでるような感じです。
山田:若干やっぱりちょっと低くなっているようですので、お持ちいただいた5㎜シートを足してみます。いかがですか?
Mさん:こっちの方が息はしやすいですね。
山田:首の角度も非常に良くなりました。こちらの枕70㎜で作らせていただいておりますが、どうも頭の汗で痛んでしまってちょっとへこんでいるわけですね。
それによって高さとしてもちょっと足りなくなってるっていう現状がございます。
横向きも確認しましょう。下の肩の圧迫いかがですか?
Mさん:圧迫はないですね。
山田:大丈夫ですね。元の高さに戻してみるとちょっと圧迫ございますか?
Mさん:ちょっと肩が潰されるような感じがします。
山田:顔の圧迫感はいかがですか?
Mさん:顔の当たりも強く感じます。
山田:やはり5㎜あった方がお楽でしょうか?
Mさん:こっちの方が肩が楽で、顔の当たりも広い感じがしますね。
山田:広い面で受けてるってことですね。横向きでもやはり5㎜足した方がいいようです。
では寝返りお願いします。打ちやすさいかがですか?
Mさん:軽くてやりやすいです。
山田:全然問題ないですね。
では5mm低くしてやってみましょう。
Mさん:ちょっと腰に負担を感じます。
山田:体が重くなってますよね。どうも高さも5mm足した方がいいですし、やはり表面素材が随分痛んでおります。
表面の素材は5mm、5mm、10mmの低反発ウレタンシートになっていますが、この部分はどうしても汗を吸ってしまって痛みやすいんです。
また、部屋の温度や湿度などにもよりますし、もちろんご本人様の汗のかき方や体格によっても異なるんですけれども、この痛んだ素材を新しくするのがよろしいです。
メンテナンス用に会員様は素材だけの購入も可能です。
今回はウレタンシート3枚を新しくしましょう。

素材交換で快適に
山田:比べるとどうでしょう?
Mさん:全然色が違いますね。
山田:違いますよね。色だけならいいんですが、Mさんの場合は劣化もしていて高さも低くなっていました。
厳密な高さが重要な整形外科枕ですからこれではいけません。
では、しっかりと表面素材を変えて支えが戻りました。
他のポリエチレシートとかミックスウレタンは痛んでおりませんのでこのままで問題ありません。
プラス5mmシートを1枚を下に足して高さも調節します。
では、調節した枕で改めて寝ていただきましょう。どうですか?
Mさん:上向きしっかり頭が支えられてます。
山田:支えが出たようですね。寝返りしてみてください。
Mさん:寝返りも軽いです。買ったときの状態に戻った感じがします。

久々の来店サポートで新たな商品に出会えることも
Mさん:ちなみにインナーカバーなんですけど、これって洗っちゃだめなんですよね?
山田:Mさんのインナーカバーは洗えないものだったんですが、現在は洗える素材のものにリニューアルしています。
Mさん:新しくなったんですか?
山田:そうなんですよ。これだったらネットに入れて洗濯していただけます。今回はインナーカバーも一緒に変えますか?
Mさん:是非、新しくしたいです。ずっと洗いたいなあと思っていたので。
山田:かしこまりました。では、今回は素材とインナーカバーがセットのリメイパックで交換いたします。
これからはどちらのカバーも洗えるので、より衛生的にお使いいただけると思います。
Mさん:ありがとうございます。あと、夏場は特に汗かくんで表面に何かタオルとか乗せたいんですけどそういうのはダメなんですか?
山田:そうですね、高さに影響したり寝ているときにずれていって寝返りの妨げになったりするのでよくないんです。
そこでおすすめなのが、そういった汗かく男性のために開発した汗取り枕シートという商品があります。
これを外カバーの上にかけてゴムで固定で簡単に付けれて、裏地は防水加工をしておりますので下のカバーや素材に染み込まない構造になっております。
Mさん:これすごくいいですね。これもお願いします。

まとめ
今回、1年経ってサポートに来ていただいたMさんの枕は表面が痛んでおりました。
リメイクパックで交換させていただき、ちょっと高さも5mmサポートで高くさせていただくと、使い初めの枕に戻ったように状態が良くなりました。
快適にお休みいただくためには、サポートは整形外科枕にとってとても重要なことです。
また、計測の時にはなかった快眠アイテムに出会えるということもあります。
是非、計測して1年経ったらサポートにご来店ください。

ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
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という患者様が沢山来院します。
好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は、
体格によって適合する高さが違います。
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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
できるだけそのままお伝えしております。
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