コラム詳細

山田先生とおそろいの治療

16号整形外科院長であり山田朱織枕研究所代表の山田朱織(やまだしゅおり)が解説します。


山田朱織って誰?

プロフィールをご紹介

整形外科医山田朱織の本音シリーズ、今回のお題は「山田とおそろいの治療」という、なんともちょっと不思議なタイトルでお話ししたいと思います。

なんだかちょっと想像つかないと思うんですけれども、先日私にとっても、とても嬉しいことがありましたので匿名でお話ししたいと思います。


目次


骨粗鬆症の患者様

当院に長く通っていらっしゃるご高齢のご夫人の患者様がいらっしゃいます。

この方は骨粗鬆症の治療をしています。

この患者様は私のYouTubeも見てくださってるそうで、外来に来ると先生のYouTube見てるよと声をかけてくださるんですね。とても嬉しく思っています。

その患者様が骨粗鬆症の治療でいくつかお薬を使っているんですが、元々飲んでいたお薬に加えてもう1種類お薬を増やしたいなと思いました。

どうしても骨折が心配で増やす方が有益に有効に効くだろうと考え、今度外来にいらした際にはお薬を追加することをお話しなきゃなという風に考えていました。


活動が活発になる時期が危ない

特に冬から春になってくると、活動が活発になります。

お花見に行ったり、川べりを歩いたり、お家の周りを散歩したり、そんな時に転倒してしまうリスクもやはり少し増えるんですね。

冬の間、あんまり動かずにいて家の中にいることが多かった状態から外に行って活動すると、ちょっと足がうまく運べなかったり、関節が柔軟性がなかったり、筋肉が衰えてたりということで転倒してしまうと、骨粗鬆症がベースにあると骨が折れてしまうわけです。

そこでこの患者様にも是非お薬をもう一種類なんとか増やして、骨折をしっかり予防したいなと思ってご提案しようと思っていました。


同じ薬を飲んでいる

しかし、その患者様は元々たくさんお薬を飲むのは好まないと私は思っていたので、どうやってお話しすればもう1種類を増やすことができるのか悩みました。

そしてある外来の日に、思い切って私はご提案をしました。

「〇〇さん、今のお薬とてもいいお薬だけど、もう1種類お薬が必要で試してみましょう。飲んでみませんか?」と、いう風にお話をすると、

「うーん、、、」と、やはりちょっと悩んでるご様子でした。

そこでとっさに思いついたのが、「あっ!A剤とB剤、私も実は飲んでいる!」と思って患者様に、

「実は私も骨粗鬆症で、この2つの全くお揃いのお薬私も飲んでるんですよ。それももう2~3年飲んでるんです。」

という話をしたところその患者様が、

「じゃあ私も飲んでみる。」

と言ってくださったんですね。

なんとなく2人一緒にお揃いのお薬だったら飲んでくださるっていうところに、合点してくださったことがとっても嬉しく思いました。

その方は試しのお薬を持って帰ってくださいました。

その日はなんだか私自身がとってもウキウキした楽しい気分になって、患者様とお揃いのお薬を飲んでる、患者様も私とお揃いの薬を飲んでいる、そんなことがなんとなく嬉しくなりました。

そしてこの患者様が決して骨折することなく、元気に自分の生活を営んでいただけることを心から祈る1日でした。


本コラムの内容は動画でもお話ししています▼


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