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目の奥の痛みが寝ても治らない原因|大後頭神経三叉神経症候群(GOTS)とは?何科を受診すべきか

普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。

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この記事でわかること:
寝ても治らない目の奥の痛み・後頭部〜顔面のチクチク・ビリッとした痛みは、 後頭部の「大後頭神経」と顔を支配する「三叉神経」が神経回路でつながる GOTS(大後頭神経三叉神経症候群)が原因の可能性があります。 痛みのメカニズム・受診すべき診療科・日常でできる姿勢管理を解説します。


目の奥の痛みが寝ても治らないとはどういう状態か

今回は「頭痛や目の奥の痛みが寝ても治りません…なぜですか?」という質問に対して回答していきたいと思います。

モデル:先生、最近目の奥がズキンと痛むことがよくあります。顔面や耳も痛くて不思議なことが起こるんですけど…。
山田:顔面や耳ですか?
モデル:心配になってきたんですけど何か病気なんでしょうか?

目の奥の痛みが寝ても治らない|大後頭神経三叉神経症候群の可能性

このように頭痛のみならず、顔が痛い、歯が痛い、口の中が痛い、耳が痛い――様々な顔面の部位の痛みが出てくるという患者様の訴えを私もよく聞くようになってきました。実はここには一つの痛みが起こるメカニズムがあるんです。

寝ても治らない目の奥の痛み:代表的な原因

  • 緊張型頭痛・片頭痛:首・肩の緊張や血管拡張が関与
  • 後頭神経痛:大後頭神経・小後頭神経などへの圧迫・炎症
  • GOTS(大後頭神経三叉神経症候群):後頭神経痛が三叉神経と連動し顔面・目の奥まで痛みが広がる

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頭痛にはたくさんの種類がある

皆さん、頭痛というと「片頭痛持ち」という言葉があるようになんでもかんでも片頭痛とか肩こりの頭痛と考えていませんか?頭痛にはたくさんの病気があります。

頭痛の種類

主な頭痛・顔面痛の種類

種類主な特徴
片頭痛脈打つような痛み・光過敏・吐き気を伴うことが多い
緊張型頭痛頭全体を締め付けられる感覚・肩こりと連動
後頭神経痛後頭部〜頭頂のビリッとした電撃様の痛み
三叉神経痛顔面・歯・口周りへの激しい痛み
GOTS後頭部から目の奥・顔面まで広がる複合的な痛み
舌咽神経痛のど・耳・舌の奥の痛み
群発頭痛目の奥の激烈な痛みが数週〜数ヶ月間集中して起こる
自律神経痛・顔面痛自律神経の乱れが関与した痛みや顔面の不快感

片頭痛・緊張型頭痛のみならず、三叉神経痛・自律神経痛・後頭神経痛、また顔面痛や舌咽神経痛など様々な病態があります。

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なぜ首と目の奥が同時に痛むのか?GOTSのメカニズム

実はその首と目の奥の痛み。この2つの痛みをつなげてしまうメカニズムがあるからなんです。後頭神経痛と三叉神経痛が神経の回路でリンクすることによって、頭の後ろから目の奥までが一連の痛みとして起こってしまいます。

後頭部の3つの神経

後頭神経には3つの神経があります。頭の後ろ(後頭部)から大後頭神経・小後頭神経・大耳介神経という3つの神経があります。

後頭神経の説明図
  • 大後頭神経:後頭部中央から頭頂へ向かう最も太い神経。三叉神経との連絡が密接で、GOTSの主役。
  • 小後頭神経:耳の後ろから側頭部へ向かう神経。耳後部の痛みや不快感に関与。
  • 大耳介神経:耳・頬・顎周辺を支配。耳の痛みや顎の違和感に関与することがある。

大後頭神経痛の主な原因

この3つの後頭神経痛は原因不明のこともありますが、時には首周りに起こる強い炎症や腫瘍などのできもの、頚椎の変形、頚椎椎間板ヘルニアなど様々な首の病気からも起こってくるものです。

