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四十肩・五十肩の治療をして治らないなら首が原因かも

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。

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山田朱織が診察をしている様子

普段から診察室で患者様にお伝えしていることをできるだけそのままお伝えします。

目次



四十肩、五十肩と言われた、診断された

病院や整体、カイロプラクティック、マッサージサロンなどで

・夜寝ていても肩が痛くて目が覚める?

・洋服の脱ぎ着で肩が上がらない?

それは四十肩(五十肩)です。と状況やお話を聞いただけで、言われたり、診断されたりすることがあります。

整形外科医でないと四十肩・五十肩は診断を誤ることが少なくない

実は、整形外科の専門医でないと診断に誤る事が少なくないのが、四十肩・五十肩です。自分が四十歳代だと、四十肩という病名を言われると、妙に納得してしまうのがそもそも間違いの始まりです。

四十肩・五十肩の治療を続けても改善しない原因は首かもしれません

週一回肩に注射してもらっても、苦痛を伴うリハビリを続けても、一向に夜間の痛みが取れない、時には手がしびれることもある。

肩から上に腕を挙げてバンザイはできるようになったが、寝ながら頭の上の電気スタンドを消そうとした瞬間や、車の運転をしながら後部座席の荷物を取ろうとした瞬間など、挙げた腕を後ろに引くようにすると痛みが走る。

という方は、肩関節の問題ではなく、頚椎の症状である可能性が高いのです。

首から出た神経は首筋、肩の後面、肩甲骨(ケンビキ)周囲まで司っています。皮膚表面から、筋肉層、関節といった深いところまで支配しています。このあたりに痛みが出る時は頚椎(首の骨)の異常も考えなければならないのです。

ちなみに、“肩こり”という言葉は、すこし問題があります。肩こりは、肩の関節がこるのではなく、首の神経の症状として首~肩~肩甲骨周囲の筋肉の緊張や痛みが起こる状態で、本来は“首こり”と呼ぶのがふさわしいのです。首と肩、場所が近いだけにとかく混同して取り扱われがちですが、病気についてはきちんと分けて考えなければ、治療がスムーズに進みません。

当初は肩関節の障害も合併していたのかもしれませんが、最終的には頚椎の障害が残りやすいのです。そのような患者様に対しては、首の治療が開始されます。首の痛みや緊張を緩和する薬物療法、理学療法(首の温熱治療や頚椎牽引)、リハビリテーション(運動療法)、そして枕です。

枕の調節法を教えたり、玄関マット枕整形外科枕を使った方の中には、「夜間、一度も目が覚めずに眠れました!」「横を向いても肩が痛くないので、寝返りがうてるのです」と結果はその晩から出る方もいます。

四十肩・五十肩と言われた肩の痛みは枕が原因かもしれません

あなたの四十肩、五十肩だと言われた肩の痛みの原因は“肩”ではなく、不適切な枕によって圧迫を受けていた“首”の神経なのですから、原因を正しく突き止めれば治療はスムーズに進むのです。

  • 四十肩・五十肩?これができるなら肩が原因ではない

    「四十肩・五十肩?」

    肩甲部、腕、そして肘から
    腕の前の方から手先まで
    ここまでもし痛みや辛さが
    広がっているとすれば、
    それは単なる四十肩五十肩ではなく、
    頚椎症と言って首からくる神経の問題
    である可能性が高いのです。

    これができるなら違います