コラム詳細

NHK「あさイチ」出演!筋膜のコリと寝返りの関係を整形外科医山田朱織が解説

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。


目次


首や肩のコリ、実は「筋膜」の問題かもしれません

「肩こりがひどい」「首が重い」「頭痛やめまいまで出てつらい」。

そんなお悩みを抱えていても、原因がはっきり分からず不安に感じている方は少なくありません。

NHK「あさイチ」でも取り上げられたテーマが、こうした不調と関係の深い「筋膜(きんまく)」です。

首こりや肩こりの背景に、この筋膜のコリがあること、そして日中と夜、それぞれの時間帯に行うケアの大切さを解説した内容でした。

本コラムでは、その内容を分かりやすくかみ砕きながら、寝返りと枕の役割についてもお伝えします。



筋膜とは?シールのように全身を包む組織

筋膜は、筋肉のまわりを覆っている薄い膜状の組織です。

英語では「Fascia(ファッシア)」と呼ばれ、皮膚のすぐ下から筋肉の外側まで、全身に張り巡らされています。

イメージとしては、筋肉を「硬いシール」のようにクルンと包んで支えている存在です。

この筋膜があることで、私たちの体は外からの衝撃をうまく受け止め、姿勢を保つことができます。

ところが、同じ姿勢を長時間続けたり、寒さやストレスなどが重なったりすると、筋膜はだんだんと縮こまり、硬くなってしまいます

その結果、首こり・肩こり、頭痛、めまいなど、さまざまな不調として現れると考えられています。



日中のケア:動かして、温めて、筋膜をほぐす

筋膜のコリをほぐすために、日中にできることの基本は「動かす」ことです。

・肩や首をゆっくり回す

・軽いストレッチをこまめに行う

・同じ姿勢を続けないよう、定期的に立ち上がる

こうしたシンプルな体操でも、凝り固まった筋膜を少しずつほぐすことができます。

さらに、筋膜ケアには「温める」ことも有効です。

あたたかいお風呂に入って血流を良くしたり、必要に応じてカイロなどで首や肩まわりを温めたりすることで、硬くなった筋膜がゆるみやすくなります。

「日中は、よく動き・よく温めて筋膜をほぐす」。これが、最初の一歩です。



夜のケア:寝返りで筋膜をリセットする

では、夜寝ているあいだはどうでしょうか。

せっかく日中に体操やストレッチで筋膜をほぐしても、不適切な枕や寝具で、ほとんど寝返りを打たずに一晩中同じ姿勢で眠ってしまうと、朝にはまたガチガチに固まってしまいます。

本来、寝ている間に行われる「寝返り」は、筋膜にとっての“セルフマッサージ”のような役割をもっています。

体の向きを変えることで、同じ場所にかかる負担を分散し、血流を保ち、筋肉や筋膜をリセットしているのです。



寝返りを邪魔しない枕とは?

寝返りをしやすくするためには、「枕の高さを整える」ことが欠かせません。

高すぎる枕は首を折り曲げたような姿勢になり、低すぎる枕は首が反り返った姿勢になってしまいます。

そのどちらも首の筋肉や筋膜に負担をかけ、寝返りが打ちづらくなる原因になります。

山田朱織枕研究所では、枕の高さを一人ひとりの体格に合わせてミリ単位で調整し、首・肩のこりが約7割の方で改善したという研究データも出ています。

また、体に合った枕の条件として、

・適切な高さ

・必要な硬さがあること

・頭をのせる面が平らであること

・高さを調整・メンテナンスできること

といったポイントがあります。

これらを満たす枕であれば、寝返りがスムーズになりやすく、寝ているあいだの首姿勢が安定し、筋膜への負担を減らすことが期待できます。



山田朱織枕研究所で行っている取り組み

山田朱織枕研究所では、対面での枕計測を通じて、一人ひとりの首の状態や体格に合わせたオーダーメイドの「整形外科枕」を提供しています。

さらに、枕だけでなく、寝返りしやすいマットレスやかけふとんなど、睡眠中の姿勢をトータルで支える寝具も開発しています。

これらはすべて、「寝返りしやすい環境を整えること」が共通のコンセプトです。

このような取り組みを通じて、首こり・肩こり・腰痛など、筋膜や姿勢に関わる症状の改善を目指しています。



まとめ:今日からできる小さな一歩

筋膜は、全身をシールのように包んで支えている大切な組織です。

この筋膜が硬くなると、首こり・肩こり・頭痛・めまいなど、つらい症状として現れてしまいます。

対策のポイントは、

・日中は「動かす」「温める」で筋膜をほぐす

・夜は「寝返りしやすい枕と寝具」で筋膜をリセットする

という二本立てのケアです。

「首が痛くて眠れない」「朝起きると肩がこっている」という方は、まずはご自身の枕の高さや硬さを見直してみてください。




ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善

山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。

整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。

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  • 診察をしている山田朱織

    「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」

    16号整形外科院長 医学博士
    ㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長 マクラ・エバンジェリスト
    治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、
    睡眠姿勢や枕の研究を行っております。
    普段から診察室で患者様にお伝えしていることを
    できるだけそのままお伝えしております。


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