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GOTS(ゴッツ)とは何か:症状・定義・判別ポイント

山田:たまにビリッと痛かったり、まぶしく感じてしまったり、目を避けたいようなことはありますか?
モデル:たまにまぶしく感じたりすることがあります。

山田:それは今申し上げた大後頭神経と顔の三叉神経が、後頭部からちょうど髪の生え際あたりでリンクすることによって、目の周りを司っている神経にまで影響が出てしまうからなんです。この病態を大後頭神経三叉神経症候群(Great Occipital Trigeminal Syndrome)、頭文字を取ってゴッツ(GOTS)と呼びます。

GOTSの模式図

山田:なんかごっつい感じしませんか?
モデル:そうですね。
山田:ごっつい痛みが出るんです。後頭部から目の周りの痛み、まぶしくて見えにくい――かなり不快で強い症状をきたしてしまうことがあります。ゴッツです。覚えてください。

GOTSの主な症状チェックリスト

  • 後頭部〜頭皮にかけてのビリッとした電撃様の痛み
  • 目の奥のズキンとした痛み(眼球を動かすと悪化することも)
  • 光がまぶしく感じる・視界が不快になる(羞明感)
  • 顔面・頬・歯・耳のチクチク・ジンジンとした痛み
  • 症状が睡眠後も残る・朝起きても楽にならない

⚠ 緊急受診が必要なサイン

「突然の激しい頭痛(今まで経験したことのない最悪の頭痛)」「発熱・首の硬直を伴う頭痛」「意識障害・ろれつが回らない」などを伴う場合は、くも膜下出血・髄膜炎などの可能性があります。直ちに救急受診してください。

GOTS(ゴッツ)かもしれない場合、何科を受診すべきか

最も専門としている頭痛専門外来が理想ですが、近くにない場合は脳神経外科・脳神経内科、またはペインクリニックでも診てくれます。診断がつけば、適切な内服薬や注射の治療で比較的短期間によくなる方も多いようです。

受診先の目安

  1. 頭痛専門外来(最も専門的。日本頭痛学会の「頭痛専門医」が在籍)
  2. 脳神経外科・脳神経内科(近くに頭痛外来がない場合の第一選択)
  3. ペインクリニック(神経ブロック注射など専門的な痛みの治療が可能)
  4. 整形外科(頚椎由来の後頭神経痛が疑われる場合)

ただし、痛みを繰り返す方は、病気以外に生活背景の姿勢や環境の影響が隠れている場合もあります。そこを見逃さないことも重要です。

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日常姿勢・枕の見直しで症状が改善するケースがある

まず家でできることとして見直していただきたいのが、日中の良い姿勢寝ている時の良い姿勢。つまり、枕や寝台などの睡眠環境です。特に首から頭にかけての症状では、寝るときに使用する枕がとても重要です。

睡眠姿勢のイメージ

睡眠中の枕が特に重要な理由

人は1日のうち約6〜8時間を睡眠に費やします。その間、枕が適切でないと首が毎晩不自然な角度に置かれ続けることになります。後頭神経への圧迫や頚椎へのストレスが睡眠中も継続するため、朝起きても痛みが残る・寝ても治らないという状態になりやすいのです。

日中の姿勢で意識したいこと

  • スマートフォン・PCの画面を目の高さに近づける(首の前傾を減らす)
  • 椅子の高さを調整し、骨盤を立てて座る
  • 1時間に1度は首を軽くストレッチする

枕を適切に整えて夜間姿勢を良くしていただくと、ちぎれそうに痛かった耳や、目の奥の痛み・まぶしさに悩まされていた症状が改善する方が多くいらっしゃいます。
GOTSがある場合でもインフラとしての姿勢管理がとても重要です。ぜひ、今晩から試してみてください。

