16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織（やまだしゅおり）が解説します。

整形外科枕が朝ずれるという方への確認方法をお話していきたいと思います。

取り扱い説明書の4ページにも図などで説明がありますのでそちらもご確認ください。

まずはどういったものが枕のずれなのか説明いたします。

枕のずれパターン別

枕から頭が落ちている

まずわかりやすいのは枕が完全に飛んでしまって頭が落ちている状態、これは分かりやすいずれですね。

枕を肩の下に入れる

肩の下までどんどん枕が入っていって、体の寝姿勢が悪くなってしまう状態。

これもお体がつらくなってしまいます。

枕が斜めになっている

枕が斜めになったり少しずれるとき、頭は乗っていますが首はしっかり当たってない状態です。

しっかり当たってる時は安定感がありますが、ずれることで安定感が損なわれ首に何らかの症状が出る可能性があります。

ずれの許容範囲

例えば1～2センチのずれは問題ないです。

しかし3～4センチずれると首が浮いてきて症状が出てきます。なので3～4センチ以上のずれは一つの大きなずれとお考えください。

ただお体格の小さい方だと2センチ程のずれでも首に違和感が出ることもあります。

人それぞれ少しずつ許容範囲が違いますので、首に負担がかかっておかしいなと思ったらそれは問題視すべきずれと思ってください。

ずれの頻度

どのくらいの頻度で枕のずれが起こっているかも重要です。

月に数回程度のたまに起こるずれは問題ないんですが、もし1週間の内の半分以上ずれてしまっていることがあればそれは直した方がいいずれとなります。

ベッドヘッドで上にずれないようになっています

お家のベッドがベッドヘッドがあるので枕のずれは起きないと思いますということを伺いますが、例えベッドヘッドに枕をきちっと当てたとしてもお体と枕が合っていなければ体は下にずれてってしまうんです。

つまり高さが合ってない枕では自分が辛くなってくるので、体が枕から離れるようとする傾向があるのです。

この場合も枕の高さを根本的に変えて、しっかり自分の体格に再度合うように調節する必要があります。

寝返りを打てば枕はずれるのでは？

私は寝相が悪いので、寝返りを打って枕がずれるのは仕方ないんでしょうか？というお声も伺います。

「寝返りを打つ」ということと「寝相が悪い」ということは別のことです。

寝返りがしっかり打てる場合、枕が自分の体に合っていれば決して枕はずれないんです。

確かに寝ている間に枕に体が当たってずれるなどということは少しありますが、そういった場合は大きくずれて頭が落ちてしまうというところまではいかないはずです。

しっかりと枕が合っていれば今まで寝相が悪いと思っていた方でも、枕の上でぐっすり休むことができるので比較的無駄な動きはなくなっていくと私は考えています。

少し枕が離れた時にも自分で手で枕を持ってきて頭の下に再度きちっと入れ直すこともできるんです。

要は合ってる枕は自分が欲するし、合ってない枕は自分が離そうとするというのが寝ている間でも良いもの悪いものをかぎ分けるという人間の特性に基づいていると考えています。

横向きでの確認方法

上向きだけでなく横向きでも同様にチェックできます。

横向きで寝ていてもしっかりと枕が合っていればずれません。

頭が落ちている

もし枕が合わないと上向き同様枕そのものが飛んでしまって頭が落ちてしまいます。

端の方で頭だけ乗っている

端の方に頭がちょっと乗っているだけの状態。頭や首が不安定になります。

肩まで乗り上げている

枕が低かったりへたっていると、なんとか枕の高さの足りない部分を補おうとして肩まで乗り上げてしまうというような行動も起きます。

今回は整形外科枕のずれについてお話ししました。

意外と皆さん、枕がずれるのは自分が悪い、寝相が悪いから仕方ないと思いがちです。

枕のずれが起こるときはその原因が必ずあって、それを解決する方法もありますので枕がずれるのにそのまま使うということは決してやめてください。

一般の市販の枕でも朝起きた時に頭の下からずれていたり飛んでしまっているとすれば、それは体に合ってない枕と判断ができますのでご注意ください。

今晩から是非チェックしてみてください。

本コラムの内容は動画でもお話ししています▼

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