梅雨時期など季節の変わり目の掛け布団の選び方を解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
今回は梅雨時期や季節の変わり目の掛布団を何をかけて良いか困ってませんか?というお話をしたいと思います。
梅雨や季節の変わり目の時期にどういう物を掛けたらいいか悩んでいるというお声は結構患者様からも耳にします。
よく伺うのはタオルケットをかけて寝るんですけどちょっと薄いので朝方に寒くなって目を覚ましてしまうとか、かといってふわふわの羽毛布団で寝ると逆に熱くなってきて寝苦しかったり、途中で布団を剥いでしまって体が冷えるというようにお悩みの方は多いようです。
これは決して特殊なお話ではなく、比較的誰にでもよくあることだと思います。
私自身もそうですし、患者様からもよくよくそういうお話質問を受けるんです。
人間が快適に感じる温度・湿度
夏・冬でどんな温度や湿度が人間にとって快適なのかということをまずお話しします。
夏・・・温度25~28度、湿度50~60%
冬・・・温度18~25度、湿度40~50%
冬のよりも夏の温度は少し体感的にも暑いんだけど快適に感じる温度です。
湿度も夏は少し高いけれども、このぐらいが比較的快適に過ごせるということです。
湿度が高いというのはこれ以上の湿度になってるっていう事だと思います。
梅雨の時期は体温調節がうまくできなくなる
なぜ梅雨時期に不快に感じるかというと、梅雨になってくると温度もグッと上がるし湿度も上がります。
特に70~80%にもなってしまうことがあるそうです。
最適な湿度よりも高くなってしまうと人間は体温調節がうまくできないんです。
知らないうちに自律的に体温を調節しているのが人間という動物です。
人間は体から汗をかくことによって適度に自分の体の中の体温を下げています。
しかし部屋の中の湿度、お布団の中の湿度が上がってしまうと体から汗をかくことができなくなり、外に発散することができなくて体に熱がこもってしまうんです。
そうすると体温調節ができないばかりか眠りも悪くなってしまうということが起こります。
また布団自体も汗を吸ってすごくじめじめしてしまうために不快感が出てしまいます。
これが梅雨時期に体が不快に感じるメカニズムです。
最適な掛物の条件
整形外科医が考える最適な掛物の条件として3つのポイントがあります。
1、通気が良くて保温性が適度にあること
2、軽くて寝返りがしやすいこと
3、ご自宅で洗濯できること
私が開発した整形外科かけふとんという商品があるんですが、それぞれ400と1000という番号がついています。
中の詰め物がダウンが90%、レザー10%となっていて、400は0.4kg、1000は1kg入っています。
このかけふとんを例にして梅雨時期にどのような掛物がいいのかポイントごとに解説していきたいと思います。
1、通気性が良くて保温性が適度にあること
400は軽くて通気性が良いです。そして適度に保温性もありますので決して梅雨時期の明け方に寒いということはございません。
1000の方は400より重くて保温性が高くて暖かいです。
冬は暖かくていいんですが、梅雨時期は暑すぎるということが起こりかねません。
2、軽くて寝返りがしやすいこと
寝返りは睡眠にとってすごく重要です。人間は一晩に20回前後寝返りを打つと言われています。
寝ている間体の下にこもった熱を放散させて体温調節をする役割がありますので、寝返りが打ちやすいということが重要なのです。
整形外科かけふとんは寝返りのしやすさを考えて特殊な構造になっています。
縦横にマス目があり、マス目ごとに羽毛の量を変えてるんです。
真ん中は少しボリュームを多く、端はボリュームを少なくすることによって体にふわっと乗っかりながらも寝返りがしやすく、寝返りをしても
布団がずれにくいような構造になっています。
保温性の高い1000も同じ構造ではありますが、やはり軽い400の方が寝返りは打ちやすいです。
3、ご自宅で洗濯できること
梅雨時期はどうしても寝ている間汗をかいてしまいます。
その汗を当然掛けている掛け布団が吸い込んでしまうわけです。
汗を吸い込んだ布団をまた掛けるのではなく、簡単にご自宅の洗濯機で洗濯できれば通気よく快適に使うことができます。
洗濯に関しては400、1000両方ともご自宅の洗濯機で洗えます。
最適な掛物の3つの条件を満たした掛け布団が重要です。
その中でも梅雨時期の不快な時期には、整形外科かけふとん400のような軽めの物をおすすめします。
梅雨時期用の掛物をすぐに用意できない場合の対処方法
梅雨時期の快適な布団を準備することがもし難しければ、冬用のものと夏用のもの両方用意しておくとよろしいかと思います。
例えば冬用の掛物を畳んで近くに置いておいて、夏用の掛物で寝ていて夜中少し寒いなと思ったら冬用の掛け物を掛けるというような臨機応変の対応ができれば快適に過ごせることができるのではないでしょうか。
梅雨のじめじめした過ごしにくい時期にも快適に休んでいただくたに、掛物の工夫を是非試してみてください。
本コラムの内容は動画でもお話ししています▼
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