ドクター考案の『整形外科枕』による症状の改善

山田朱織枕研究所では整形外科枕という、睡眠姿勢によるさまざまな症状の改善を目的としたオーダーメイド枕を提供しています。整形外科枕は16号整形外科の山田朱織医師監修のもと開発されました。適切な枕で眠ることは、頭痛や目の奥の痛みにも有効です。

整形外科枕の特徴

  • 整形外科専門医が症状・体格をもとに高さを決定(5mm単位で調整)
  • 仰向け・横向きどちらの姿勢にも対応
  • 購入後の調整・メンテナンスも可能
  • 全国提携病院・オンラインショップでも購入可能
  • 整形外科枕計測

    「枕外来のオーダー枕」

    私の枕外来には「朝から肩がこる」「枕が合わない」「何度も目が覚める」という患者様が多く来院します。
    好みで枕を選んでいませんか? 首を休めるための枕は、体格によって適合する高さが違います。

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  • 診察をしている山田朱織

    「山田朱織(やまだしゅおり)とは?」

    16号整形外科院長/医学博士
    ㈱山田朱織枕研究所 代表取締役社長・マクラ・エバンジェリスト。
    治療の一環として枕を指導する「枕外来」を開設し、睡眠姿勢や枕の研究を行っています。
    普段から診察室で患者様にお伝えしていることを、できるだけそのままお伝えしています。

枕外来で改善した患者様の体験談(ケース紹介)

整形外科医の本音シリーズとして、枕外来にいらした大後頭神経三叉神経症候群(GOTS)の患者様の印象的なケースをご紹介します。(個人が特定されないよう配慮しています)

ケース:GOTSと診断された患者様(脳神経外科受診済み)

  • 診断と症状:脳神経外科でGOTSと診断。後頭部から頭・顔面・目の奥にかけてピリピリ/チリチリする痛みが慢性的に持続。偏頭痛や群発頭痛などとの鑑別が必要な状態。
  • 薬物治療の課題:内服薬で副作用が強く、継続が難しかった。
  • 枕外来での介入:行ったことは枕の高さ調節のみ
  • 経過:使用開始から約2週間で痛みが軽減。その後の受診でも2か月間再発なし

もちろん、すべてのGOTSが枕だけで改善するわけではありません。しかし、枕は睡眠姿勢のインフラ。誰でも整える価値があり、専門的治療と併用することでつらさが軽減する可能性があります。
GOTSと診断された方は、まずは体格に合った高さの枕づくりも意識してみてください。

本コラムの内容は動画でも解説しています

よくある質問(FAQ)

首の痛みと目の奥の痛みが同時に起こるのはなぜですか?
頭の後ろにある「大後頭神経」と、顔を司る「三叉神経」が後頭部〜髪の生え際あたりで神経回路を通じてリンクしているためです。大後頭神経が刺激を受けると、その興奮が三叉神経を介して目の周り・顔面・耳へ波及し、複合的な痛みが生じます。この病態をGOTS(大後頭神経三叉神経症候群)と呼びます。
GOTSかもしれない場合、まず何科を受診すればよいですか?
理想は頭痛専門外来です。近くにない場合は脳神経外科・脳神経内科、またはペインクリニックを受診してください。頚椎由来が疑われる場合は整形外科も選択肢になります。適切な診断のもとで内服薬や神経ブロック注射などが処方されれば、比較的短期間で症状が改善する方も多くいます。
寝ても治らない目の奥の痛みに、自分でできることはありますか?
まず受診で診断を受けることが最優先ですが、日常的には①スマホ・PCを目の高さに上げて首の前傾を減らす、②体格に合った枕で睡眠中の首を正しい角度でサポートする、の2点が重要です。特に枕の高さは個人差が大きく、適切な高さに調整することで朝の痛みが軽減したケースが報告されています。
整形外科枕はどこで購入・計測できますか?
東京・渋谷支店と神奈川・相模原本店の2店舗で対面計測が受けられます。全国の提携病院でも購入可能です。来店が難しい方向けに、自分で組み立てるタイプをオンラインショップでもご購入いただけます。
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