コラム詳細

【出張枕外来】枕なしで寝ている女性のお宅で枕外来を行ってみた!#1

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

今回は睡眠にお悩みのある女性の方のお宅にお邪魔して、出張枕計測を行ってまいりました。

まずは計測前に日頃のお悩みや寝具環境をお伺いし、少し触診をしたご様子をお届けします。

目次


自宅の寝具や症状は?

寝具環境のヒアリング


山田:ます普段は枕を使ってないんですか?

Aさん(お名前は伏せて仮にAさんとします):そうなんです。

山田:首のしわが気になるから枕を使ってないとカルテに書いていただいていますが、それが良いのか悪いのかわからないっていうことですよね。

同じようなお悩みいただくこと結構ございます。

本当に果たして枕がないと首が伸びてしわができないのかどうかっていうところは後でじっくり回答させていただきたいと思います。

ご自宅の寝具状況、後ほど拝見するんですけれどもポケットコイルのマットレスに枕なしで寝ていただいてるということですね。

寝る時はスエットで、掛け布団をかけてらっしゃってその上に毛布であるとかそういったものは使ってますか?

Aさん:使ってます。

山田:何か寝具でお悩みのことはございませんか?

Aさん:そうですね、ベッドのマットレスも最近買ったばっかりで結構慎重に試して選んだので割といいんじゃないかと思ってます。

山田:店頭で家具屋さんで購入されたんですね。

Aさん:そうです。たくさんベッドがある中で実際に寝てみました。

山田:どんなポイントを大事だと思って購入されましたか?

Aさん:ちょっと硬めで沈み込まないものがいいと思って、実際に寝ると違いがよく分かってこれだと思う硬さがあったのでそれを選びました。

山田:硬さが良かったということですね。わかりました。後で拝見させてください。

掛物は綿布団を使われてらっしゃるのは何かこだわりがありますか?

Aさん:特にはないんですけど、肌触りがいいかなっていう感じですかね。

山田:分かりました。掛け布団を選ぶ重要なポイントなども後程お話ししたいと思います。


お悩みの症状


山田:何か症状的にお困りのことはありますか?

Aさん:夜中に目が覚めることですね。

必ず朝方にも2回ぐらいは目が覚めちゃいます。熟睡感はあんまりないですね。

山田:その目が覚める時にお手洗いに行かれるってことはないですか?

Aさん:トイレの時もありますけど、でもトイレじゃなくても大体同じくらいの時間に目が覚めてしまいます。

山田:その夜中に起きた時っていうのは、1度目が覚めてまた眠れますか?

Aさん:眠れます。眠れはしますが、また起きてしまいます。

山田:わかりました。朝疲労感があるという感じでしょうか?

Aさん:そうですね。朝ちょっとぼーっとしている時間があって、なんか寝起きが悪いというかパッと活動できないみたいな。

山田:例えば10分とか30分ぐらいとかそういう時間がありますか?

Aさん:そうですね、大体10分ぐらいはちょっと動けなくて体が辛い感じです。

山田:わかりました。あとはいびきも少しありますか?

Aさん:そうですね。いびきは多分結構してるんじゃないかと思っていて、自分のいびきの音で目が覚めたりするんです。

山田:そうなんですね。自分で気づくとすると大きいいびきをかいてしまっているのかなと思うんですけど、いびきが出る原因って色々あるんですが肥満で起ることが多いです。

ただお体格からしても全然肥満とかがないので、それは違うと思いますね。

その他で例えば顎の形が小さかったり、喉が狭かったりするのも原因の一つです。

一方で寝具ですが、特に枕なしで寝ているっていうのもいびきに関与するかなと思うので、ぜひ今回計測する枕を使っていただいていびきにご自分で気づくことがなくなるかどうか少し観察をしてみてください。

Aさん:ありがとうございます。よくわかりました。

山田:今回オーダーメイドの枕ということで、何か枕に対してのご質問とかご不安なこととかありますか?

Aさん:枕をしたことによって、やっぱり寝返りが打ててそれが目が覚めないようになれたらいいなと思うですけど、前は枕してた時もあったんですけど必ず朝起きると外してたんですね。

なので自分にはそもそも枕が合わなくてしないほうがいいのかなと思っちゃってました。

山田:そうですね、枕を外してしまうのは実際に枕が体に合っていないから外しちゃっているんですね。

当院の患者様やお客さんでも皆さん枕が合わないと外すんですよ。

それって人間の防御反応だと思っていて、合わない枕は外したいし、合ってる枕であれば大人でも子供さんでもしっかり枕に頭が乗っているんですね。

私共のオーダーメイド枕も作った後にお客様がもし途中で枕を外していたり、自然と枕がずれていくようなことがあるときは調整させていただいて、もう全然枕が頭の下からずれないていうところを目指してサポートというのを行っています。

なので、お作りした後にもしそういうことがあればお気軽にご相談ください。

Aさん:はい、わかりました。

はいお願いします

山田:では、早速寝室へお伺いさせていただきます。



実際の寝具を拝見


山田:確かに新しいマットレスがありますが、枕がないですね。ダブルですか?

Aさん:ダブルサイズです。

山田:広いですもんね。十分寝返りもできそうな感じですね。ちょっとマットレス触ってもよろしいですか?

