2018.04.12 研究情報

日本脊椎脊髄病学会学術集会|難治性頚部痛・肩こりに対する枕による睡眠中の頚椎アライメント管理の有効性

2018年4月12日に神戸国際展示場で行われます第47回日本脊椎脊髄病学会学術集会において山田朱織医師が「難治性頚部痛・肩こりに対する枕による睡眠中の頚椎アライメント管理の有効性 ―Somatic Symptom Scale-8を用いて―」としてポスター発表をいたしました。

日時 : 2018年4月12日(木)
場所 : 神戸国際展示場(兵庫県)
発表者 : 山田朱織
演題名 : 難治性頚部痛・肩こりに対する枕による睡眠中の頚椎アライメント管理の有効性 ―Somatic Symptom Scale-8を用いて―

抄録本文
【はじめに】難治性の頚部痛・肩こりの原因は、患者の身体的ストレスと心理社会的ストレスの複合と考えられる。心理社会的ストレスが身体症状として顕著化した徴候を身体化症状と呼び、肩こりの他に胃腸不調、背部痛・腰痛、腕・脚・関節痛、頭痛、胸痛・息切れ、めまい、疲れ・元気がない、睡眠支障が挙げられる。枕調節による睡眠中の頚椎アライメント管理を行い、頚部痛・肩こりと随伴する身体化症状が改善するか検討した。【対象と方法】頚部痛・肩こりを主訴に来院した患者で連続登録した95名、最終的に評価可能であった84名(平均年齢50.1歳、男24名、女60名)を解析した。罹患期間は平均104ヶ月、同症状で複数の整形外科や他科に受診していたのは60人であった。身体化の程度を把握する自記式質問票Somatic Symptom Scale-8(以下SSS-8 : 8点以上=中等度, 12点以上=重度, 16点以上=最重度)を施行し、8点以上を対象とした。枕を至適高さに調節し、使用開始後2週間後と3か月後の頚部痛・肩こりの程度を11段階のNRSとSSS-8の前後変化で評価し、対応のあるWilcoxonの符号付順序検定を施行した。【結果】2週間後/3ヵ月後の結果を示す。SSS-8は-4.0/-5.0(p<0.001)と有意な改善を認めた。ベースラインのSSS-8重症度別群(中度群39例, 重度群20例, 最重度群:25例)間に、性・年齢・BMI・喫煙率などの背景情報に差はなかった。中等度群、重度群、最重度群の前後変化では-1.0/-3.0, -3.5/-5.0, -6.0/-7.0(p<0.001)とベースラインのSSS-8重症度が高いほど改善度合いが高い傾向にあった。またNRSは-2.0/-3.0 (p<0.001)と著明改善を認め、症状改善度は79%/82%、満足度は83%/88%であった。【まとめ】本結果より枕調節による睡眠中の頚椎アライメント管理によって、頚部痛・肩こりおよび複数の身体化症状が軽快し、かつ高い自覚的改善度と治療満足度が得られる可能性が示唆された。

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