首に負担をかける姿勢・NG動作15選と首を守る4つのコツ|整形外科医が解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
頭が左右に傾いていたり、前かがみになっていたり——よく観察すると、多くの方の日常の姿勢には首を痛めるクセが隠れています。「寝ているとき」「立っているとき」「座っているとき」「日常動作のとき」の4場面に分けて、首に負担をかけるNG姿勢・NG動作15選を整理しました。後半では、首をリラックスさせる4つのケア習慣も解説します。
首に負担をかける姿勢チェック
寝ているとき
× 枕がどこかに飛んでいる

頭が枕からはずれてしまうのは、枕が首に合っていないサインです。首に負担がかかり続け、首こりの原因になります。
× うつぶせ寝が好き

腕と顔を長時間圧迫するうつぶせ寝。首に悪いだけでなく、手や腕のしびれ・むくみも招きます。
× 抱き枕を愛用している

抱き枕は「枕」という名前がついていますが、頭を支える本来の枕とは用途が異なります。正しい首姿勢で寝ることができません。
立っているとき
× 頭が肩より前に出ている

横から見て頭が肩より前に出ていると、首には正しい姿勢の約3倍もの負担がかかります。
× 左右の肩の高さが違う

片方の肩が下がると首の正しい姿勢が保てません。骨盤も斜めになり、体全体のゆがみにつながります。
座っているとき
× 気づくと横すわりをしている

横すわりをしていると股関節や骨盤がゆがみます。骨盤のゆがみは肩や首への余計な負担につながります。
× 柔らかいソファが好き

体を包み込むような柔らかいソファに座ると背中が丸まって猫背になります。一見ラクそうですが、腰や首への負担は大きくなります。
× ベッドの上に座って読書する

ベッドは寝るためのもの。座って読書したりテレビを見たりすると、背中が丸まり頭が前に出た前かがみ姿勢になります。
日常動作のNG——こんな姿勢も首を痛めています
× バッグを同じ肩にかけ続ける

同じ側の肩にバッグをかけ続けると、その側の肩が下がり体の軸がずれます。
× 前かがみで作業する

前かがみになると頭が体の中心軸より前に傾き、首には通常の3倍もの負担がかかります。浅く椅子に腰かけると猫背になりやすく、首も不安定になります。
× 前かがみで赤ちゃんを抱っこする

前かがみで抱っこを続けると赤ちゃんの体重で上半身が前に引っ張られ、首への負担が大きくなります。
× 前かがみで脚を組む

腰・背中・首への負担が大きく疲れやすい姿勢です。脚を長時間組むと片側の骨盤が上がり、体全体のゆがみにつながります。
× 腰をかがめて洗い物をする

シンクの高さに合わせて腰を曲げ上半身をかがめると、頭が前に突き出して首に大きな負担がかかります。背中・腰にも良くありません。
× うつむいてシャワーを浴びる

うつむいた姿勢での洗髪はNG。髪が長い方は特に注意が必要です。首と腰をなるべく曲げないようにしましょう。
× うつぶせで読書・スマホ

うつぶせで重たい頭を支えるだけで首・肩・腕の筋肉が緊張し、こりの原因になります。うつぶせでのスマホ操作も同様にNGです。
首をリラックスさせる4つのコツ
NG姿勢を減らすことと同時に、日常的なケアで首をリラックスさせることも大切です。
その1:「枕」にこだわる

体を横にして寝ている間は、頭の重さから首が解放されます。睡眠中は日中の首への負担をリセットする大切な時間です。自分の体格に合った枕を使って正しい姿勢で寝ることが最も重要です。合わない枕を使い続けると、肩こり・頭痛・いびき・不眠を招く可能性があります。
その2:違和感を覚えたら温める

首を動かしたときに痛みや違和感があったら、無理に動かさずすぐ横になって休めましょう。熱を持った痛みでなければ、蒸しタオルや首枕で患部を温めるケアが効果的です。日頃から温めて疲れをとる習慣をつけておくと、寝違えなどのトラブル予防にもなります。
その3:毎晩お風呂に入ってリラックス

湯船につかると「体が温まること」「全身に水圧がかかること」の2つの効果で血流がアップし、こりや疲れがほぐれます。浮力で体重は約9分の1になり、頭を支えている筋肉や関節への負担が減ります。あごの下まで湯船につかると首元が温まり、首のケアにも効果的です。
その4:ストレッチで首をほぐしてトラブル予防

ストレッチを習慣にすると血液・リンパの流れが改善し、筋肉が柔軟になって疲れにくい体が作れます。
- 両手を頭の後ろに回して胸を張る。首だけをゆっくり前に倒してそのまま10秒キープ。
- 胸の上に両手を置き、胸を押し下げたまま首だけをゆっくり後ろに倒して10秒キープ。
出典:頸椎症、首こり、肩こりに! 山田朱織のオリジナル首枕 ネイビー(山田朱織、主婦の友)
本コラムは出版社の許可を得て同書籍からページを抜粋・再編集してご紹介しています。

よくある質問
枕が朝になるとずれているのは首に悪いですか?
はい。枕が頭からはずれてしまうのは、枕が首の高さに合っていないサインです。正しい寝姿勢が保てず首こりの原因になります。自分の体格に合ったオーダーメイド枕を使うことが重要です。
うつぶせ寝は首に悪いですか?
うつぶせ寝は首に大きな負担をかけます。腕・顔・首を長時間圧迫するため、首こりだけでなく手や腕のしびれ・むくみにもつながります。できるだけ仰向けか横向きで寝ることをお勧めします。
スマホを見るとき首に負担がかかるのはなぜですか?
頭が体の中心軸より前に傾くと、首には正しい姿勢の約3倍の負担がかかります。うつむいてスマホを見る姿勢はこの「前かがみ」にあたるため、長時間続けると首こりや頸椎症の原因になります。
首のこりや痛みを日常生活で予防する方法は?
①自分に合った枕を使い正しい寝姿勢を確保する、②首に違和感を覚えたら温める(蒸しタオルなど)、③毎日お風呂の湯船につかって首元まで温める、④首のストレッチを習慣化する、の4つが有効です。
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「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」
16号整形外科院長 医学博士
㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、睡眠姿勢や枕の研究を行っております。普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えしております。
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