枕が変わると眠れない理由と対策を解説
16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。
普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。
目次
枕を変えてから不眠になってしまったという声を時々患者様、お客様からいただきます。
「枕を変えると眠れない」も「枕が変わって眠れない」もある
昔から「枕を変えると眠れない」こんな言葉はごく一般的に言われていますよね。皆さんもどこかに旅行やビジネスで泊まりに行ったとき、「枕が変わって眠れなかった」という体験をしたことが少なからずあるのではないでしょうか。
身体に合わない枕や布団で寝ると夜中に覚醒する
私は次のように考えます。人間はいつも体に適した状態を好んで選択しています。
逆に言うと不具合な環境であればそれはつらい、嫌だと気が付くようにアラームが鳴るようにできているんです。
もし合わない寝具、枕や布団や掛け布団で寝てしまうと夜中に覚醒して目が覚めて、「あーなんか痛いなぁ」とか「苦しいなぁ」とか体に合わない寝具であることを発見できるようにできているんです。
では実際に悪い条件の寝具環境と良い条件の寝具環境を見てみましょう。どんな風に心が感じるかです。
ホテルにあるようなふかふかした柔らかい枕の不具合
ホテルに泊まって置いてあるようなふかふかした柔らかい枕を使って寝てもらいました。布団は硬すぎる状態にしてみています。
上向きの状態、横向きの状態、そして寝返りがどのようになるか、感じるか伺ってみますね。
山田:上向きで寝ているとき、どんな感じがしますか?
モデル:喉が詰まってきました。
山田:喉が詰まって苦しい感じですか?
モデル:苦しいです。
柔らかい枕では身体に合っていないので呼吸がしにくくなる
はい。このように柔らかい枕高さが合っていない枕ではまず、「喉が苦しくて呼吸がしにくい」、「いびきをかく」このようなことが起こります。
山田:では手を前に出して左下に打ってください。今横向きになった時にどんな感じがしますか?
モデル:肩の圧迫が強いです。
山田:手はどうですか?
モデル:腕も痺れてきそうな感じです。肩が圧迫されて腕が痺れます。
このような姿勢で寝てしまうと神経に対する圧迫、肩関節に対する圧迫が起こって様々な不快症状が出ます。
寝返りをしてみましょう。骨盤、肩を見ててください。
山田:どんな感じですか?
モデル:下半身に力が入る感じです。
下半身に力が入って腰が重そうに寝返りをしているのがわかります。合わない寝具では体の労力、エネルギーを使って寝返り打つことになります。
適切な高さの枕、適度な硬さの布団に変更すると身体に合う
では枕を変えてみましょう。布団も変えます。痩せ型の方ですのでちょっと布団が硬すぎたかもしれません。
布団の硬さを適度に調節し、枕も適切な高さに合わせました。
山田:上向きどうですか?
モデル:楽です。
山田:喉はどんな感じですか?
モデル:息が通ります。
はい。息が通る喉が楽な状態になりました。
山田:では横向きもお願いします。肩の圧迫感、腕のしびれ感どうですか?
モデル:肩も腕も楽です。
はい。肩も圧迫せず腕も痺れない補助ような条件が枕と布団によって作ることができるわけです。
山田:寝返りをしてみてください。寝返りはどんな感じですか?
モデル:力を入れずにスムーズに回れます。
肩と腰が一緒に寝返りができていることが一目でわかります。体のどこにも力を入れずにスムーズに寝返りを打つことができました 。
このように寝具環境を整えると快適に眠れることがわかります。
眠れない原因のほとんどは枕と布団が身体に合っているかどうか
「枕を変えると眠れない」も「枕が変わって眠れない」もどちらも枕の高さや、布団の硬さがお身体に合っていないので、眠れない可能性があります。素材や、フィット感、はたまた枕への愛着などではなく、眠れない原因は枕の高さにあるのです。
枕を変えてどうも眠りにくくなった、不眠になったと思う方、はこちらを参考に自分の寝具を整えてみてください。
ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善
山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。
整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと、開発されました。
枕を適切に整えて良い寝具環境を作ることが大事です。
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