Aさん:はいどうぞ。

山田:ポケットコイルで20cmぐらいありますし、しっかり硬さもありますね。

ベッドマットレスっていうのはコイルの部分がどれだけ硬いか柔らかいかというマットレス本体の部分と、ソフト層の厚みがどのくらいかというあたりで寝心地が変わってきます。

コイルがしっかり硬くても、ソフト層の部分がかなり分厚いと柔らかくなってしまって寝返りに影響するっていうこともありますね。



触診

山田:それではまずお体の調子を診させていただきたいんですけどよろしいですか?

Aさん:はい、お願いします。

山田:首や肩の痛みは全然ないですか?

Aさん:自覚はないんですけど、肩は凝ってるのかもしれないです。

美容院とかで肩をマッサージしてもらうと、肩凝ってるねとよく言われます。

山田:了解しました。ではベッドの方に腰かけていただいて、お首を拝見いたします。

私が普段患者様に診察をするときどうにしてるかいうと、1つは首の動きを見るんですね。

それから圧痛点という痛みの場所を確認していきます。

あと最後大事なことなんですけど、首が悪くなると力が入んなくなったり感覚が鈍くなるということが起こるのでその辺りの

チェックをさせていただきます。

まず上を向きますね。


ちょっと硬いですね。次下向きです。

これ痛みはないですか?

Aさん:大丈夫です。


山田:上も下も15°から20°程度です。斜めにした時に手の方にビリビリと響くとかはないですか?

Aさん:ないです。

山田:左の方にも特にないですか?

Aさん:大丈夫です。


山田:お首触りますよ。押してるところどうですか?

Aさん:ちょっと痛いです

山田:ちょっと痛いですね。こっちはどうですか?

Aさん:ちょっと左の方が痛いですね。


山田:押した時に手の方までビリビリとかはこないですか?

Aさん:そうですね。

山田:これが首の要で首の神経の出どころなんですよ。神経が出て手や肩や肩甲骨いろんなところに行きます。

一部は頭に行って頭痛の原因にもなります。

頭痛はございませんか?

Aさん:頭痛はないです。

山田:大丈夫ですね。ではちょっと腕の方を触りますよ。こんなところもお痛みないですか?

Aさん:あっ痛いですね。

山田:こっちはどうですか?

Aさん:ああ痛いです。


山田:痛いですね。次背中ですね。ここ神経の出口ですがこれもちょっと痛いですか?

Aさん:痛いです。

山田:これは?

Aさん:ああ痛いです。


山田:この辺は?

Aさん:大丈夫です。

山田:反対の右側も同じようにいきますね。痛みいかがですか?

Aさん:大丈夫です。

山田:大丈夫そうですね。右と左で全然違いますね。

Aさん:左がすごい痛いです。

山田:そうですよね。左の首の神経の出どころが痛くて、そこから神経が伸びている先の肩甲骨や腕の方にまで痛みが出てるので首の神経は左側が悪いと思います。

じゃあ、最後に指先を広げて力を入れてください。

はい、大丈夫です。

少し指触ります。右と左の感覚に違いは感じませんか?

Aさん:大体同じです。

山田:左が鈍いって感じはですないですよね?

Aさん:はい、大丈夫です。


山田:感覚はばっちりです。もし左の首から手が痛くて感覚が鈍くなったり、物を持つ時に力が抜けて落っことしてしまうというような場合はもう1段階首の症状が悪くなったと考えるので、そんな時はご相談ください。



普段のパジャマを拝見


山田:モコモコですね。いつもこれでお休みになっているんですか?

Aさん:はい、そうなんです。

山田:寝苦しくないですか?

Aさん:もしかしたら寝苦しいかもしれないですけど、暖かいから着ちゃってます。

山田:冬の寒い時期は暖かい服で寝たくなる気持ちはわかりますが、これだと良くなくてダメ出しポイントいっぱいあります。

まず、やっぱりこのモコモコ感っていうのが、寝てる時に結構寝入りが悪くなっちゃうんですね。

やっぱりリラックスするためにあんまりピッチリキツイのよりもラフに大きいのが楽だって思われるかもしれないんですけど、大きいとダブダブするので余った部分が寝てる時に背中に入っちゃったりとかして問題があるんです。

そして、究極はフードですね。

フードって結構寝てるときに首に溜まっちゃうんですよ。

Aさん:たまに被って寝ちゃう時もあります。

山田:そうですよね。その溜まってしまったフードが首にとっては良くなくて、姿勢が悪くなってひねったりして負担がかかってしまいます。

さっき触らせていただいた左側にいくつか痛みがあるのも、このフードも関与しているんじゃないかなと思います。

見せていただいて良かったです。

ズボンの方はこれで大丈夫だと思うんですけど上が問題でしたね。

そしたら寝返りしやすい服装にお着替えいただいてよろしいでしょうか?

Aさん:はい、わかりました。


山田:これだと首元がすっきりしていて良いですね。

それでは寝返りしやすい服装に着替えていただきましたので、このすっきりしたスタイルで計測させていただきます。

→計測の様子は次のコラムで



ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善

山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。

整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。

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    私の枕外来には,朝から肩がこる,枕が合わない,何度も目が覚める
    という患者様が沢山来院します。
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    体格によって適合する高さが違います。

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  • 診察をしている山田朱織

    「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」

    16号整形外科院長 医学博士
    ㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
    治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
    睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
    普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
    できるだけそのままお伝えしております。


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