美容師の方が職業として起こりやすい症状と対策を解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
目次
職業によって起こりやすい症状がある
モデル:先生、職業によって何か起こりやすい症状とかって、何か傾向があったりするんでしょう?
山田:何かお友達でそういう人がいましたか?
モデル:友達で美容師の友達がいるんですけど腕がしびれたりして、くしやハサミが持ちづらいという悩んでる人がいます。
実はこのような例は結構私が外来をやっていると体験することなんです。
今回は職業病としてあきらめていませんか?枕が重要なんですよというお話をしたいと思います。
冒頭にお断りしておきたいのが、今回お話する職業病と呼んでいるのはいわゆる厚生労働省が定める職業病と関連のある症状という時の職業病とは少し定義が異なりますので、そこのところはご承知おきください。
これは厚生労働省のホームページを見ていただくとこの職業病については定義が載っています。
私が今日お話しするのは職業病といっても、その職業の方がよく訴えられる症状という意味合いです。
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「枕外来のオーダー枕」
私の枕外来には,朝から肩がこる,枕が合わない,何度も目が覚める
オーダーメイド整形外科枕
という患者様が沢山来院します。
好みで枕を選んでいませんか?首を休めるための枕は、
体格によって適合する高さが違います。
美容師の方に起こりやすい症状がある
なぜ美容師さんが手がしびれたり首・肩が凝ったりしやすいかっていうとですね。
このように手を上げてお客様にカットをしたりバーマをかけたりっていう作業されますよね。
常に手を上げていることが多いと思うんです。この姿勢にすると問題点が2つあります。
筋肉の問題と神経の問題です。
腕を上げる時には様々な筋肉が関与をしているんですが、特に僧帽筋、肩甲挙筋、そして三角筋。
これらが腕や背中についている筋肉なんですが、こういったものをずーっと持ち上げることで筋肉が緊張します。
これが神経を挟んでしまう、筋肉が疲労することによって凝りや痛みを感じます。
それともう一つ手を上げているということは手の中に通っている神経。
実はこれは首から出た神経なんですが、この神経を手を上げ続けることによって阻血と言って血の循環が悪くなる、そうすると神経に行く栄養が悪くなってしびれが起こるというメカニズムもあるんです。
ですので筋肉の緊張、神経の阻血状態、血の循環が悪い状態、このようなのが続くような手を上げ続ける職業であれば、症状を起こしやすいということで職業柄と症状というのが関連があると考えるわけです。
胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)という神経の障害
山田:首の症状についてお話をしましたがここでもう一つ大事な症状、これは胸郭出口症候群という病気ですがご存知ですか?
モデル:初めて聞きました。
胸郭出口症候群は首から出た神経が胸郭出口という場所を通って行く時に、何らかの原因によって圧迫を受けてそこから先の神経に障害が出る病気です。
これがあると手を上げていることによってより手の循環血液循環が悪くなったり、知覚といって感覚が悪くなったりひどいと痛みを伴うということが起こります。
首の様々な病気のみならず、胸郭出口症候群でも手を上げているとつらい症状が出るということを覚えておいてください。
美容師の方はどのように対策をしたらいいの?
まずこの手を上げているということを休ませた方がいいわけですね。
なかなか仕事ですからずっと休むわけにはいきませんが、少しでも時間があったら手を下すっていうことを念頭において注意してください。
ずーっとやりっぱなしが良くない、少しでも手を休める手を下すことが重要になってきます。
また、首自体を保護することで首からの神経の状態を良くしておけばある程度手を使うとしても神経が傷みません。
そのために重要なのがこちら首枕です。巻いてみましょう。
このように首を保護する、首を保温する、安定化することによって首の神経を守る、傷めないようにすることができれば実は首から出る手の神経にも良い影響が出るんです。
お仕事柄、上を向いているとか手を上げているとか首が一定の形で固まってしまうような方は、ぜひとも首枕を使っていただいて首を保護し、引いては手に出るしびれや症状を緩和するということが重要です。
美容師の方も寝るときの枕も重要?
モデル:美容師の友達が寝るときの枕も重要なのか気にしていたんですけど、枕も大事なんですか?
山田:とても良い点に気がつきました。
もちろん日中仕事をしている時に手を休めるっていうのはもちろんのこと、この寝てる間に一晩疲労を回復させて翌日また使える体にリセットするということもとても重要なんです。
要は同じ眠るにしてもよい首の姿勢で寝ていただければ、首の神経の回復もより良いわけです。
枕の高さを適切に合わせて一晩中首に負担がかからない、引いては首の神経をより回復させるような首の状態を作ってあげれば、どんなに職業病と言われるような方でも
手を酷使する方でも、首を酷使する方でも、翌日はまた体が元の状態に戻ってお仕事が出来ると考えます。
整理してみると、職業病と言われるような首や肩、手を使う職業の方も、是非起きている時、仕事している時の姿勢を整え手を少しでも休めること。
それと同時に寝るときの姿勢も枕で整えていただく。
起きてる時と寝ている時の姿勢を整えるということをぜ是非やってみて欲しいと思います。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
首に負担のかからない良い姿勢で寝ていただければ、首の神経の回復に効果的です。
ご自身の体に合わせて高さ調節可能
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